南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

タテジマカミキリ

2023-11-02 16:14:44 | カミキリムシ

いよいよ11月になり、越冬昆虫を探す季節となってしまった。

今年は夏の間も探していたのだが、タテジマカミキリは見られなかった。

数年前はかなりの数がいたのだが、たいへん少なくなってしまったのか?

今まで、ヤマウコギを見て歩いて探したが、昨日はふとハリギリを見ると何やら怪しい。




わかりますか? 中央右上方です。

拡大してみるとこんな感じです。




下向きで幹にかじりつき、触角はまっすぐ下に伸ばしています。

トゲの後ろに回り込んでいる長いのは、紛らわしいですが、触角ではないですよ。

これを反対側から見ると逆光でなお見つけにくい。





でも、腹と幹の間にすき間があるので、完全な越冬体制ではないようです。

真冬は幹をかじって腹を半分くらい埋めて、さらに見つかりにくくして越冬します。

動いてしまったかと今日見に行ったら、同じ体勢でした。





久しぶりの昆虫撮影

2023-02-08 17:47:08 | カミキリムシ

このところ昆虫が少ないこともあり、植物や野鳥の撮影をしていた。

それらは、ブログ「南大沢季節便り」に、載せておりますので良かったらご覧ください。。

一昨日、トモエガモの様子を見に行くと、人からは見えにくいお気に入りの所で休憩中。

しばらく待ってみるか、他に行こうかと思っていると、後の急斜面にシジュウカラが一羽来た。

落ち葉の中で餌探しだろうか?




やがて笹に飛びついた。




そして地面や、木の根元におりては、また笹に飛び移る。




動いているところを何枚か撮影したが、やがて飛び去ってしまった。

その後トモエガモを少し撮影し、帰宅した。



夜、パソコンでシジュウカラの写真のピントを見るために上の写真を拡大してみて、「なにこれ??」とビックリした。




くちばしの下に何か写っている。

タテジマカミキリを襲っていたのか?

では、その前の写真はと拡大して見ると・・・



ボケているが、40cmくらいの先端の折れた小さなタラノキハリギリ(タラノキではなくハリギリでした。)にしがみ付くタテジマカミキリがいた。

タテジマカミキリは毎年越冬しているのを見つけているが、今シーズンはどういうわけか全く見つからなかった。

それがこんな形で見ることができるとは。

でも、シジュウカラが持ち去ったり、食べたりしている様子はなかったのだが?

飛び去った時の写真を拡大してみると、写真左の方にタテジマカミキリの触角や肢が見える。





シジュウカラには大きすぎてあきらめたのか?



たぶんいるはずと、早速昨日探しに行ってみた。

ところが、そこは登ることもできないくらいの急斜面の5m位先。

双眼鏡で探すがハリギリがない。

おかしい、タテジマカミキリは逃げてしまったとしてもハリギリはあるはず。

そこにやってきたSさんと探すが、見つからないので、苦労して登ってみたが笹しかない。

降りてきて、あきらめようとしたとき、探していたところより下方で、Sさんがハリギリを見つけた。

そうか、かなり下だったのか。Sさんありがとう。

そして再度登ると、タテジマカミキリはいた。

何の傷もなく動いているので、つかまえて降りてきた。



元気に動いている。

いつもいる、ヤマウコギに移すとしがみ付いた。



ここなら、毎年越冬しているところなので安全かとそのまま観察することにした。

しかし、タラノキ、ハリギリ、ヤマウコギと今年も見ていたのだが、あんな笹に埋もれた小さな先端の折れたハリギリにいたのか?

思いがけず、今年も見ることができた。

きっと、まだ見落としているところで何頭か越冬していることだろう。




越冬タテジマカミキリ

2021-01-06 18:13:13 | カミキリムシ
また、越冬昆虫です。

この冬は、越冬中のタテジマカミキリがたいへん少ないのですが、ハリギリの高いところにいるのは逆光で大変見にくい。

フラッシュで撮影してみたが、やはり見にくい。






これを、もう少し拡大してみました。




たぶんこのまま春まで動かないででしょう。

他の場所にもいると思うのですが、今のところ見つからない。



チャイロヒゲビロウドカミキリ

2020-08-16 12:01:58 | カミキリムシ

昨年7月、ヤマウコギでタテジマカミキリを探していた時、タテジマカミキリよりはるかに大きなビロウドカミキリが枯れかかった枝と葉に隠れていた。
まあ、きれいな色というわけでも変わった形というわけでもなく、大きなカミキりらしいカミキリだ。





ところが今年5月、Aさんからチャイロヒゲビロウドカミキリの話を聞いた。

カミキリにそれほど詳しくはないので、初めて聞く名前だし、ビロウドカミキリと何が違うのかも良くわからないが、かなり希少種のようだ。
多摩地域にもたくさんあるニワトコやユズリハの大きな木にいるらしい。
あるところの一本の大きなニワトコを教えてもらった。


しかし夜行性で昼間は見つけるのが非常に難しいようだ。


6月になり、そろそろ出て来る頃と見に行ったが、全く分からない。
これは夜来るしかないかなあと思った。


再度、6月中旬になり、昼間だがまた行ってみた。
しかし、目視では全く分からない。
昼間は葉の影などまず見つけられないようなところにいるらしい。
手の届く範囲で、ビーティングしてみたが全く見つけられず、次は夜来るかと思い始め、最後にもう一度と枝の先をたたくとカミキリが落ちた。


おお、これかな???


ビロウドカミキリにそっくりだ。


容器に入れて撮影したが、触覚が短いメスのようだ。






その後、元の枝に戻して撮影した。





横顔も撮影。




チャイロヒゲビロウドカミキリは、触角の第一節が急に膨らんでるので見分けるということだ。





このことを言っているようだ。

でも、ビロウドとニセビロウドとの3種の区別ができるか自信はない。

それにしても、なかなか大きなカミキりを撮影出来てAさんに感謝です。

来年は、もっと触角の長いオスが見られるといいな?



初観察

2020-01-09 17:14:26 | 昆虫いろいろ
正月になってもう9日とは全く早い。

年末にひどいギックリ腰で動けなくなり、ほとんど引きこもり状態の2週間でした。

今日の午後、天気も良いので久しぶりに近所で虫探しをした。

運よく、YさんとWさんに会い、新年のあいさつそこそこに、上を見たり、下を見て落ち葉めくりをしたり、短時間だが楽しかった。


タテジマカミキリ



オオムラサキ幼虫




手すり上 不明種   これらは何だろう。



アサギマダラ幼虫


のんびりとの更新になりますが、今年もよろしくお願いいたします。
 


健在!!

2018-10-30 11:31:32 | カミキリムシ

 

久しぶりの更新になりますが、やっと寒いそしてまだ時々ゆれる北の国から帰ってきました。

 

昨日の午前中、ちょっと近所を回ってみると、気になっていたタテジマカミキリは健在でした。

 

 

7月上旬から見られていますが、この木にいた同じ個体かどうかはわかりませんが、一頭だけ見つかりました。

なかなか見つけにくいのですが、背中の白か、長い触角か、枝にしがみついている4本の脚のどれかが目に入ると見つかります。

 

きっと少し移動はすると思いますが、越冬して来年の春まではいるでしょう。

 


ツクツクボウシ

2018-09-28 15:54:07 | セミ

昨日は非常に寒かったが、今日は気温が上がり陽ざしも強かった。

そして、超強力な台風がまた日本列島を縦断するということだ。

ということで、明日から数日は台風の影響があるので、公園に行ってみた。

すると、見つけにくいところにいたが、なんとセミがいた。

 

 

ツクツクボウシのようだ。死んでいるのかと思ったが、ゆっくり動いていた。

ツクツクボウシはセミの中では最後まで鳴いていたが、でもまだいたのだ。

 

横に回って撮影してみる。

 

 

この木はヤマウコギで、実はここに先日タテジマカミキリがいたので見に行ったのだが見つからず、ツクツクボウシがいたという次第です。

 

 

 


移動を繰り返すタテジマカミキリ

2018-09-16 17:01:37 | カミキリムシ

7月16日に「真夏のタテジマカミキリ」と題して記事を書いたが、その後のタテジマカミキリの様子です。

当時は何カ所かのヤマウコギにいたのですが、それでも次に行った時にはいたりいなかったり、そしてまた戻ってきたりしていた。

8月12日には、交尾は確認していないがヤマウコギにペアでいた。

 

 

Wさんによると、そのうちハリギリにいるのを見ることもあったという。

そして最近は、ヤマウコギには全くいなくてハリギリやタラノキに10頭ほどいるという。

久しぶりに見に行くと、ヤマウコギには全くいない。

そしてタラノキに珍しく上向きにしがみついているのを見つけた。

 

 

さて、このタテジマカミキリはいつまでいるのだろう。

と言うのも、とっくに交尾して産卵もしたものと思っていたのだが、いろいろ調べたら、このまま越冬して来春産卵するみたいだ。

そうすると、その卵が成長して羽化するのはいつなのだろう。それから今回のように7月頃には成虫になるのだろうか???

チョウやトンボだと、いつごろ成虫が現れて幼虫の期間はどのくらいというのが調べるとわかるのだが、タテジマカミキリはどうもわからない。

三重県総合博物館のサイトでは「タテジマカミキリの幼虫期間は3年ほどで、樹木の幹の中で蛹になって秋に羽化します。」とあった。

幼虫期間が1年以上なら、納得である。

ところが、愛知県森林センターの報告書には、「恒温庫内で、卵は4~5日でふ化し、ふ化から羽化脱出までの期間は、25℃で 124∼148 日、20℃で. 157∼177日であった。」とある。そして、「1年1世代であると示唆される。」とも記されている。

今年は異常気象で暑かったので、4月頃産卵されたのが7月初旬に成虫として出てきたのだろうか?

タテジマカミキリは成虫越冬のところと、材の中で越冬するのがいたり、地域によって異なるので、一概にどうと言えないかもしれない。

 

いずれにしろ、今年はずっと観察を続けようと思う。

 


真夏のタテジマカミキリ

2018-07-16 11:42:27 | カミキリムシ

 

もう何年も前から、越冬中のタテジマカミキリを地元で探しているが、いまだに見つからない。
カクレミノは沢山あるし、ヤマウコギもあるし、タラノキやハリギリもあるのだが、見つからない。

横浜の公園で越冬中のを何度か見て、かなり見つけにくいとはわかっているが、やはり探し方が悪いのか。
小山田緑地では越冬中のを見たと聞いたが、尾根幹線を越えた八王子側は寒いので、成虫越冬ではなく材の中で越冬して春に成虫が出て来るのではとも考えてしまう。

ところが、今年になっていろいろと情報が入ってきた。
ひとつは、高尾で成虫越冬を見たという情報。
それなら南大沢でもできるはずと思ったら、さらに長池公園で今年成虫越冬を見たというのである。
やられた、一番乗りを目指していたのに。
でも、今度の冬が楽しみになった。
ところがなんと、Wさんはこの暑い中、先週長池公園で2頭も見つけたというのである。
越冬中以外見たことがなかったのだが、真夏にもみられるのだ、とびっくり。
それはそうだ、繁殖しなければならないのだから、夏だっているはず。

Wさんに教えてもらって、早速撮影に行った。

これは見つけにくい。

 

 

中央やや上にしがみついている。

違うところにいたのも見つけにくい。

 

 

良くも見つけたものだ。

これは、どうも枝をかじっているようにも見えるが。

 

 

触角は長いので、これで見つかることもある。

それにしても、キイロトラカミキリなど忙しげに走り回るカミキリばかり見ていると、何ともおっとりしていて動かない。

そこで、顔も撮らせてもらう。

 


その後別の場所にも複数いたということで、合計3か所で4頭いたことになるが、その後どこへ行ったのか2頭に減ってしまった。

でも、これでこの地域でも活動していることがわかったので、今後が楽しみだ。

 

 

 

 


タテジマカミキリ 越冬中

2016-03-27 17:30:35 | カミキリムシ

昨日、久しぶりに花虫さんの観察会に参加した。

寒い朝で、ミゾレまで降り始めた。

昨年もこの時期の観察会で、越冬中のタテジマカミキリを撮影したのだが、今年も越冬中のがいるという。

ところが、観察会が始まる前に別のタテジマカミキリを見つけるぞと張り切っていた花虫さんが、本当に見つけてしまった。

 

 

60cmくらいのハリギリの幼木です。

 

こんな細いハリギリにいるとは思わなかった。

 

もう少し近づいて反対側から見ると、こんな感じで長い触角を下にしてしがみついていた。

 

 

さらに近づくと、こんな顔をして冬中じっとしているみたいだ。

 

 

しかし、これを見つけるのは至難の業だ。

 

 

別の場所のヤマウコギにいたのは、地上1mくらいの斜めの枝の下側にしがみついていた。

 

 

横から見ると、しっかりと脚でしがみついている。

 

 

南大沢ではなかなか越冬中のタテジマカミキリは見つからない。

町田市図師では見られているというので、いるのではないかと思うのだが・・・


タテジマカミキリ

2015-03-29 08:58:07 | カミキリムシ
成虫越冬するタテジマカミキリを南大沢周辺で探そうと、3年ほど、カクレミノ、ヤマウコギ、ハリギリ、タラノメを見て回ったが、どうしても見つからなかった。

昨日、タテジマカミキリが見られると言う、花虫さんの道端観察会に参加した。

都合で、Mさんの車に同乗させてもらい、観察地を目指す。
ヤマウコギにいると言うのだが、最近の暖かさで、「3日前までいたのですが」と、ならない事を車中で願いながら、渋滞の国道16号を急ぐ。

今日は、天気も良く参加者が多い。
観察を始めて間もなく、「いました、いました。ここです。」と枝を見上げて教えてくれた。

しかし、3mくらい上の横枝の下にしがみついて、空バックではどう見ても良く見えない。






撮影して、拡大してみると形がわかった。






反対側からも撮影してみた。






ネット上の写真などを見て想像していたよりも、太い枝にしがみついていた。

垂直のハリギリなどにいるのは、もっとわかりやすいと言う事だった。

越冬中の感じがわかったので、南大沢でもまた探してみよう。


観察会では、まだまだ昆虫は少ないが、コツバメ、ミヤマセセリ、ホソミオツネントンボが見られたりと面白かった。

花虫さん、Mさん、参加の皆さんお世話になりました。




コウチュウ目 カミキリムシ科
大きさ 約4mm  約20mm (記入ミスで訂正いたしました。)
撮影  2015/03/28  横浜市緑区  OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro