<List>
1. Elephant Talk
2. Frame by Frame
3. Matte Kudasai
4. Indiscipline
5. Thela Hun Ginjeet
6. The Sheltering Sky
7. Discipline
<Member>
・Adrian Belew(Guitar, Vocal)
・Robert Fripp(Guitar)
・Tony Levin(Bass, Chapman Stick)
・Bill Bruford(Drums)
1981年リリースの8th。それまでのKing Crimsonの音楽性は全く継承されず、1からの出直しと言えます。ファンはそれに少なからずショックを受けた事でしょう。この大きな音楽性の変化を以て真の意味でのプログレッシブ・ロックと言えるのかもしれません。
当初はAdrian Belewの歌が下手だとか、アメリカ人が2人もいるとかで「こんなのクリムゾンじゃない」という意見が多かったように思うのですが、時間が経つにつれ「これは時代を先取りした傑作だ」とか「これは神盤だ」等と再評価されているようです。げんきんな人達です。
という私も最初はついて行けませんでした。でも「人の悪い所ばかり見るのではなく、良い所を見つけよう」ということで、最初に気に入った曲はBill Brufordらしいドラムと呪いの様のようなギターソロを聴く事が出来る"Indiscipline"と、多分Tony LevinのStickが使われていて叙情的でタイトルにふさわしい"The Sheltering Sky"です。
で、今思えばこのアルバムのエッセンスは"Frame by Frame"、"Thela Hun Ginjeet"、"Discipline"にあると言えます。派手なギターソロはAdrian Belewがかっさらっていますが、2本の細かく素早いギターリフが接近したり離れたり、ハモったりします。ミニマルミュージックですね。その正確さは機械の様で、ひとつのピッキングミスで全てが壊れてしまいそうです。このアルバムで展開されている業というのは、実は綿密に計算された上で相当高度なのではないかと誰かが言っていました(笑)Adrian Belewのギターで象やカモメの鳴き声を真似ているなんて事は実は表面上の事で大したことではなくて、Robert Frippの難しいお題を具体化出来るお眼鏡にかなったギターリストであったという事でしょう。
それと最後に触れておかなければならないのはBill Brufordのドラムです。実に早い段階からエレクトリック・ドラムをセットの中心に据えて、その可能性を追求していました。
King Crimsonを初めて聴く方にこのアルバムを推薦するつもりはありませんが、傑作には違いありません。
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