エムズ日記

株式会社エムズコーポレーション社長の不動産日記

マンションの管理会社

2006年07月29日 | Weblog
最近、ご相談いただく案件でマンションの管理会社の変更を希望する相談が増えています。
内容をよく伺うと、「管理が悪い」「管理人が就業時間より早く帰ってしまう」「補修箇所が何ヶ月経っても直らない」「管理人と入居者の一部がべったりの関係で共用部分を好き勝手にしている」「修繕計画を作らない」等々挙げたらきりがありません。

そのような相談が増えるのは良い傾向だと思います。
今までマンションの購入者の方は買って住んだら管理に関しては管理会社にお任せと言う傾向にありましたが、それは間違いです。
集合住宅は購入者皆さんの財産です。
管理会社はその管理を皆さんに代わって有償で行っているのですから、購入者の皆さんが管理の内容やお金の使い方に興味を持つのは当たり前のことです。
そして、必要なことは行い、無駄は省いて自分達の財産に付加価値をつけていくべきなのです。

マンションの管理会社しかし、管理会社にいいようにされている物件をよく目にします。
最近扱った事例では、
・管理会社が一部の住人と結託して管理を好き勝手にしている
・管理人がマンション内で所定の業務もせずにのさばっている
・管理費の使い方に節約の提案せず管理会社の利益にまわしている
などのケースがありました。
そして、このようなケースが大手の管理会社でも多発しています。

管理会社の本当の仕事ぶりをチェックしましょう。
大手だから大丈夫、中小だからダメということでは判断できません。




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火事?

2006年07月27日 | Weblog
7月21日18時頃、当社が入居しているビルの火災報知機が作動しました。火事?
消防車、パトカー、救急車などが出動し付近は一時騒然となりました。

原因は、ある会社で“バルサン”を焚いたところ火災報知機が作動してしまったとのことでした。

今回の騒ぎでわかったことは
  1. ビルの管理会社が何も役に立たなかった
  2. 入居者への訓練がなく、避難体制が徹底されていない
  3. ビルの所有者が無関心

予想される言い訳は
  1. に対して:業務委託契約の中にそんなことまで入っていないし、そこまでの料金はもらっていない
  2. に対して:災害に対しての避難訓練などない
  3. に対して:管理会社にまかせてある


このビルの所有者はファンド会社です
「ビルを所有し他人に賃貸する賃貸業の社会的責任」などという考えは微塵もないようです。
もし本当に災害が発生し、人命が失われるような事態になったらどうするのでしょうか。
危機管理についてポリシーがなく、おそらく管理会社のせいにするだけでしょう
このような光景は昨年から今年にかけて多く目にします。
現に今回の件に関して所有者としての報告もありません
おそらく今回の件を知ってすらいないのではないでしょうか。

大事には至らなかったですが、“避難”のことで気になることがあります。
当社の入っているビルは地下1階と地上1.2階には飲食店関係者のお店が入っています。当時は金曜日の夕方ということで、店にはお客様もかなりいました。
しかし、避難した人数は少なく他人ごとのようにビル内に残って飲食していたようです。これも問題です。



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不動産投資信託

2006年07月25日 | Weblog
新聞最近このような処分が多発しています。
原因は、不動産投資信託が金融商品の色が濃く、不動産を扱っているという感覚が薄いからだと思います。

銀行などの金融機関出身者が多い取扱会社もあります。
しかし、この方々の不動産知識が乏しく、品揃えのためにしっかり調査もせずに不動産を動かしているのが実態です。

その影響で、場所によってはミニバブルを引き起こしています。
「お金さえ儲かればいい」といい加減なことをやっていると投資家に被害を出しかねません

また、取引形態によっては宅建業法も関係してくる可能性があります。
不動産を扱う業務をするなら、建築基準法などの関連する法律をもう少し勉強してもらいたいものです。




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企業を見る目

2006年07月23日 | Weblog
先日、2年ほど前に販売代理で新築物件をご紹介したお客様から久しぶりに連絡をいただきました。ありがたいことです。
内容は、「1ヶ月前に2年目の定期点検の連絡がきたが6ヶ月、1年点検のときに残された(先送りされた)補修もやるような、やらないような曖昧な返事で、その後何の連絡もなく不安になった」というものでした。
すぐに管理会社に連絡し要請をしました。

企業を見る目その会社はもとはワンルームの専門会社なのですが、デベロッパーへ変身すべくファミリー型マンションへ転進しようとしていました。
その際当社で相談を受けましたが、「管理・アフターサービスの体制をしっかり構築しないとお客様からの支持はもらえないし、信用も失くしかねない」とアドバイスしました。
しかし会社の上層部には、馬の耳に念仏状態であったのでその後やめさせていただいた。
案の定このような話が今回の件に限らず他にいくつも出ています。
勿論当社としては、ご紹介させていただいた以上最後まで徹底してお客様をフォローさせていただく覚悟ですが・・・。
上場も果たし、会社関係者は天狗状態のようですが「信用」という企業にとって一番大切なものが足元から侵食されているようです。

そもそも売主がアフターサービスを子会社にまかせて顧客のわずらわしさから逃げるような仕組みはとんでもないと思います。
売主は「管理会社はグループ会社ですから」と言って売主と顧客との関係にピリオドを打ちたいのでしょうが、その管理会社も役に立たない所が多いです。

特に建物の補修は2年目まではゼネコンの役目です。
しかしゼネコンの契約当事者は売主であり、いくら子会社といっても別会社なので力関係は歴然としています。
そんなことは売主のトップは知りません。というようにいい加減なのです。

売ってお金をいただいてしまえばサヨウナラという“売りっぱなし”の考え方では通用しないということがわかっていないのです。
住宅は何年、何十年も住むものです。そこで英気を養ったり、休養したり、かけがえのない時間を過ごす場所です。
そこが不快であったら誰でも嫌でしょう。だからお客様をフォローし、お付き合いが長くなるのです。

しかし売主の企業は購入後のクレームをわずらわしく思い、逃げるのです。
そんな企業は住宅産業に携わる資格はありません。
住宅産業は、ある意味クレーム産業であり、社会的責任も重いことを認識しなければいけません。

勿論しっかりした企業も存在します。
消費者のみなさんは企業の姿勢をしっかり見極めなくてはいけません
単に「上場してるから」とか「業界トップ、日本一」などの自画自賛の美辞麗句に惑わされることなく、どんな仕事をしているか“中身”を重視するべきです。
また、不動産は金額が大きいので、一攫千金をねらって異業種の企業が資金力にものをいわせて参入してきています。
購入者の先のことなどおかまいなしの企業も多いので要注意です。

住宅は長く大きな買物です。消費者の皆さんも企業の本質を見抜く目を持ちましょう。

第一歩はお客様がお会いになる売り手側の社員の態度、振る舞い、言動です。



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「マンションは管理を買え」・・・その調査は専門家でないとできない

2006年07月14日 | Weblog
マンションは自分一人のものではありません。
持ち主である皆さんがそれぞれ同じ意識のもと、「自分達の財産を守っていく」という気持ちがなければならないのです。
それをサポートするのが管理会社の役目です。

ところがその管理会社には当り外れがあります
新築のマンションなどはこれから管理がはじまるわけであり、事業主(売主)によりあらかじめセットされているので、管理内容を詳しく知らずに買っているのが現状だと思います。
半面、中古の物件はすでに管理の内容に実態があり、現状がよくわかります。
しかし、調査をするべき業者がしっかり調査していないのが実態です。
調査報告書と称される紙切れを見て判断するだけ
本当に必要なことは、管理人・管理会社・住民への聞き込みをしなければわかりません

管理会社はデベロッパー系、独立系、建設会社系などさまざまです。
私の取扱経験からいうと建設会社系、重工長大系などは親方日の丸的視仕事(親会社の天下り先)でほとんどだめです。
デベロッパー系の会社でも、“他社に盗られるのはもったいないからとりあえずやれ”という会社と“本当に住民のため”にやっている会社と二分されます。
独立系は比較的しっかりしたところが多いが、会社が大きくなってくると管理が従の仕事になりがちです。

管理会社と管理組合の癒着も良く目にします。
年間の収支報告書を見てもさまざまで、高い管理費を長年払い続けている項目もあり、一般の消費者にはなかなか見抜けないのが実情です。

いろいろな角度から調査するのが我々の仕事なのです。 



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不動産業従業者の能力のレベル

2006年07月13日 | Weblog
不動産業は取扱金額が大きく、大変責任の重い業種のひとつであり、幅広い知識を必要とされる仕事です。
よって法的規則も厳しく、そのことを弁えてやらなければいけない仕事だと思います。
また、就業時間は不規則で体力も必要とされ、俗に言う3K(きつい、苦しい、汚い)の仕事のひとつにも挙げられます。(どんな仕事でも同じだと思いますが)

しかし、仕事を通してお会いする方々の中でとんでもない人が多いことに危惧してしまいます。

新築の販売センターやモデルルームで待機している社員の方は、ただ物件の説明のみで専門知識(不動産市場動向、法的制限、建築関連、不動産を購入・所有・売却・相続・贈与した場合の税制、住宅ローンの仕組み、管理業務の内容、大規模修繕の知識、引渡業務の内容 等)が少ない方が多く、自分の言う一言一言が重要で責任があるという意識がありません
仲介をやっている方々でも物件の調査がいい加減で結果的にお客様を騙していることも多々みられます
重要事項説明書は「仲介業者が各物件ごとに調査して作成する」という基本をわかっていなく、他業者からもらう資料をそのまま引用するので、その元の資料が間違っていれば間違いもそのまま引き継ぐ形になってしまいます
(中古で安いからしょうがないと言わんばかりの人もいます・・・安い高いは関係ないのに)

能力つまり基本ができていないということなのです。
また、契約書の作成もできない方も多くいます。
人様の大切な財産、生命に係る住宅を扱う心がまえのない人、多額の手数料をいただく重さを忘れた代書屋的考えの人も多いのです。

不動産業界に携わる人間として、お客様の立場に立った意識のもと、モラルと知識のレベルアップを図るべく本人も経営者も襟を正してほしいものです。
とにかく消費者に喜んでいただく業界になりたいものです。

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