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けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

ザリガニ むかし懐かし小川の仲間

2012-08-19 21:39:40 | 生物
むかし各家庭では薪ストーブが居間にありました。煮炊きには便利で、夕飯の材料が煮られていました。
近くの遊水地の川にはザリガニ(ニホンザリガニ)がいて、小石を除けては後ずさりするザリガニをつかまえました。小さいのから中ぐらいのもの、大きいものまでいろいろで、春には卵を抱えた雌のザリガニも取れました。今オケクラフトで知られるオホーツク管内の置戸町の秋田というところに住んでいた当時の、生まれて最初に記憶に残る風景でした。薪ストーブの上にザリガニを乗せて赤くなるまで焼いて、フウフウ吹きながら味噌を付けて食べました。こりこりいってこおばしい美味しい味でした。
ある時、農業の助けにと用水溝が完備されましたが、水を通す時にザリガニが幾匹も流されていく様を見ました。この時の事が今も記憶に残っているのは、あのおいしいザリガニが流されて残念だと思ったからなのだろうと思います。
いまこのザリガニは、多くの河川から消えてしまい、2000年に絶滅危惧Ⅱ類に指定されたのでした。
高校時代、同じ管内の津別町のチミケップ湖の湖脚の麓鳴の滝の下にてザリガニを採取して、生物部の皆でハンゴウで焼いて食べたのが懐かしく思い出されます。
むかしはけっこうどこでも採取出来たものですが、いまは貴重種になりニュースになるほどです。開発と裏腹にどんどん生息地がなくなっています。
北海道では、またこのごろでは新しいザリガニが見られるようになりました。外来種のウチダザリガニとアメリカザリガニです。ザリガニは元来雑食性なので、水温が合えばどんどん繁殖地を広げていきます。ウチダザリガニは洋食の材料にもなりますので、あまり問題視(?)していませんが、アメリカザリガニは生物体系の破壊につながるとして敬遠されています。
札幌市では2000年ごろから見かけるようになったといいます。2011年調査の結果、北区の6河川17カ所で142匹のアメリカザリガニを見つけた(札幌市豊平川鮭科学館 前田有里報告)と報告されています。
アメリカザリガニが住んでいる川に共通しているのは下水処理水が流れ込んでいる所であったそうです。12~2月の水温が12度ほどある河川に見られるということでした。
茨城県水戸市の偕楽園の堀の横を車で通った際に、道にまで這い出してきていたアメリカザリガニの群れを思い出し、あの勢いで繁殖されてはたまったものでないと思います。いまや札幌でもアメリカザリガニが確認されている事に驚きと脅威を感じるのでした。