朝のロマンスカー

2008-08-24 23:30:22 | Weblog
 毎日曜の朝は馬券買いに後楽園へ出かける脂ハゲ、
きょうは寝坊していつもの急行に乗り遅れたと思いねぇ。

 で、町田駅に止まっていたのは新宿行きのロマンスカ
ー。最近経済感覚が麻痺してきている脂ハゲ、「たまに
ゃこれ乗ってゆったりと後楽園向かうか」と、4百円奮発
して特急券買うて指定席へ乗り込んだわけだ。したらば。

 通路隔てた隣の席に座っているのが、50台前半から
後半と思える主婦4人組。この年齢の女性が複数固ま
ると、周囲のことなどなにも考えずに大声で話をお楽しみ
になるわけだが、この4人組も例外ではなかった。

 で、話のネタにされていたのは彼女たちのダンナさま方。
「あたしが家いるときは家にいて、あたしが家出るとき外出
するのよ。なんか気持ち悪い」とか、「一緒に家にいたとこ
ろで、あたしはずっと二階にいるし、向こうはずっと一階。そ
れでなにも気づかないのかしら」とか、エゲツないお話のオ
ンパレード。中でもいちばんすごかったのは。

「朝いつまでも起きてこないとさ、以前は心配になって見に
いったもんだけど、最近はこのまま逝っちゃってくれてもいい
かなって・・・」「うちもそうそう。変に生き残られて介護したり
するのも大変だし」
 
 コラコラ。40代半ばの独身男の横で、そういう夫婦のアレ
を聞こえるように話すんじゃありません。なんというかどう見
ても専業主婦で、二階があるってことはたぶん一戸建ての
マイホームですよ。しかも朝からロマンスカーで友達と旅行
できるほどの経済的余裕。懸命に働いたのだろうな彼女た
ちのダンナ方も。なのにこの仕打ちか。男ってのは基本バカ
だから、女房の気持ちを斟酌することなど少ないんだろうが、
それにしてもこれはひどい。彼らのダンナ方とは何の関係も
ない脂ハゲであるが、それでもやや涙腺が塩辛くなった。

 とどめに一言、「うちのも二ヶ月後定年なんだけど、1日中
家にいるつもりなのかしら。再就職の斡旋蹴ったらしんだけ
ど、なんの目的もなく家にいられてもねぇ・・・。ああいやだ。
今から考えると憂鬱だわ」

 家にいるだけで憂鬱か。たぶん、何十年と会社で働いて
家族養ってきたのだろうに。結婚したときには、それなりの
愛情とか恋慕とかもあったのだろうに。やはり人間関係と
うのは、常にメンテナンスしてないとグチャグチャになるもの
なのだな。脂ハゲも40半ば、結婚というものに対して夢ば
かり見ている年はとっくに過ぎたが、やはり現実から隔たっ
たところにあるネバーランドの住人であった。なんか刃物の
ような現実を突きつけられ、案の定本日買った馬券ははず
れまくったのであった。だれの責任やねん。