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ことば咀嚼日記

日々読んだ活字を自分の頭でムシャクシャ、時にはゴックン、時には、サクサク咀嚼する日記

クエと猫とイノシシとアライグマと女将さん

2010-01-25 | 日記
親戚の法事があって、前日泊まった宿で「クエ鍋」を食べた。
クエは、白くって、大きくって、油がのっていて、コラーゲンたっぷりで、まずは白菜や豆腐やえのきと一緒にポン酢で食べ、そして最後は卵とねぎで雑炊にしてくれた。
女将さんが、いろいろ四方山話をしながら、鍋の世話をしてくれるのだが、「動物と人間の関係」というテーマにそって、一貫した話題になっているのに感心した。
もちろん、女将さんは、そんなことを考えずに自分の身の回りの近辺の話をしてくれただけだろうが。

その1 全国区で有名な駅長猫○○について最近のブームと町興しについて
その2 先日近所の○○市駅をイノシシが走り回って、最後は事故死したこと
その3 宿近辺に多数出没するようになったアライグマが、可愛い顔とは裏腹に如何に凶暴であるかということ
 
クエをひたすら食べながら、ふんふんと相槌を打っていただけだが、だんだん女将さんの顔が猫にもイノシシにもアライグマにも見えてきて、梅酒二杯で酔っ払ったのか、部屋に帰っても不思議な気分であった。
動物にもてなされているようであった。

我が家に帰り、電源を入れていなかった携帯を充電したら留守電が入っていた。留守電センターにかけなおすと、女将さんの声がした。

「耳当て忘れてますけど、お電話してくださったら送らせていただきますよ」

やっぱりイノシシでも猫でもアライグマでもなかったんだな・・・
宮沢賢治の読みすぎか・・・「注文の多い料理店」・・・・

ps:その後電話したら耳当ては、親切な女将さんが送ってくださるそうです。ご迷惑をおかけしました。感謝。