面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

警察は組織を特殊詐欺シフトに組み換えよ

2022-02-03 21:19:19 | 政治
~~引用ここから~~

昨年の刑法犯、戦後最少の56万件…防犯カメラの普及やコロナによる外出自粛が影響か : 社会 : ニュース

警察庁は3日、昨年1年間の犯罪情勢統計(暫定値)を公表した。全国の刑法犯認知件数は56万8148件で、戦後最少を更新した。 警察庁によると、...

読売新聞オンライン

 


 警察庁は3日、昨年1年間の犯罪情勢統計(暫定値)を公表した。全国の刑法犯認知件数は56万8148件で、戦後最少を更新した。

 警察庁によると、刑法犯認知件数はピークの2002年(約285万件)から減少を続け、昨年は同年の5分の1以下だった。防犯カメラの普及や、市民の防犯意識の向上のほか、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛が影響しているとみられる。

 罪種別では、殺人が875件(前年比5・8%減)で、強盗は1138件(同18・5%減)。ひったくりなどの街頭犯罪は17万6308件(同11・5%減)、空き巣などの侵入犯罪は4万7325件(同14・8%減)で、いずれも減少幅が1割を超えた。

 全体の検挙率も、19・8%だった01年から大きく改善し、昨年は前年比1・1ポイント増の46・6%。殺人や強盗などの重要犯罪では93・4%に上った。

 一方、特殊詐欺の認知件数は前年比911件増の1万4461件に上り、4年ぶりに増加に転じた。「医療費が戻る」などと偽る「還付金詐欺」が4001件(被害額約45億円)で、前年(1804件)から倍増した。

 虐待の疑いがあるとして全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の子どもは10万8050人で、過去最多を更新した。配偶者や恋人からの暴力(DV)の相談や通報も8万3035件となり、過去最多だった。いずれもコロナ禍で在宅時間が延びたことやストレスが影響している可能性が指摘されている。
~~引用ここまで~~


>警察庁によると、刑法犯認知件数はピークの2002年(約285万件)

まずこれに疑問を感じるだろう。昭和に比べて平成は明らかに治安が良くなっているはずなのに、刑法犯認知件数のピークがなぜ平成14年(2002年)なのかと。

それはこういうことらしい。刑法犯「認知」件数であるから被害届などを警察が受理した結果刑法犯認知件数が増える仕組みで平成11年の桶川ストーカー殺人を受けて当時の警察庁長官が「民事不介入」を理由に門前払いするのではなくもっと積極的に対応するようになり刑法犯認知件数が急増したというものだ。

(参考サイト)
https://yab.yomiuri.co.jp/adv/chuo/opinion/20140331.html

また殺人に関して令和3年は875件だが、被害者は300人を割っているのだ。この統計の「齟齬」はどこから来るのだ?

それはこういうことらしい。

~~引用ここから~~
https://honkawa2.sakura.ne.jp/2776.html



(略)

 厚生労働省の人口動態統計によると、他殺による死亡者数は2013年に342人と1日1人をついに下回り、2003年の705人の半分以下となっている。また他殺者数は自殺者数の70分の1のレベルとなっている。それでも1日に約1人が殺されているというのは重い事実である。2014年は他殺者数が対前年で増となったが、2015~18年は、再び、314人、290人、288人、272人と4年連続で過去最少を更新した。2016年は、(多分、日本史上)はじめて、他殺者数が300人を切った。

(略)

 なお、殺人事件は他殺数より多い。警察庁の「平成26・27年の犯罪情勢」によると2015年に殺人事件は認知件数で933件、検挙件数で938件起こっている。しかし殺人事件の被害者のうち重軽傷者を除いて死者のみでは363人となっており、殺人事件の被害者が総て死亡に至るわけではないことが分かる。下図に人口動態統計の他殺数と警察統計の殺人事件被害(死亡)者数の動きを比較した。微妙にずれているが、ほぼ平行して推移していることが分かる。ただし1965~90年にだんだんと乖離幅が縮小してきている理由は分からない(理論的には両者の差分をなす傷害致死の犠牲者の動きを見てみても特段に減っているわけではない)。


~~引用ここまで~~


いわゆる「無敵の人」による無差別殺傷事件をマスコミが連日連夜報道するから治安は悪くなっていると感じてしまうが、殺人は記録的な低さなのだ。もちろん命はひとつしかないから殺害された当人とその家族に取っては殺人が少ないなど何の慰めにもならないが。

統計の見方でだいぶ前提が長くなってしまったが、治安は大幅に改善しているのだ。特殊詐欺を除いて。

暴力団も暴排条例で締め上げられた結果追い詰められている。地下に潜りつつあるなんて話も聞くので油断ならないが。暴力団の「シノギ」は特殊詐欺と薬物に限られてきているのではないか。

大したことは書いていないが以前の記事だ。

特殊詐欺を摘発せよ - 面白く、そして下らない

~~引用ここから~~

特殊詐欺 発生状況 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ

警視庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ

 


認知件数合計
13,550件

合計被害額
285億2,335万9,039円

(略)
~~引用ここまで~~


警察は組織を特殊詐欺シフトに組み換えるべきだろう。刑事部捜査2課の人員を拡充して特殊詐欺の摘発を強化すべきだと考える。神奈川県警にその旨の意見を出したら電話が掛かって来て驚いた。特殊詐欺については問題は認識しているそうだが、捜査2課の拡充は予算から難しいそうだ。その場では思いつかず言えなかったが、特殊詐欺以外の犯罪は減っているのだから他の部署から人員を融通すれば良いのではないかと言えば良かった。

警視庁も特殊詐欺の問題は深刻だと考えているようで組織犯罪対策部の組織改編を行った。

~~引用ここから~~

犯罪収益対策課新設へ 「4課」なくなる 警視庁

特殊詐欺やサイバー犯罪のグループが犯行で得た金を押さえ、組織を運営する資金源を絶とうと、警視庁は28日、4月にマネーロンダリング(資金洗浄)...

産経ニュース

 


特殊詐欺やサイバー犯罪のグループが犯行で得た金を押さえ、組織を運営する資金源を絶とうと、警視庁は28日、4月にマネーロンダリング(資金洗浄)の専門捜査にあたる、新たな課を設けるといった組織犯罪対策部の改編を決めた。犯罪収益対策に特化した専門課の設置は全国で初めてという。また、暴力団捜査を担当してきた、組対4課を「暴力団対策課」に変更するなどとしている。

改編では、これまで組対総務課にあったマネーロンダリング対策室を課に昇格させ、「犯罪収益対策課」として専門的な捜査を強化する。

(略)

警視庁が全国に先駆けて「犯罪収益対策課」を立ち上げる背景には、深刻化する特殊詐欺などの被害を減らすには、犯罪組織の資金源を絶ち、組織を維持する「体力」をそぐのが最も有効な手段で、専門的に捜査する態勢を整える必要があると判断したとみられる。ただ、犯罪組織が収益の発見を逃れようとするマネーロンダリングの環境もIT技術の進歩などで複雑化しており、警視庁の試みに注目が集まりそうだ。

国家公安委員会が昨年12月に公表した「犯罪収益移転危険度調査書」などによると、マネロンを行う主な組織は、暴力団のほか、特殊詐欺や来日外国人などの犯行グループがある。

特に深刻な情勢が、高齢者らをだます特殊詐欺だ。

刑法犯の認知件数が戦後最小を更新する中、詐欺などの知能犯に占める高齢被害者の割合は令和2年は31%で、平成22年と比較して15・6ポイント上昇。法人被害を除いた特殊詐欺の認知件数に占める高齢被害の割合は令和2年で85・7%にも達している。警察幹部は「犯行グループは組織を維持するためになりふり構わず高齢者をだます。要は金を手にしたいだけで、そこを断ちたい」と話す。

ただ、資金源を断つのは容易ではない。特殊詐欺の犯行グループは、首謀者を頂点に、犯行ツールの調達役、だまし役、末端の現金の受け取り役や運び役などに細分化。コインロッカーやトイレの個室など、末端は、それぞれの顔が見えない形で現金をやりとりしているとされる。

その上で、現金を他人名義の口座に入れ、さらに移すなどマネロンを実行。現金欲しさに安易に口座を犯行グループに譲り渡す人も後を絶たず「末端を摘発したとしても、容易に首謀者や資金にたどり着けない」(警察幹部)という。

また、法制度や取引システムの異なる海外に資金をいったん移す例や、ネット銀行に開設された暗号資産交換業者の口座に振り込み暗号資産に換える例なども確認されている。

こうした情勢から、警視庁は、犯罪収益を分析・捜査する専門的な課が必要だと判断したとみられる。警察幹部は「経済のグローバル化や新たな技術の普及で犯罪収益の流れがますます複雑化することも予想される。(犯罪収益の)『たまり場』を見つけ、組織を壊滅に追い込み、被害防止につなげていきたい」としている。(宮野佳幸)
~~引用ここまで~~


警察は組織を特殊詐欺シフトに組み換え、特殊詐欺を摘発せよ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 積極財政に転換しなければ日... | トップ | 日本人最大の弱点危機管理が... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事