2演目目はプリセツカヤの代表的演目だったカルメン組曲です。プリセツカヤ現役の時代及びその後暫くは他の人がボリショイで演じることが出来なかった演目だそうでたくさんのレパートリーを持つプリンシパルのマリーヤすら今回が初演でした。
1月28日にステパネンコ、4月15日にザハーロワで見て3回目。今シーズンに再演されてから8回目の上演。
初演ですからマリーヤが髪をソバージュにして気合が入っていたのは当然ですがステパネンコの勝気な姉御、ザハーロワの輝くばかりの今を盛りと咲き誇るスター性と比較するとマリーヤは一寸大きめのお口で情熱的なカルメンではありました。
只出来の方は一度ソロの場面でバランスを崩したり又歩きながら何度か片足を頭まで真直ぐあげる踊りの場面では足が垂直に上がらなかったり(これはミスではなく体の柔らかさか)。4月に見たザハーロワの柔らかな体を生かした踊りと如何しても比較してしまうせいでしょうが。只途中からは落ち着いて純情なホセ役のYuri Klevtsovを誘惑するカルメンを演じていました。
共演はホセをYuri Klevtsov,トレドをTimofey Lavrenkyuk, FateをNataliaya Vyaskubenkoと1月のステパネンコと同じでした。
本からの受け売りですが、片脚をあげて両手で持つポーズは元は「銃の構え」をあらわしているのだとか。前にこの演目を躍らせてもらえた日本人プリマは、御大プリセツカヤと、バレエ団監督のタランダの異なる意見に戸惑った話を書いてました。タランダが「今の時代は脚をもっと高く上げたほうがいい」といい、プリセツカヤは「銃の構えだからそんなに上げない方がいい」みたいな。結局、双方の折衷で、脚の高さは意識せず、銃の構えと思って踊った、という結論でした。高名なプリマの作品を踊るのも神経使う面があるようです。
ザハロワとアレクサンドロワの脚の位置の違いは、身体能力上の問題なのか、考え方の差かはわかりませんが。アレクサンドロワは日本公演では、気さくな性格でファンを増やしていたようです。地道な努力家なとこが良いと思うけど、総監督の期待が大きく、よく使われていて、今ボリショイって人数減ってて海外公演多いし、怪我につながらなきゃいいけどと思ってます。クレフツォフも2連ちゃんご苦労様ですわ。
なるほど「銃の構え」ですか。垂直まで上げられなかったのでなく演技だったのかもしれませんね。只マリアは夏休み明けのせいかこの写真でもお判りかと思いますが一寸ぷっくり目で特に只でさえがっちりした足が更に太ももの辺りが・・という感じでした。
ボリショイ通の情報では共演を打診された男性ダンサーが体が大事(重い。。)と断った例ありとのことですし。
あのーブログのTOPに書いておりますように当方MOSCOWに駐在していますので申し訳ありませんが日本のオペラのScheduleについては詳しくありません。