ボリショイ劇場 & シドニ-オペラハウス観劇記

元モスクワ、現在シドニ-赴任の元商社マンによるボリショイ劇場やシドニ-オペラハウスなどのバレエ、オペラ観劇記です

新国立劇場バレエ団『カルミナ・ブラーナ』『ガラントゥリーズ』-2日目夜-

2010年05月07日 | Weblog

 Nさんより寄稿の続きです。引き続きカルミナ・ブラーナとガラントゥリーズ(2日目夜)の観劇記

 

 

新国立劇場バレエ団『カルミナ・ブラーナ』『ガラントゥリーズ』

52()(夜公演) 

 

       『カルミナ・ブラーナ』

 

運命の女神フォルトナ:小野絢子

神学生3:山本隆之 

 

神学生1:福岡雄大

神学生2:古川和則

恋する女:伊東真央

ローストスワン:川村真樹

  

ソプラノ:安井陽子

テノール:高橋淳

バリトン:今尾滋

  

3キャスト目に突入。

他の2キャストも良かったが、この回が最も心に響いたように感じた。

 

 

 

まず、神学生1の福岡雄大さんが当たり役の好演だった。

純粋に恋する喜びが表情や踊りから一杯に溢れていた。

  

そして素晴らしかったのが恋する女の伊東真央(まちか)さん。

観ていてこちらが笑顔にならずにはいられない、

可愛らしさであった。

加えて、ラインダンスのようなのステップや腕をぐるぐる回したりと

クラシックにはない振付を、軽やかに見事にこなしていた。

難しいことをしているはずなのに、

終始心から楽しそうに踊っていて、しかも華もある。

まだコール・ドだが、要注目ダンサーであると改めて思わせた。

  

忘れてはならないのが、福岡さんと伊東さんの息が

ぴったりと合っていたこと。

お似合いのカップルだ!と感じさせた。

今後もこの2人のパ・ド・ドゥを観る機会があることを切に願いたい。

  

ローストスワンの川村さんも、秀逸だった。

たおやかなただずまいからは全く想像がつかぬような

膨れっ面や滑稽な仕草を見せていて、面白いダンサーであると感じさせた。

火の鳥に抜擢されているが、

また新たな一面を見せてくれそうで大いに期待するばかりである。

  

フォルトナ役の小野さんは、

小柄であまりに可愛らしい彼女がこの役に決まったときは当初驚いたが、

強さのある女神を踊りきってくれた。

踊り11つが滑らかであったのも印象深い。

神学生3を支配下に置いているというよりは

やや守られてしまっている感はあったものの、

新境地を拓けていたのは嬉しかった。

 



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