goo blog サービス終了のお知らせ 

よい子の読書感想文 

2005年から、エッセイ風に綴っています。

読書感想文935

2025-05-26 20:12:37 | ガイドブック・ハウツー
『秋田県の歴史散歩』(秋田県の歴史散歩編集委員会 山川出版社)

 神保町の宝探し¥150での収穫。
 観光案内でもなく、堅苦しい歴史書でもない、手軽に学べる内容に惹かれた。
 秋田県出身ながら、住んだのは若い頃の16年間のみ。ほとんど秋田を知らないということを再認識する読書となった。
 少なくとも、自分が生まれ育った秋田市、父方の村、母方の村、妻の実家界隈と、四ヵ所くらいは名跡を訪ね歩いておきたいと思った。帰省して近くを通ってるのに、素通りしてばかりの遺跡や城跡がたくさんある。資料館の類いも意外に少なくない。祭や踊りといった無形文化遺産は無数に。もったいないことだ。
 未知や遠くに憧れて足下を見失いがちであった。故郷をゆっくり散策したい。そういう時間を意識的に作りたい。
 と、得るものの多い読書となったが、本書そのものが“歴史”と呼ばれてしまうほどに古く(1975年発行)、記載事項が既に歴史の彼方というものも少なくなかった。

読書感想文931

2025-05-05 07:08:39 | ガイドブック・ハウツー

『完全丸暗記2025年版4級3級アマチュア無線予想問題集』(誠文堂新光社)


 狩猟で必要な資格であるため、「超簡単だよ」という先輩猟師の推奨もあって、本書の注文と同時に受験を申し込んだ。

 本書が届いてから、試験までは2週間。こうなるとサボれない。通勤電車の往復と、職場での休憩時間に問題を解いた。30年ぶりに「オームの法則」や「フレミング左手の法則」を駆使するのは、苦労した。頭が劣化しているようだ。

 文庫本サイズで作りもチープだが、携帯に便利なのは資格試験問題集には必要な条件だ。本の装丁などどうでもよい。合格することが至上命題なのである。

 約700問が掲載されている。一周した後、二周目は模擬試験的にこなしていった。二周目を半分くらい解いたころに試験を迎えた。模擬試験では12回中、2回の不合格(無線工学が一問足りず)があった。たぶん合格すると思うが、自信は持てなかった。

 良書だと思う。頻出問題をずらりと網羅していて、解きながら暗記してしまえば良い。正式な結果はまだ届かぬが、合計点から類推して不安な無線工学も大丈夫だったようだ。

 3級の問題も載っておりお得だ。ついでだから3級も目指そうかと思っている。資格試験の参考書類は、買っただけで終わったものが3つほどある。今回のように、出口(受験日)を決めてかかるのが良いと分かった。


読書感想文929

2025-04-08 19:44:03 | ガイドブック・ハウツー
『高みをめざすアップヒルアスリートのトレーニングマニュアル』(スティ-ブ・ハウス、スコット・ジョンストン、キリアン・ジョルネ 海津正彦訳 山本正嘉監修)

 ウルトラトレイルのトップ選手界隈で話題になっており、「もっと早く読めたらよかった」というコメントも聞かれ、これは知らないままではいられないとアマゾンで注文した。
 ゾーン1から5の区分や、これを組み合わせた練習計画、低負荷の練習の重要性など、目から鱗の読書となった。
 ロングセラーとなっている「ゆっくり走れば速くなる」が、実は時代を先取りした理論だったのだなと思い出された。
 そして、自分は効率的に鍛えるのだ、だからジョグはしない、なんて思っていたのが間違いの元だったと気づかされた。
 とはいえ、活字が主体の379ページ。もっと読みやすいようにできなかったのかと読みながら首をかしげた。
 ウルトラやトレイルランニングをやる人はインテリが多い。トップ選手もそうで、大学で運動生理学なんかを専攻している。やはり頭と資力とを必要とするスポーツなんだなと再認識した。

読書感想文921

2025-02-19 21:09:06 | ガイドブック・ハウツー
『はじめての狩猟』(東雲輝之 外川秀樹監修 山と渓谷社)

 狩猟免許を取った頃に読んで以来の二度目。今回はハンターとしてデビューしてから手にしたので、「ふむふむ」「なるほど」の度合いが強かった。肌感覚でわかるというのだろうか。
 三回出猟し、二頭を仕留めたが、鹿の足跡や、匂いから、その気配を視る能力は全くない。先輩師匠にも「タツマは誰でもできる。解体と足跡を見れるようにならないとね」と言われた。
 そのため、本書で足跡の見方を復習できたのは良かった。料理の仕方も。

読書感想文919

2025-02-17 19:11:41 | ガイドブック・ハウツー
『私、山の猟師になりました』(三好かやの 誠文堂新光社)

 昨年末に猟銃の所持許可を取り、狩猟者登録をして先月ようやくハンターとして狩猟に参加した。
 噂に聞いていたベテラン・猛者揃いの猟隊。巻き狩りには猟隊独特のルールがあるし、土地勘もないので大いに戸惑った。できることは何でもやって次に臨もうと、猟隊の主要メンバーが取材されている本書を手にした。
 役立つことばかりだから、熱い砂に水の染み込む如く読める。わからないことだらけの初心者ゆえに、貪欲になれる。こういうときがいちばん楽しいのかもしれない。
 漫画も並行して読んでいる。所持許可を取る前は、当事者意識を持てなかったが、いまはリアルに感じられる。思えば、クルマも、免許を取ってから俄然惹かれ始めたのだった。
 とはいえ、クルマの運転以上に、危険を伴うのが狩猟だ。知識を得てわかったつもりにならぬよう、実践を経て精進しよう。その上で繰り返し書籍にも立ち返れば技能は深化していくはずだ。
 その意味で、11人の先達が語るそれぞれの思いやエピソードは、繰り返し紐解く価値があるだろう。