南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ヘウレーカ

2021-02-17 14:58:08 | お知らせ
冬になると昆虫も少なくなるが、それでも今までは手すりの昆虫や、ケヤキの樹皮や地面の枯葉の下で越冬する昆虫などを探していたが、この冬は野鳥ばかり追いかけていて昆虫の撮影が極端に少ない。
15年ほど前までは野鳥専門で撮影していたが、その後昆虫専門のようになり植物や風景や野鳥も撮るというスタイルになっていた。
しかし、400mmズームを手に入れたことと、トモエガモ8羽が近所で撮影できることで、がぜん野鳥へシフトとしてしまった。
昆虫以外の写真は「南大沢季節便り」の方でご覧ください。
たぶん春になって虫が出始めるとそちらに行きそうだが。

知合いのTさんは「冬鳥夏虫(ふゆとりなつむし)」というホームページですごい量の昆虫や野鳥を紹介している。
まさにそんな冬鳥夏虫撮影になりそうである。

突然ですが、「ヘウレーカ」というのをご存知ですか?
正しくは「又吉直樹のヘウレーカ」という、NHK Eテレの番組です。
昆虫の撮影が少ないので、これを紹介します。

好きなのでよく見ますが、昆虫ではアリの話題が時々あり、東京では今夜放送されます。
再放送ですが、これは面白かったです。

2月17日(水)
午後10:00~午後10:45(45分) 日本きってのアリ・昆虫研究者たちのアリトーーーク!アリの巣に居候してヒモ生活を送る昆虫ってなに?そして今回、取材班による沖縄アリ採取旅でとんでもない新発見が!
又吉直樹のヘウレーカ!「新種発見!?こんな生き方“アリ”ですか?」    (NHKEテレ1・東京)

2月19日(金)
午前0:00~午前0:45(45分)

見逃し配信というのもあるようです。

今までの昆虫関係の放送です。
2018
4月25日 「サボる“アリ”はいないのか?」 村上貴弘 島田拓
6月6日 「なぜアリは行列するのか?」 村上貴弘 島田拓
8月29日 「“ヒアリ”のホントの怖さって?」 村上貴弘

2019
10月16日 「スズメバチの巣はなぜ巨大なのか?」 小野正人 蜂天国:塩沢義國

2020
4月1日 「アリの地下世界 深掘りスペシャル!」 村上貴弘 藤岡春菜 島田拓
4月8日 「新種発見!?こんな生き方“アリ”ですか?」 村上貴弘 藤岡春菜 丸山宗利 島田拓




昆虫写真ではないのですが、今日尾根緑道で河津桜が何本もきれいに咲いていたので、その写真を載せます。(手持ち深度合成)











ヤマトシジミ

2019-10-17 16:37:41 | チョウ

今回の台風19号は、被害甚大でしたね。

知人でも数名被害にあっております。

皆さんのところは大丈夫でしたでしょうか?

 

このところ更新が少なくなっておりますが、しばらく出かけておりまして、台風の直前に帰ってきました。

前回の「昆虫こわい」と言うのも、出先の図書館で借りた本で、iPadで何とか投稿したものです。

この市の図書館はなぜか昆虫の本がいろいろあって、「昆虫こわい」に出ていた「好蟻性昆虫採集の最強トリオ」の丸山宗利 文、小松貴・島田拓 写真の「アリの巣のお客さん」という本もあった。この本の内容も面白かったが、写真が何とも素晴らしいので、こんなのを撮ってみたいと思った。

そして、素晴らしい本がまだあり、「美しい変形菌 高野丈」の写真は見事でした。

 

 

さて、東京に戻ってみると台風が来て昆虫どころではなかったが、ヤマトシジミがおとなしくしているのに出会った。

 

忙しく飛び回っているのや翅を閉じている写真が多いが、これはなかなかシックだ。

マクロレンズは持っていなかったが、この写真をトリミングして拡大してみた。

 

 

 

以前はチョウの写真が多かったが、最近は甲虫ばかり撮っていたので、たまにはいいですね。

 

これからは昆虫も出逢いが少なくなるので、今年撮って記事にしていないのを徐々に載せていこうと思っています。

 

撮影機材 OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO


昆虫こわい

2019-10-04 18:02:49 | 

図書館で「昆虫こわい(丸山宗利 著)」という本を借りて読んだ。

丸山さんについては、今までにも何度かこのブログに載せたが、この本も面白い。

 

 

南米、東南アジア、アフリカの密林などへハネカクシ、ツノゼミ等々の昆虫採集に出かけて、様々な恐ろしい目に遭うという内容である。

まず、その国が大変危険であり、またジャングルで遭難しかかったり、蚊やハエもアリも危険なものがいて、それはこわいですね。

同行者には小松貴さん、山口進さん、島田拓さんなどが出てくる。

そして新種発見がいくつもされるわけだが、密林の開発が次々進む中、今発見しないと人知れず絶滅する種も多いのは容易に想像できる。

日本でも、野鳥も虫も十数年前と比べても減って来ていると感じる。

 

まあ、ともかく自分が怖い目に遭うのでは無いので、読んでいるには、なんとも面白い出来事が次々と出てくる。

 

しかし、この本の題名「昆虫こわい」は、落語の「まんじゅうこわい」をもじったものと書かれていたのには笑ってしまった。     なるほどそういう意味か?

 

 

 


昆虫学入門 -多様性を探る を受講

2018-08-09 10:28:30 | お知らせ

また、少し更新が途切れてしまった。

10日間ほど体調不良だったが、やっと少し回復してきた。

そんな中、どうやって見つけたのか今となっては分からないが、数日前にiPadで偶然面白そうなものに出会いやってみた。

 

 

「大規模公開オンライン講座」(MOOC=ムーク)というのは、なんとなく聞いたことはあったが、全く興味がなかった。

ところが、こんなサイトが出てきて面白そうなのでやってみたのが、MOOCの日本版というJMOOCだった。

https://www.jmooc.jp/

 

その中に、九州大学の丸山宗利先生の「昆虫学入門 -多様性を探る- Exploring Insect Biodiversity」があり、受講してみた。

https://open.netlearning.co.jp/lecture/index.aspx?cid=00027J11

 

これは以前から開講済みであり受講期間が8月20日までなので、まだ受け付けているのか分からなかったが、少しわかりにくいので苦労して会員登録・受講と進んで、あとは講義を聴くだけ。

そして毎週テストがあり、3周分で終了だが、ほとんど一日でやってしまった。修了証も出るようだ。

内容は以前紹介した、「昆虫はすごい」という本からや、好蟻性昆虫や、世界各地での採集調査についてであり、なかなか楽しかった。

まだまだ分からない点が多いのだが、おかげでいろいろな大学が参加している「大規模公開オンライン講座」の一端を知ることができた。

興味ある方は調べてみてください。

 

 

 

 

 


小松貴著 「絶滅危惧の地味な虫たち 失われる自然を求めて」

2018-06-29 20:54:19 | 昆虫いろいろ

以前、小松貴著「裏山の奇人;野にたゆたう博物学」を読んだのだが、これが大変面白かった。


今回、同じ著者の本が2冊出版されたが、そのうち表記の本を読んでみたが、これがまたまた大変面白く考えさせられる本であった。

絶滅危惧という言葉は知っているが、その分類や意味を全く理解していなかった。

多少なりとも昆虫が好きで見つけては撮影している人間なのにである。

ましてや、一般の昆虫に興味のない人は全くどうでも良いことなのかもしれない。

絶滅危惧とはいっても、我々でも知っている大型の甲虫や、チョウやトンボは出てこない。


地味なというだけあって、ほとんど初めて聞くような虫たちである。

しかし、読み進むと「身近な環境にいかに多くの絶滅危惧種が存在するか」と書かれているように、南大沢でもいる種が唯一出てきた。

それが、先日載せたばかりの「シロヘリツチカメムシ」である。

 

 

やはり、イネ科植物に寄生するカナビキソウに依存して生活しているので、この植物がないと生きていけない。

定期的に河川の氾濫があったり、定期的に草刈りがされる草原が必要な場所でないとカナビキソウが育たない。

極端に限定されたところにしかいないそうだ。

そういう意味でも、南大沢はすごい。

その他の昆虫は本書を読んでいただくとして、コラムのように書かれている文章に非常にひかれた。

「絶滅危惧種の本をだすということ」という欄がある。

確かに、「これは非常に貴重です」と言ったとたんに、植物などは大量に採られ、あっという間に店やネットで販売してお金にかえようとする人たちが出てくる。まあ、絶滅に至るのは、環境破壊の方が大きいのだろうが、採集という面も影響はある。

これが心配だが、それよりも生き物に対する一般の人の無理解・無関心が絶滅危惧種を作り出している。

ということが書かれている。

 

もう一つ、「虫マニアの功罪1~3」というコラムも面白くて、これも考えさせられたが、内容は本書を見ていただきたい。

小松さんのFacebookを見ると、「精霊」という言葉が時々出て来るのだが、意味が分からなかったが、それがこの本のあとがきを読んで理解できた。

出典は、自分には全く接点のないところであった。


小松さんを最初に知ったのは、「アリの巣の生き物図鑑」だったかと思うが、その後、丸山宗利さんと一緒に情熱大陸に出ていたのを見た。

ところが。

数週間前、この本を読み始めたばかりの頃、何ということか南大沢で偶然小松さんに出会ってしまった。

そして昆虫観察をご一緒してしまったのだが、このことは別途書きたいと思います。

 

 


 


「カブトムシ山に帰る」という本

2017-12-19 11:01:38 | その他の甲虫

 

所用で地方都市に滞在しているが、久しぶりに地域のコミュニティセンター内にある小さな図書館に行ってみた。

狭いのだが、昆虫に関する本が結構置いてあるのが嬉しい限りだ。

児童向けが多いのだが、ファーブル昆虫記と並んで丸山宗利さん、新開孝さん、森上信夫さん等の本も置いてあり、そこに見たことがない「カブトムシ山に帰る」(汐文社)という本を見つけた。初版は、2013年8月。「カブトムシが小型化している⁈」と見開きにあり、どう言うことだと読んでみたら、これがなかなか面白い内容だった。

文字が大きいし、ルビもふってあるので児童向けの本かもしれない。

 

著者は山梨県に住む昆虫写真家の山口進さん。

最近コガネムシ位の小さなカブトムシが、どんどん増えて来ていると感じて、その訳を探りあてたという内容です。

幼虫の時に餌が十分でないと成虫は小型になるというのは聞いたことがある。自分ではやや小さいなくらいのは見たことがあるが、コガネムシ大と言うのは見たことがない。

 

詳細は本を読んでいただきたいのですが、概要は以下のような内容です。

ただしニュアンス等多少違いがあったらご容赦を!

 

著者は、子供の頃九州の照葉樹林ではカブトムシは大変少なかったが、大人になって行った山梨の日野春の落葉照葉樹林には沢山いるので驚いた。

そして、図鑑には幼虫は腐葉土を食べるとあるのに、クワガタを探しに山へ入った時に伐採木の固い根の中にカブトムシの幼虫が7匹もいたのを見て不思議に思った。

カブトムシの成虫は豊富な樹液、幼虫は沢山の腐葉土があれば沢山発生する。いわゆる里山と言われるところです。

 

途中は省略しますが、著者は長年の観察から、なぜ小型のカブトムシが増えたのか次のような説を立てました。

 

カブトムシは里山環境ができる遥か以前から、山の中の森で小さな体で生きていた。

カブトムシの幼虫は大きく、鋭く、力強い口を持っていると言うのも、倒木や朽木に向いている。

体が小さいと餌も少なくてよく、俊敏に飛べて飛行距離も長いようです。

 

ところが、山里に人が住むようになって里山が出来ると、豊富な腐葉土、クヌギやコナラの樹液で夢のような暮らしができるようになった。

そして幼虫の豊富な餌で体型も大型化した。

 

里山が消えつつある今、雑木林が荒れ樹液も腐葉土も少なくなって、山へ戻りつつあるのではないか?

山の中のサイカチなどの樹液と、倒木などから出来る腐植土や固い朽木を利用する小さなカブトムシに今移動中なのでは?

これが、著者の何年もの観察から気がついた点と言うことでした。

 

それが、「カブトムシ山に帰る」という題名です。

 

検索すると30mm以下の採集記録が出て来ますね。

しかし、極小カブトムシがいたけど何故と言う質問欄でも、回答にこの本の記述は見つからず、餌が少ないか幼虫が密集していたのではというような書き方でした。

書名で検索すると、小学生高学年の読書感想文課題図書でした。

そこには、たくさんのコメントがありました。

この本は、大人が読んでも面白い。

 

しかし、この本に書かれているようなことは私は考えてもいなかった。

来年は、コガネムシ大のカブトムシを是非見つけてみたい。

 


ハネカクシ

2015-12-14 09:06:21 | その他の昆虫

ハネカクシという昆虫は知っていたが、あまり興味を持っていなかった。 

これは11月に長池の手すりで撮ったハネカクシの仲間。

色や形から種名がわかるかと思ったが、例によってこれも調べても判明しなかった。

 

 

 

5月に小山内裏公園の森の中にいたものだが、これもわからない。

 

 

ハネカクシというと、アオバアリガタハナカクシしか名前を知らなかった。

強烈な毒をもっていて、大発生して人が被害にあって新聞に載ったこともある。

それ以外は知らなかったが、この甲虫目、ハネカクシ科は、ゾウムシと同じくらい種類が多いのだが、研究者が少ないので未発見種も大変多いとか。

ハネカクシは、「昆虫はすごい」の著者丸山宗利さんが専門家で、先日紹介した情熱大陸では、東南アジアにアリの巣の中にいるハネカクシを採集に行っていた。

改めて録画したのを見たが、ゾウのいるジャングルの中で、真夜中にサスライアリの引っ越しの時だけ出てくるハネカクシを採集するのはやっぱりすごい。

 

もう一つハネカクシで驚いたのは、カメムシでいうと幼虫のような形で翅があるように見えないが、小さな上翅に後翅を小さくたたんで入れていて、飛翔もできる。

ところがテントウムシやカメムシなどの甲虫は後翅をしまうのにモタモタとゆっくりだが、ハネカクシはさっと畳んでしまうそうだ。

それも、左右の後翅を重ねて畳んでお尻で短時間に押し込んでしまうみたいだ。

ということも、最近になってわかったことだとか。

いろいろと面白いので、俄然興味が出てきたのだが、なんとも小さいのが困る。

小さいのが見にくくなってきたこの時に興味が出てきてもねえ。

もっぱら、パソコンで検索して動画を見たりしている。

 

 

 

 

 

 

 

 


「昆虫はすごい」と「昆虫はもっとすごい」と「情熱大陸」

2015-10-03 19:22:50 | お知らせ

以前、「ツノゼミ ありえない虫」と言う写真集を見て、すごいと思った。

その著者の丸山宗利さんが、昨年「昆虫はすごい」と言う本を出したので、早速購入して読んだらこれが面白かった。

人間がやっていることは、ほとんど昆虫はすでにやっていると言う。

狩猟採集、農業、牧畜、建築、恋愛、嫉妬、戦争、奴隷制、共生等々。

まあ、興味深い面白い話が次々と出てくる。

なんと、昆虫関係の本としては異例の13万部を越えるベストセラーらしい。

そして、先日丸善で「昆虫はもっとすごい」と言う本を見かけて買った。

丸山宗利さんと、養老孟司さんと、中瀬悠太さんの鼎談をまとめたもの。

こちらは、まだ全部読んでいないのだが、ネジレバネについてもいろいろ出てくる。

ゆっくり楽しんで読んでみよう。

 

余談だが、この「昆虫はすごい」のカバーにはカタゾウムシがたくさん載っている。

実はこれは今はやりの、特大「帯」で新書の高さより2mm短い帯である。

その中にカバーがちゃんとあった。こういう新書が増えているらしい。

ちなみに、右の「昆虫はもっとすごい」は、普通の帯です。

 

さて、明日10月4日の「情熱大陸」は、丸山宗利さんです。

楽しみだ。

 

 


タケウチトゲアワフキ

2015-05-10 14:49:38 | ウンカ、ヨコバイの仲間
ツノゼミと言う昆虫がいる。

丸山宗利さんの「ツノゼミ ありえない虫」を読んだ時には、なんでこんな形の虫がいるのかと、びっくりした。

日本にもツノゼミの仲間はいるが、先日の記事「トビイロツノゼミ」のように、海外のツノゼミのようなツノはほとんどない。

ところが、立派なツノと言うかトゲのある昆虫がいることを、KYさんから教えてもらった。

この時期にしかいないようで、シナノキにいて、場所も教えてもらい、先日早速出かけた。

初めての場所だが、このあたりかと思うところでシナノキのような葉を見つけ、その上を探して見ると小さな虫がいた。





近づいてみると、こんな形の5mmほどのタケウチトゲアワフキと言う昆虫。






更に横から見ると、何と立派なトゲのようなものがある。

ツノゼミは前胸が変化したものだが、こちらは小楯板が変化したもの。






そしてこの右の白い塊が、幼虫の巣で、筒状で枝先に巻きついている。

下にある黒いものは、脱皮殻のようだが。






2匹が横に並んでいるのが見られたが、これが交尾の状態なのだろうか。






タケウチトゲアワフキの分布は限定的と言うのだが、シナノキは南大沢にもあるらしいとKYさんに言われ、植物に詳しいAさんに聞いて今日行ってみた。

シナノキが広場に3株あり、探すがいない。やはり南大沢では無理かと思い始めた頃、いた。

なんと、最後の木には10匹くらいいた。



次に、シナノキの街路樹があるので行ってみると、マンションの前の歩道にある木にもいた。





なんと、どの木にも見つかる。

トゲが丸まったのもいた。





こんなにいてもいいのだろうか。

地域によっては、準絶滅危惧種になっていたりするようだが、南大沢が特別なのか、シナノキにはどこにでもいるのだが見つからないだけなのか。

この時期だけ現れるので、見つけられにくいのか?

成虫がいない時期でも、幼虫の巣は枝先に残るので、シナノキがあったらこの巣を探すはいかがだろうか。




カメムシ目トゲアワフキムシ科
大きさ 約5mm
撮影  2015/05/07 相模原市緑区  OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
    2015/05/10 八王子市南大沢 OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
                  OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough





TG-3のフォーカスBKTを使った深度合成に挑戦

2014-08-22 20:16:49 | 写真撮影、機材
今も、 OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough による深度合成に挑戦中です。

ネット上でも、沢山素晴らしい写真が出てきましたね。

7月18日の深度合成記事では、カメラ内の深度合成モードを使ったものでした。
簡単で良いのですが、800万画素になってしまうのと、ISO感度がオートしかなく暗いと感度が上がって画質も落ちるのが欠点でした。
ブログにアップするには問題ないのですが、展示用にA3サイズにプリントするにはちょっと苦しい。

以前、タデノクチグトサルゾウムシで、顕微鏡モードにある、フォーカスブラケットを使用して自動で10枚ピントをずらして撮影して、パソコン上で深度合成するのに挑戦した。

今回もう少し詳しく書きます。

今回のはこれですが、とても満足いくものではないのですが、いろいろとわかってきた。





クワカミキリの顔だが、まず撮影で苦労した。
じっとしているようで、微妙に動いているのである。
何回も撮って、10枚がなるべく動いていないものを採用したが、やはり最初と最後でわずかに動いていた。

パソコンでの深度合成は、フォトショップを使用すれば良いらしいのだが、使っているのはフォトショップエレメンツなので、この機能はない。
以下のサイトを参考に「CombineZP」と言うフリーのソフトを使用した。

最近昆虫の本をいくつも目にする丸山宗利さんのサイト

わかりやすかった深度合成ことはじめのサイト

合成の方法はわかったので、あとは良い被写体を、良い光で、なるべく絞って、30枚くらいのブラケットで、ブレなく撮れればいいのだが、これが難しい。

ちなみに、今回はISO400、1/15、f4、ピント間隔は標準で10枚での撮影である。
TG-3では、ピントを細かく指定して、20枚と30枚の撮影もできる。
あれだけアップにするともっと手前も奥もピントを合わせたいので、枚数を多くしないと駄目のようだ。

深度合成する前は、片方の複眼の一部に合わせると他は皆ボケて撮れてしまうくらいなので、、良く30枚くらい撮影していると聞くが納得である。

今回のものでも、大判プリントで、コンパクトカメラとは思えないくらいに出来た。
まあ、楽しみながらもう少しやってみよう。


最後に、カミキリムシですが、何で複眼の真ん中から触角が出ているのだろう。
いつも思うが、不思議だ。
もっとも、人間の感覚で見るからであって、カミキリムシにとってはこれがベストなのだろうな。