南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ヒメリンゴカミキリ

2021-06-04 11:06:49 | カミキリムシ

この時期に毎年のように見ていて、ブログにも載せているシラハタリンゴカミキリと言うのがいる。

スイカズラにいて、小さいが、なかなかスリムな色も目立つ姿である。

こちらが、シラハタリンゴカミキリ。






ところが、1か月ほど前、これにそっくりなのが、クロモジという木にいるのが見つかった。
ヒメリンゴカミキリです。





この仲間は、似た様なのがたくさんいますが、クロモジにいたので、間違いないでしょう。






顔も撮ってみた。





やはり触角が、ルリカミキリのように複眼の真ん中から出ている。

これは初めて見るカミキリである。


6月に入り、虫たちも活発に行動を始めた。
カミキリたちの甲虫はだんだん見られるようになってきた。

しかし、今年もミズキの葉が大量に食われ、これはまたキアシドクガが大発生するかと思ったが、なぜか幼虫やサナギも少なく、成虫も昨年の様に大量に飛び回ることもなかった。
多摩地域での大発生は昨年がピークだったのだろうか?
以前の記事 → クリック




ルリカミキリ

2021-05-23 17:32:34 | カミキリムシ

生垣などに使われる、先端の葉が赤く目立つベニカナメモチと言われる木がある。
似た様な仲間の木がいろいろあるが、それらには、10mmほどの小さなルリカミキリが発生する。
それが、このところ一斉に出てきたようだ。

高いところにいることが多いのですが、わかりますか?




写真の真ん中と上の方に赤い頭を下に向けています。

もう少し近くの葉の裏にもいた。





これは葉の裏の葉脈をかじっているところで、黒くなっているのはかじられた跡。
これを見つけると近くにいるとわかる。

こんな感じで葉の上で休んでいることもある。






顔を見ると何となくユーモラス。





複眼の真ん中から触角が出ているので、眼が4つに分かれてしまっている。

見にくくないのだろうか?

見えに関しては、他人事ながら気になってしまう。




キイロトラカミキリ

2021-05-11 09:09:18 | カミキリムシ

陽当たりの良いところで、コゴメウツギが何株も大きく広がり、花が盛りと咲いていた。

昼近くになると、いろいろと虫が飛んでくる。

ハチやコガネムシの仲間も多いが、カミキリも飛んでくる。

花の奥の方にキイロトラカミキリがいるを葉の隙間から撮影した。






もう少し見やすい所にはいないのか?






こんな風に花に顔を突っ込んでいるとおとなしい。

伐採木の上にいるときは、何しろ高速走行で撮影しにくい。

カミキリムシで一番足が速いのではないかと思うくらいのスピードで走り回る。

こんなふうに花の上にいるのもいい。

カミキリも一斉にいろいろと出始めた。

今年はどんなのに出会えるのだろうか、楽しみだ。





ヒメヒゲナガカミキリ

2021-05-06 20:59:06 | カミキリムシ

5月に入りいよいよ昆虫も多く見られるようになってきた。

粗朶を積んであるところで、何かいないかと見ていると、動いているのは小さなアリだけだ。

それでも何かいるはずと、更にしゃがみ込んで見ると、いました。

じっと動かないヒメヒゲナガカミキリが。




普通に見られるカミキリだが、調べるとこのブログでは初登場であった。

撮影済みで載せていないのが、まだまだいるので順に載せていくつもりです。


ここの粗朶をよく見ると、次々と見つかり4頭いた。

真上からも撮影。




そして顔も撮影。




カミキリ、ゾウムシ、トンボと載せたいのが次々と撮ったので、順に載せていこう。





ヒメスギカミキリ

2021-04-05 12:16:08 | カミキリムシ

今日は寒い一日になりそうであるが、昨日もあまり良い天気ではなかった。
昨日ヒメスギカミキリが出てきたというので、近所で杉の伐採木が置いてある森の斜面を見に行ったが、全く見当たらない。
まあ、今までの写真を見ても4月19日撮影が一番早いので、沢山出て来るのはまだ先かなと思った。
また来ようと斜面を登り帰りかけて、遊歩道にある杉の立ち木を何気なく見ると・・・

いた!!!



わかりますか?  真ん中の黒い点です。
体長10mmくらいです。
眼の高さを元気よく歩いている。
今まで見たのは、杉の伐採木ばかりだったので、これは初めて。

よく探すと、何頭も歩き回っている。


下側のメスの上翅は赤褐色だが、上のオスは肩の部分だけ赤褐色である。
メスは同じ色だが、オスはいろいろなタイプがある。





こちらはメスに近い様な赤褐色が多いオスだった。



近くのもう一本の立ち木にもいた。



伐採木や枯木にも産卵するとあるが、枯れていない杉の木に産卵していた。


ヒメスギカミキリはこのブログに何度も登場している。
以前は高尾の方まで撮影に行っていたのだが、気が付かなかっただけでこのあたりにも普通にいるようだ。

いよいよカミキリも出てきて、昆虫の季節だ。









越冬タテジマカミキリ

2021-01-06 18:13:13 | カミキリムシ
また、越冬昆虫です。

この冬は、越冬中のタテジマカミキリがたいへん少ないのですが、ハリギリの高いところにいるのは逆光で大変見にくい。

フラッシュで撮影してみたが、やはり見にくい。






これを、もう少し拡大してみました。




たぶんこのまま春まで動かないででしょう。

他の場所にもいると思うのですが、今のところ見つからない。



ゴマフカミキリ

2020-11-19 17:39:58 | カミキリムシ
また、しばらくぶりの更新になってしまった。

南大沢の紅葉などは撮っていたので、「南大沢季節便り」は更新しておりました。良かったら、ご覧ください。 →クリック



11月初旬のことですが、手すり観察をしていると、裏側に何かいました。

これはゴマフカミキリのようだ。




触角を体にぴったりとつけて、じっとして全く動きません。




顔は今にも動き出しそうですが。





死んでいるのかと思いそっと触ると、ゆっくりと触角を動かし、本当にゆっくりと動き始めた。





でも、動かすのは前の2本の脚だけで、それも本当にゆっくりと。
つついてしまって、悪かったかな?

今まで、何度も撮影しているが、すべて5月から7月の間で、それも伐採木などで、手すりにいたのは初めてである。

こんな時期まで、頑張っていたようです。



カノコサビカミキリ

2020-08-24 11:41:16 | カミキリムシ
2017年に、近所でカノコサビカミキリが見られると教えてもらって、それ以来カラスウリが伸びてくると楽しみにして、見つけては撮影していた。
でも、草刈りのタイミングなのか昨年は何故か見ることはできなかった。

今年は全く違う場所のフェンスにいるのを撮影できた。





少し暗い撮影しにくい所だった。





10mm弱だが、鹿の子模様のなかなか良い形である。
カラスウリにいるのもいい。




初めて載せた2017年の記事です。 → クリック



 


チャイロヒゲビロウドカミキリ

2020-08-16 12:01:58 | カミキリムシ

昨年7月、ヤマウコギでタテジマカミキリを探していた時、タテジマカミキリよりはるかに大きなビロウドカミキリが枯れかかった枝と葉に隠れていた。
まあ、きれいな色というわけでも変わった形というわけでもなく、大きなカミキりらしいカミキリだ。





ところが今年5月、Aさんからチャイロヒゲビロウドカミキリの話を聞いた。

カミキリにそれほど詳しくはないので、初めて聞く名前だし、ビロウドカミキリと何が違うのかも良くわからないが、かなり希少種のようだ。
多摩地域にもたくさんあるニワトコやユズリハの大きな木にいるらしい。
あるところの一本の大きなニワトコを教えてもらった。


しかし夜行性で昼間は見つけるのが非常に難しいようだ。


6月になり、そろそろ出て来る頃と見に行ったが、全く分からない。
これは夜来るしかないかなあと思った。


再度、6月中旬になり、昼間だがまた行ってみた。
しかし、目視では全く分からない。
昼間は葉の影などまず見つけられないようなところにいるらしい。
手の届く範囲で、ビーティングしてみたが全く見つけられず、次は夜来るかと思い始め、最後にもう一度と枝の先をたたくとカミキリが落ちた。


おお、これかな???


ビロウドカミキリにそっくりだ。


容器に入れて撮影したが、触覚が短いメスのようだ。






その後、元の枝に戻して撮影した。





横顔も撮影。




チャイロヒゲビロウドカミキリは、触角の第一節が急に膨らんでるので見分けるということだ。





このことを言っているようだ。

でも、ビロウドとニセビロウドとの3種の区別ができるか自信はない。

それにしても、なかなか大きなカミキりを撮影出来てAさんに感謝です。

来年は、もっと触角の長いオスが見られるといいな?



ヒゲナガゴマフカミキリ

2020-08-09 12:12:01 | カミキリムシ

これも先月、多摩西部へ行った時に初めて見たカミキリです。

倒木の上に、白と黒のごまだら模様の20mmくらいのカミキリがいた。





触角もかなり長く、体長の2倍以上はある。
肢も触角もきれいなまだら模様。





少しトリミングしてみる。






調べると、ヒゲナガゴマフカミキリだった。
ホストはブナ類、カシ類、シデ類とあるが、南大沢周辺ではいそうもない。






ゴマダラカミキリ

2020-07-25 18:35:09 | カミキリムシ

一日雨で、強く降ることもあった。
こんな時は、緑地が近いといいことがあり、むこうから写してくれと昆虫がやってくる。

入り口の壁に3cmくらいのカミキリが歩いていた。




ゴマダラカミキリだった。





両脇に角が飛び出している。





捕まえるとキーキーと泣いたが、雨でぬれた木に移すとスタスタと登って行った。




ゴマダラカミキリはこのブログに載せたと思っていたのだが、初登場だ。
これから、未掲載種も遡って載せていきたい。





コブスジサビカミキリ 2

2020-07-02 20:50:59 | カミキリムシ

前回のコブスジサビカミキリがあまりに良い形で被写体としてもいいので、何とか自分で探したくて再度行ってみた。

Wさんが2頭目を見つけたというので、3頭目がいないかとMさんといろいろと探したのだが、見つからない。

きっとこのあたりにはいるはずなのだが・・・

仕方なくビーティングすると、なんと1回目で本当に8mmほどの枯枝のようなのが落ちて、これ本物かいとじっと見ると間違いない。

逃げないでくれよと枯れ枝につかまらせた。



触角を体にはわせ、前肢で顔を隠すのはなぜ??
枝に似せるためか??

ゆっくり動いた。





触角が見えてカミキリらしい。
拡大してみると、枝をかじっているように見えるが。




最後は前肢を浮かせてファイティングポーズをしていた。





クズが沢山あって、その中の古い枯れ蔓が好きなようだ。
これからは何となく探せそうだ。




やっと見られた

2020-07-01 10:26:14 | カミキリムシ
晴れていると、そわそわし始めてじっと家にいられない気分ですが、今日のように風も強く、しとしとと雨も降っていると落ち着いて家にいることができるのがいい。
遊歩道沿いの樹々が揺れている。
やや強い風の音と、小さな雨の音、それに少し遠くで鳴くウグイスの声を聴きながら、丁寧にいれたコーヒーを飲んでいます。

今日は地元の話題です。

まず、この写真は何でしょうか?





即答できた人は相当な虫マニアですかね。

拡大すると、こんな感じです。





これでもちょっとわかりにくいですが、じっと見ると見えてきます。

細い枯れ枝が折れたように見えますが、少し太い枯れ枝にしがみついた虫がいます。

実は地元にいるはずと、何年も探していて出会えなかったコブスジサビカミキリです。

先日、クズが沢山ある道路わきで、いつもの仲間と何かいないかと探していると、例によって目のいいWさんが見つけてくれた。

この角度だともう少しわかりやすい。






この枯れ枝が折れた様な尻の先端はどうなっているのだろう。






こんな拡大写真の一部ではとても虫には見えないが、上翅の先がこのようになって、枯れ枝の筋の先が出っ張って折れているような形になっていた。

落ちて死んだふりをされると、それこそ枯れ枝で、これが枯葉や枯れ枝がいっぱいの地面だったら、それこそ見つけられない。






歩いているともう少しカミキリらしいのだが。
でも小さくて、6mmくらいだろうか。





それほど珍しいカミキリではないようだが、いずれにしろ、長年出会えなかったのに、やっと出会えてよかった。
翅を開いた時の先端を見たいが、ネットでも出てこない。
今度は、飛ぶところを撮影しよう。





ミドリカミキリ

2020-06-18 11:08:14 | カミキリムシ
5月上旬から6月上旬まで毎日のように更新していたのに、ここ1週間ほど特に強い理由はないのだが更新しなかった。
しいて言うと、毎日のように更新していると、閲覧数や訪問者数がどんどん増えて、励みにはなるのだが、更新が義務のようになってしまうのがちょっと違和感があり、もっと自由にやろうということですね。

Facebookも同じで、いいねが増えるともっと増えないかとつい思ってしまうので、気ままにやることにした。

それでも写真はそこそこ撮っていたので、今日は久しぶりのミドリカミキリです。

伐採木で作ったオブジェが並んでいるところで、他の虫を撮影中、ふと足元を見るとミドリカミキリがいた。
少し羽化不全であるが、ずいぶん久しぶりの出会いである。




おとなしいので、こういう時はやはり正面も撮りたくなってしまう。





やがておもむろに動き始め、細い茎を長い足なのに器用に上り始めた。




そして伐採木に乗り移り登っていく。
ここでじっとしていたら、見落としてしまうかも知れない。




てっぺんまで達すると、きょろきょろとし始めた。



こいつは、飛び立つかもしれないと、カメラを急いでプロキャプチャモードにして目を戻すと?? どこにもいなかった。

数秒間に音もなく飛立ってしまったようだ。

羽化不全でもしっかり飛ぶことはできたようだ。

でも、十分楽しませてもらった。