南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ヒシカミキリ

2022-05-01 18:26:05 | カミキリムシ

先週のことです。

粗朶が置いてあるところに、細い長い枝が出っ張っていた。

よく見ると小さな虫がいるようだ。

近寄るとカミキリのようだが、何しろ小さく5mmもないくらい。




ヒシカミキリのペアだった。

毎年この時期に出始める。

初めて見た時にはとてもカミキリムシには見えなかった。

この写真をちょっと拡大してみた。





別の枝には単独でじっとしているのもいた。





小さいが歩き回りだすと結構速足である。



ヤツメカミキリ

2022-04-30 21:38:06 | カミキリムシ
ゴールデンウィークに入り、各地とも人出が多いとのことだが、南大沢の遊歩道や公園でもとても多い。

連休明けに新型コロナ感染者が急増しなければいいが。


昆虫が次々と出始めた。

桜の大きな古い樹に、カミキリと思われる羽脱孔があり、まわりをゆっくり見て行くと細い枝にヤツメカミキリがいた。

これは早い、今まで4月に見たことはない。



じっとおとなしくしている。
これを拡大してみると。




そして反対側からも撮ってみた。



陽のあたらないところにいたのだが、バックの樹間の光がいい。

小枝のY字のところに脚を広げて休んでいる。

今日は、このほかにもこの近くで別のカミキリを撮った。





キクスイカミキリ 2022

2022-04-26 16:56:36 | カミキリムシ
花壇の菊が少し伸び始めたところだが、もうキクスイカミキリが活動開始であった。


これから1か月ほど活動するのだろうか?

葉の上にじっとしているのを上から撮影。





何か感じたようで、翅を広げた。





そして飛んでしまった。





ペアを見つけた。




歩き回って、下のメスが茎をかじり始めた。





これで茎の先端がうなだれてしまう。

正面から見ると小さい体だが、しっかりした牙だ。





午前中に行ってみて良かった。

午後遅くになると音を立てて雨が降り始めた。





ヒメスギカミキリ

2022-04-21 18:27:00 | カミキリムシ

カミキリムシも活動を始めたようだが、どうも今年は今までのところ少ない気がする。

数年前には沢山いたイロハモミジの花には、クモやハチやイモムシはいるのだが、甲虫が少ない。

そして、昨年は杉の立ち木を走り回っていたヒメスギカミキリも少ない。

ただそこで13日に、飛んで来たのを1枚だけ撮影した。




その後、毎日のように見に行くがいなかった。

ところが、そこから数百m離れているヒノキの伐採木に数匹いたと今日聞いたので、行ってみた。

森の中の少し暗いところでこんな感じ。





よく見ると、忙しそうに歩き回っているのがいた。





これは上翅が肩の部分だけ赤っぽい。

最初の写真は全体が赤っぽい感じだった。

よく見ると、もう一匹いた。




これは肩の赤い部分が、上翅の半分くらいまである。

10mmほどとあまり大きくはないが、結構足は長く、速足で歩き回っている。


これから少しづつ、甲虫も出て来るだろう。



ヒナルリハナカミキリ

2022-04-03 10:57:01 | カミキリムシ

今日は寒い雨の日となったが、昨日は好天の土曜日で桜もかなり咲いており、人出が多かった。

どうも、例年とは花の時期や新芽の出方の順が入り乱れているような気がする。

そんな中、とても遅かったカエデの芽吹きが急に進んで、やっとカミキリが出てきた。




この6-7mmで黒っぽく艶のある甲虫は多いので苦労するが、芽吹いたばかりのカエデにマルムネチョッキリの次に現れるのは、ヒナルリハナカミキリ。

近隣の雑木林は、ナラ枯れで大量伐採されているので、今年のカミキリなどの甲虫の出はどんな風になるのだろうか?




久しぶりに出かけてみたらゴマダラカミキリがいた

2021-09-08 16:14:27 | カミキリムシ

ずいぶん更新が途絶えてしまった。


今年前半はコロナ禍ではあったが、短時間近所を回って野鳥、そして植物・昆虫と結構撮影していた。

ところが、7月になると雨の日が続き、その後猛暑からまた雨と撮影に行く機会も減ってしまった。

そんな時はと、たまりすぎた写真の整理をして、これはと言うのをモノクローム化するのが面白く、以前も紹介したが、「写真を楽しむ in minamiosawa(南大沢)」を再開して楽しんでいた。



今日は午前中だけ晴れるというので、久しぶりに長池公園へ行ってみた。

里山クラブの広場で、これまた久しぶりにカミキリを見た。






元気なゴマダラカミキリで、速足で歩き回っていた。





こんな形で撮影するのは久しぶりで楽しい。

またこの時のレンズは、いつものM.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macroではなく、M.ZUIKO DIGITAL ED40-150mm F2.8 PROをつけていた。
それでも、50cmくらいに近づいて撮影することができる。
カメラはいつものOLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅢです。


150mmにして最短で撮影し、トリミングしてありますが、顔がこんな風に撮れた。




これからも、秋の虫をゆったりと撮って行こう。

 


ケシカミキリ

2021-07-22 17:04:27 | カミキリムシ

今まで何故かケシカミキリとの出会いが少なかったので、このブログでもケシカミキリというタイトルはなかった。

先月何度かの出会いがあったので、登場です。





約3mmほどの小さなカミキリです。

これは6月上旬で、次のは別個体で6月下旬撮影です。

7月3日のクモガタケシカミキリを撮影したところにいました。







撮影はしたけれど、このブログに登場していないのはまだまだいるので、さかのぼりますが徐々に載せていこうと思っています。




ハスオビヒゲナガカミキリ

2021-07-07 11:42:20 | カミキリムシ

毎日雨模様が続いている。

東海地区では豪雨で大変な被害も出ていて、南大沢に来る前に静岡県に住んでいたので、心配である。



少し前だが、あちらこちらのガクアジサイがきれいだった。









ガクアジサイにはいろいろな虫も来るのでのぞきながら歩いている。

カミキリやコガネムシの仲間も多い。

しかし、ここにこんなのがいるとは知らなかった。

花ばかり見ていたが、そのわずか50cm後ろの枯れ枝に見事な触角のハスオビヒゲナガカミキリがいた。





こんな形を見せられると、「お見事」と言うしかない。

体長は10mmほどだが、触角は40mmくらいある。


近寄ってみると・・・・・




ハスオビだ。

そしてヒゲナガ。


Wさんによると、この時期ガクアジサイの枯れ枝ではいろいろなところで見られたという。

今まで全くチェックしていなかったのだが、花だけでなく枯枝もよく見るようにしよう。



記)何というボケ!
  3日前にアップしたものと思い込んでいたが、下書きのままであった。
  今日、「あれ! ないなあ? どうして?」 と気づいた。
  Facebookでも紹介したのに、失礼いたしました。




クモガタケシカミキリ

2021-07-03 18:41:57 | カミキリムシ

今までこのブログには載せていなかった、5mm程の小さなカミキリを撮影した。

いたのは山道の脇の枯れ枝で、じっとしていた。





もう少し近づいて撮ってみる。





どうも動かないと思ったら、食事中だったようだ。

かじった様な跡がいくつも見え、しばらくすると位置を変えてまたじっとしている。

枝の反対側に回り、さらに拡大して撮影してみた。





針のような毛が黒い模様のところから直立している。

これは肉眼ではなかなか見ることができなかった。



ちなみにこんな枝の先端で、この中に2匹程隠れていた。




同じくらいの大きさのニイジマチビカミキリや、さらに小さいケシカミキリもここにいた。



ベニカミキリ羽脱

2021-06-25 21:14:55 | カミキリムシ

昨日ベニカミキリについて載せたが、ひょっとすると今日載せるのと同じ個体かもしれない。

昨日の最後にちょっと書いたのですが、ゴールデンウィークの頃、竹からベニカミキリが出て来るところを撮影できた。

我が家の近くだが、あまり通らないところで気が付かなかったのだが、Wさんがこんなところを見つけてくれた。





落ち葉の堆積場を竹で囲って作ってある。

この日は、ここで多数のベニカミキリが穴をあけて出て来るところだった。

もう出てウロウロしているのもいるが、ちょうどかじって穴をあけているのがいた。

撮影しようとカメラを準備すると、もう前肢を出して出てきた。

11:37




穴は身体ギリギリ位の大きさだ。

おー、だいぶ出てきた。

11:38




ところがどうしたわけか、ここでもがいているがこれ以上出てこない。

数分頑張っていたがどうしてもこれ以上出ない。

疲れてしまったのか、動かなくなってしまった。

11:41




そのうち穴の中に戻ってしまった。

11:43




穴を拡張しているようだ。

そしてまた出てきたが、同じところでつかえてしまって出られない。

また戻って出てを繰り返している。

せっかく成虫になったのに羽脱に失敗するのもよく見かけるが、これもそうなのだろうか。

見てしまったので、このままと言うわけにもいかず、穴を少し拡張してやった。

先ほどの写真から15分くらいたっているが、左の触角は全部出て、身体もほとんど出ているのだが、ここで動きがとまる。

11:58




どうも右の触角が穴の中で引っかかっているようだ。

ここまで来たら、仕方ないので、強引に少し引っ張ってあげた。


11:59




すると、やっと脱出に成功した。

11:59



疲れたのか、少し休んでから歩き始めた。

12:02



すると、すぐに翅を広げて飛立ってしまった。

12:03




右の触角は曲がっているようにも見えるが、大丈夫だろう。

最初に見つけてから26分がたっていた。

もしかするともっと前から苦労していたのかもしれないが。

その後も、何頭も羽脱してきたが、穴をあけ終わったら数分で出てきて、やがて飛び去って行った。

以前シロスジカミキりが出て来るところに遭遇したが、今日のもなかなか見ごたえのある物語だった。




ベニカミキリ

2021-06-24 21:43:24 | カミキリムシ

ベニカミキリは以前にも載せたが、ガマズミの花に来ているところだった。

今回、花ではないところにいたのを撮影した。


竹林を次々と伐採して、その竹をまとめてあるところが近所にある。

この緑地は、予算がないのかほとんど伐採しないので、うっそうとした樹々や竹で覆われている。

今回その緑地の竹林をだいぶ伐採して明るくなってきた。

そして切られた竹は、地面に積んであるだけでなく、こんなふうにしているところもある。

さて、これは何のためなのだろうか?





今日、ここの竹の上をベニカミキリが歩き回っていた。





産卵の為だろうか、しきりと何か探している様子。

残念ながら、産卵の確認ができないうちにいなくなってしまった。



これらの竹は根元から切ってあるのもあるが、ほとんどが地面から1m位のところで切られている。

何日か経っているので、その切り口から白い液体があふれ出ている。

昨日は、ここにきているベニカミキリを撮影した。





上に登って、この白い所を食べているようであった。





花に来ているのはよく見るが、こんなのは初めてである。


5月の連休の頃、このベニカミキリが羽脱するところも撮影したのだが、次々と虫が現れるので、載せるチャンスを逸していたが、それはまた別の機会に・・・




ナガゴマフカミキリ

2021-06-23 11:58:02 | カミキリムシ

暗い緑地の中の伐採木で虫を探していたら、足元の葉にカミキリがいた。





おとなしく全く動かない。

ナガゴマフカミキリは珍しいカミキリではなく普通にいるが、このブログには載せていなかった。

真上からも撮影。





ちょっと湿った暗いところなので、非常に足の長いザトウムシの仲間も写りこんでいた。

おとなしいので、正面顔も撮る。




この口の構造はどうなっているのか、この写真だけではよくわからない。

7月も近づき、カミキリムシもいろいろと現れてきた。




フチグロヤツボシカミキリ 産卵

2021-06-18 14:52:57 | カミキリムシ

今年は、いろいろなところのホウノキを見て回ったが、どういうわけかフチグロヤツボシカミキリに出会えなかった。

ところが、昨日やっと出会うことができた。

しかも、マクロレンズで撮れるくらいの間近で。

いつもは大きなホウノキの上の方の葉にいるのを望遠レンズで撮っているのだが。





この色、そしてこの模様はどういうわけで出来上がったのだろう。

光り輝いて、何とも言えずきれいだ。

大きさは、13mmくらいだろうか。


ゆっくり動いて下向きになり、足元をかじり始めた。







なんと、先日のクビアカトラカミキリと同じように、右後脚の先が欠損している。


しばらくすると、今度は上向きになった。

口元には木くずが付いている。





そしてさっきほどかじったあたりに、尻を入れていた。

たぶん産卵しているのだろう。





カミキリムシは赤や青、トラ模様など、色彩豊かなものも多いが、このフチグロヤツボシカミキリは青く光り輝いており、また近所で見られるというのが気に入っている。

良かった、今年も出会えて、それも間近で。




クビアカトラカミキリ

2021-06-15 21:58:13 | カミキリムシ

南大沢は、開発され始めてかれこれ50年近くになり、最初の入居者はかなり高齢化になるが、街路樹などもかなり高齢化のものが出てきた。

もっとも、尾根緑道(戦車道路)はそれ以前からあったので、ここの桜は超高齢化である。

幹の直径が60cmにもなる山桜が沢山あるが、苔むして枯れかかった枝もある一本に、やはりカミキリムシが出る。

ヤツメカミキリがいたが、それ以外に久しぶりに見るクビアカトラカミキリがいた。





クビアカと言うが、セアカとかムネアカと言った方があっていそうだが。


この日はオスは何頭かすごい速さで走り回り、メスはおとなしく産卵していた。

この日は別の目的もあり、何枚か撮って移動した。



次の日、もう少しじっくり撮影しようと、同じような時刻に行ったのだが、これが全くいない。

それでも、何分かぐるぐると木の周りを探していくと、大きな苔むした斜めの直径30cmくらいの枝の中に、一匹だけじっとしているのを見つけた。

どこにいるかわかりますか?





中央やや左で、右向きです。

昨日のよりも小さく感じるのでスケールを当ててみた。





約9mmくらい。

こんなに小さかったのか!

コケの下に産卵しているようだ。

顔を撮ってみる。





お尻の方は、産卵管をコケの下に刺し入れている。





歩き方が少し変だなと思っていたら、右後肢が欠損していた。


この時やや下にもう一匹歩いている。

こいつはさらに小さい。





カメラの設定を少し変えて目を戻したら、もうどこにもいない。

これは大きさはどのくらいかスケールを当てて撮ろうとしたが、影も形もなくなっていた。

落ちたのか、飛んだのか?


実は帰宅後PCで確認したら、何ということだ、クビアカトラカミキリではなかった。




実際はもっと暗いところにいて小さいので、赤い部分を見てクビアカトラカミキリと思い込んでしまったが、アリバチと言うアリのようなハチだった。

かなり小さかったので、トゲムネアリバチか、ムネアカアリバチだろうか?

メスで、翅はなく歩き回るだけ。

オスは見たことがないのだが、黒くて翅があるようだ。







イワサキケブカカミキリ

2021-06-05 17:13:01 | カミキリムシ

数年前に神奈川県相模原市で発見された、イワサキケブカカミキリと言うのがいる。
そのさらに数年前に韓国で初めて記載されたようだ。
なぜ突然相模原市で発生したのかは不明とのこと。
ヒメコウゾにいるが、それもかなりたくさんいるようだが、メスばかりだという。
単為生殖らしい。

そんな不思議なカミキリが、この近くのヒメコウゾにもいるということを聞いて行ってみた。

するとすぐに、こんなカミキリが見つかった。





これと言って特徴がないが、上翅の会合部分が白 いということなので、それみたいだ。
大きさは10mm弱。





教えていただいたAさんに確認してもらったら、間違いないという。
珍しいのをありがとうございました。






ヒメコウゾは、それこそどこにでもあるし、単為生殖でかなり増えるとなると、そのうちどこでも見られるようになってしまうのだろうか?





このカミキリも複眼の中央から触角が出ている。

こんな眼をみると毎度思うのだが、この眼で世の中はどう見えているのだろう。

世の中が二重で傾いて見える自分には、気になって仕方がない。