COLORFUL FURIKAKE-Memo

日々のことつらつらと

絵本のすごさ

2010-02-11 13:35:16 | Weblog
とある企画で悩んでいて、
ここ数日、図書館へ行ったり本屋行ったりして、
絵本を眺めています。

で、ちょっと印象に残りまくって打ちのめされた絵本がいくつか。

■「ずっと そばに」作・絵:いもとようこ
ものすごい数の絵本を作っている作家さんなのに、
実は読んだことなかったという。
何冊か手に取り、ぱらぱら読んだのやけど、
とても優しくてかわいい動物たちの絵を見て、
以前から勝手に自分が思い描いていたのよりも、
遥かに考えさせられるもの、テーマがたくさんあって、
ちょっとこれは“読まずぎらい”やったなぁと。
特にこの「ずっといっしょに」は、正直衝撃の展開で、
これ、読み聞かせをしたら、子どもは静かになるやろうなぁ。
でも、十分すぎるくらい考えさせられるものがあって、
きっとこの物語は、大人でも子どもでも忘れないと思う。

■「白いからす」作・絵:ほんまわか
これ、手に取って読み出して、あっと思った。
何年か前に、何かの絵本コンペで賞を受賞されていた絵本で、
その時の作品がすごく印象に残っていたから、
この出版はなんだか嬉しく思った。
少し展開は変わっていたけど、出版にあたって更に構成を練られたんやなぁと。
戦争で肉親やすむ場所を失われた人たちが、絞り出すように願う「白い鳥」
みんなが願うその鳥を確かめようと、一羽のカラスは飛び続け…。


両方の絵本とも、主張をそのまま文章にすると、
とても説教じみたことになってしまう。
やけど、絵本にはその主張は文章としては盛り込まれていない。
ただ、読み終わった後に、しみじみ痛感させられる。
押しつけじゃない、こういう表現ができるところに、
絵本のすごさがあるなぁって、本当に思った。