コロナワクチン接種後すぐ（3W以内）にコロナに再感染した人たちの脳卒中発症率が上がることが明らかになりました。
コロナワクチン接種後はコロナに感染しないように十分注意してください。これってなんか変ではないですか？
米ジョージア州アトランタのエモリー大学の研究者たちが、
「コロナワクチン接種後にコロナに再感染した人たちの脳卒中リスクの調査」
を行いました。
2023 Jun 28;14:1199745. doi: 10.3389/fneur.2023.1199745. eCollection 2023.
Factors associated with stroke after COVID-19 vaccination: a statewide analysis
Fadi Nahabら
【背景： 本研究の目的は、ワクチンの種類、COVID-19感染、およびCOVID-19ワクチン接種直後の脳卒中との関連を評価することである。
方法： レトロスペクティブコホート研究において、COVID-19ワクチンの初回接種者におけるワクチン接種後21日の脳卒中発症率を推定した。ジョージア州予防接種レジストリとジョージア州Coverdell急性脳卒中レジストリおよびジョージア州電子届出疾患サーベイランスシステムのデータをリンクさせ、ワクチンの種類による脳卒中の相対リスクを評価した。
結果： 成人ジョージア州 約500万人が2020年12月1日から2022年2月28日の間に少なくとも1種類のCOVID-19ワクチンを接種した：54％がBNT162b2、41％がmRNA-1273、5％がAd26.COV2.Sを接種した。ワクチン接種後21日以内にCOVID-19に同時感染した者は、虚血性脳卒中（OR＝8.00、95％CI：4.18、15.31）および出血性脳卒中（OR＝5.23、95％CI：1.11、24.64）のリスクが上昇したが、ワクチンの種類とCOVID-19の同時感染との間に交互作用のエビデンスはなかった。ワクチン接種21日後の虚血性脳卒中発症率は、BNT162b2、mRNA-1273、Ad26.COV2.S接種者でそれぞれ10万人あたり8.14、11.14、10.48であった。年齢、人種、性別、COVID-19の感染状況を調整した結果、ワクチン接種後21日以内の虚血性脳卒中のリスクは、BNT162b2と比較してAd26.COV2.Sワクチンの方が57％高かった（OR＝1.57、95％CI：1.02、2.42）。
結論： COVID-19同時感染は、COVID-19ワクチン初回接種後の早期虚血性脳卒中および出血性脳卒中と最も強い関連を示した。この解析では、脳卒中のすべての決定因子、特に併存疾患を考慮したわけではないが、Ad26.COV2.Sワクチンは、BNT162b2よりもワクチン接種後早期の虚血性脳卒中のリスクが高いことと関連していた。】
この全米規模の解析では、ワクチン接種後21日以内のCOVID-19同時感染が、ワクチンの種類にかかわらず、虚血性脳卒中および出血性脳卒中のリスク上昇と最も強く関連していることが示された。また、年齢、人種、性別、COVID-19感染の有無で調整した後でも、BNT162b2と比較してAd26.COV2.Sによるワクチン接種後21日以内の虚血性脳卒中の早期リスク増加が認められた。
ワクチン接種者とCOVID-19同時接種者における虚血性脳卒中および出血性脳卒中の早期リスク増加は、ワクチンの種類とは無関係であった。COVID-19は急性虚血性脳卒中および脳内出血のリスク上昇と関連しており、感染していない脳卒中患者と比較すると、COVID-19脳卒中患者は若年で、脳卒中の重症度が高く、大動脈閉塞の頻度が高く、院内死亡率が高い傾向がある(15)。このことは、COVID-19感染がワクチン単独による脳卒中リスクよりもはるかに高い脳卒中リスクをもたらすことを示唆している。
この解析では、脳卒中のすべての決定因子、特に併存疾患を考慮したわけではないが、COVID-19ワクチンの初回接種を受けた患者では、感染のない患者と比較して、COVID-19の同時感染が虚血性脳卒中および出血性脳卒中の早期発症と最も強い関連を示した。
15. Nannoni S, de Groot R, Bell S, Markus HS. Stroke in COVID-19: a systematic review and meta-analysis. Int J Stroke. (2021) 16:137?49. doi: 10.1177/1747493020972922
