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王様の耳はロバの耳

たったひとりの叫びでも、そのうち風にのって広がれば・・・

戦争反対! 今、若者が熱い

2015-06-16 06:38:14 | 戦争法案







あらためて、一昨日の国民行動を見てみると、若い人たちがかつてないほどこの戦争法案に関心を寄せ始めているのが判る。

ここしばらく、若者の“政治離れ”が続いていた。それは拙ブログ記事 ⇒「わかりにくい政治 1」で書いた通りである。
しかし昨今、ブラック企業、ブラックバイト問題を含む、派遣法に至る若者の雇用、労働問題がクローズアップされ、更にここに来て「戦争立法」が世間を騒がせているとくれば、嫌でも耳に入るし目にも付く。
メディアが仮に「必要最低限度」の報道しかしてこなかったとしても、これだけの「事件」、大問題に発展し、かつ、「戦争に行かされる」のが自分たち若者であると気付いた途端、彼らにとってそれは他人事ではなくなる。

若者はいつの時代も感覚的である。
好きか嫌いか。快適か快適でないか。面白いか面白くないか。イケてるかイケてないか。カッコ良いかカッコ悪いか。価値基準、判断基準は単純にそこに根差す。彼らの行動様式を決定付けるのはまずはそこからだ。
働いても余裕が無い。学校にも満足に行けない。まともな就職口も無い。勤めても使い捨てにされる。優遇されるのは金持ちばかり。やってらんねぇよ。
そして気が付けば今や、政治家が勝手に戦争をする国にしようとしている。映画の中の、アニメの中の、ゲームの中の戦争が、まして遠い国の話だと思っていた戦争がリアリティを伴って身近に迫る。
イケてないばかりかそんなのは嫌だ! 快適なはずがない。マジかよ、冗談じゃねぇ。

比較的大人しいとされている現代の若者。
今の時代はNetや通信ツールを介して広く情報を共有することができ、黙々とした静かな世界の中で若者独自の連帯感を生み、様々なコミュニティーが形成されている。いわゆる「バーチャルリアリズム」の時代だ。
中には、むしろそうした膨大な情報に負けてしまっている者もいるかもしれない。却って居心地の悪さを感じている者も少なくないかもしれない。馴染めぬ環境ゆえ心が病んでしまう者もいるだろう。
だがいずれにしても、多くの若者は悲しいかな、もしかしたら実社会において将来的にそんなに大きな希望が叶えられないかもしれないとする一方、些細なことでも平和であることを望み、快適であることを願い、そうした中で活動的に生きているのである。大人しさ、それはむしろ分別や冷静さといったことであるのかもしれない。

引き換え、30年前、40年前の若者は言わば「過激」であった。だが「感覚的」であるのも、純粋なのも今の若者と変わりはない。では何故過激だったかと言えば、情報の無さ故に狭窄に陥って突っ走ったからである。
もちろん今でも一部には過激な連中もいる。だが、当時のがむしゃらで一途な、正義感に似た何かとは根本的にその方向性において動機が異なっているように感じる。

また、大きく世代の違う者からは、イマドキの若いもんは積極性が無いだとか堪え性がないだとか、そういうふうに言われることもある。だがかつて無関心、無気力、無責任、無感動、これを称して「四無主義」と言われた時代もあった。多く若年に対して向けられる「常識を知らない」という言葉も長く生きている大人から見てのことであって、かつて若かった頃、自分の常識は大人の非常識であったはずである。
積極性云々は、若者本位に見れば「納得度」の問題であって、むしろ長いものに巻かれず、ボランティアだとかNPOだとかに勤しみ、そこで遣り甲斐や「実感」を味わいたいとする若者は案外と多い。「リア充」という言葉に代表されるように、バーチャルはバーチャルと割り切り、一方で実は積極的に現実を見極めようとしているのも現代の若者なのではないだろうか。
そこからすれば、労働・雇用の問題も、原発の問題も、そして「戦争法案」も、さてどうにも納得が行かない。
「感覚的」であるが故、ひとたびそうなると気付くのも早い。そして情報社会であるが故、判断するのも早い。広がるのも早い。結束するのも、早い。

今彼らが立ち上がったのはそんな理由だと思う。リアルに行動を起こすこと、声を上げること、それが今必要だと感じたからだろう。現実を見極め、持てるエネルギーを過激にではなく、納得度に従って正しく発揮しようとしているのではないだろうか。
Netを徘徊すれば、「私も参加したかった」、「居ても立ってもいられない」といった若者と思しき書き込みも散見される。徐々に、徐々に波は広がってきている。

若者ら3500人が渋谷で戦争法案反対デモ「政府は憲法を守ってください」(IWJ 6月14日)


「戦争立法に反対」 若者らが渋谷で憲法集会(共同通信 6月14日)


動画の中でインタビューを受ける若い女性の言葉は極めて感覚的で素直だ。そこに理屈めいたものは無い。嫌なものは嫌。おかしいものはおかしい。危険だと感じて不安を覚えるのは当たり前。間違っていると感じれば、それは正しいとは思えない。まさに真理だ。


折しも、選挙法の改正により18歳選挙権が実現する。必然的に若者の活動は活発化していくことだろう。
都心や都会のみならず、こうした若者の運動が更に全国の若者に広がり、そして老いも若きも全国民の連帯に繋がることを期待したい。国民総勢力で「戦争法案」を廃案に追い込みたいものだ。


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