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森の里ホームズのブログ

コロナワクチン接種後に遠位型慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)

コロナワクチン接種後に遠位型慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)になることが、東北大神経科からの症例報告が出されました。

Distal Chronic Inflammatory Demyelinating Polyneuropathy Following COVID-19 Vaccination in a Patient with Solitary Plasmacytoma: A Case Report and Literature Review
Takafumi Kubota, Tomomi Shijo, Kensho Ikeda, Yoshihiko Mitobe, Shu Umezawa, Tatsuro Misu, Takafumi Hasegawa, Masashi Aoki(Tohoku University)

【コロナウイルス疾患2019(COVID-19)ワクチン接種後に遠位型慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)を発症したまれな症例を報告する。孤発性形質細胞腫を有する 39 歳の女性が,Pfizer-BioNTech 社製 COVID-19 ワクチンの 2 回目接種後 7 日目に全身脱力を発症し,3 ヵ月間進行した.神経学的検査で、屈曲障害を伴う四肢脱力が認められた。血清学的検査により、抗GM1および抗GM2ガングリオシドに対するIgG抗体の存在が同定された。総合評価では遠位型CIDPの基準を満たした。免疫グロブリン静注、メチルプレドニゾロン静注、プレドニゾロン経口投与、血漿交換が行われ、徐々に改善した。医師はCOVID-19ワクチン接種のまれな合併症としてCIDPを認識すべきである。】

つまり、コロナワクチンにより発生されるスパイクタンパクにより、ミエリンタンパクに対する自己免疫抗体を産生しているのではないでしょうか?

コロナワクチン接種後にギラン・バレー症候群(GBS)になることは良く知られていますが、CIDPとの共通点が多いにもかかわらず治療法が異なっており、誤った診断に基づく治療は病状を悪化させる可能性もあるため、注意深く鑑別する必要があります。

CIDP variantsに含まれる病型にも名称変更があります。局所型CIDP(Focal CIDP)はそのままですが、多巣性脱髄性感覚運動型CIDP(MADSAM)はMultifocal CIDP、遠位優位型CIDP(DADS)はDistal CIDP、純粋感覚型CIDP(Pure sensory CIDP)はSensory CIDP、純粋運動型CIDP(Pure motor CIDP)はMotor CIDPと名称が変わっています。診断を間違わないようにお願いしたいです。(ワクチン後遺症の診療を嫌がる医師がいることもわからないではないですが・・・)

ギラン・バレー症候群(GBS)/慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)治療ガイドラインはこちらが参考になります。


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