7月9日(金)
昨日も今日も、いや一昨日から雨、雨、雨。
それも降ってないと思ったら、急に強く降る。
かといって長く降り続くのではなく、ごく短時間で止む。
止んだとしても路面は濡れているんだし、乾いたと思った辺りで、またザっと来るんだから、とにかく面倒くさい降り方だ。
迂闊に外に出ることができない。
というわけで買い物に行けなかったから、昨日の酒の肴は麻婆豆腐と千切り大根の煮物、車麩の卵とじ。
明日も昼から雨、ということで雨が上がるのは週明けの月曜日辺り。
上手くいけばそのまま梅雨明けとなるかも、ということだが、大体が「梅雨明け」と宣言すると二、三日以内に「戻り梅雨」というのがあるから。
まあ、梅雨前線が形成されて南下すれば「梅雨入り」、梅雨前線が北上して消滅すれば「梅雨明け」、と習ったけれど、「梅雨前線だぞっ」とはっきり寒暖の衝突している線が見えるのは梅雨の真っ只中くらいで、実際は何となくできて何となく消えるのが梅雨前線。
だから、何となく梅雨が戻ったりする。
「五月雨を あつめて早し 最上川」の「五月雨」ってのは、旧暦の五月の雨だから、梅雨のことなんだと習ったような習わなかったような。
けど、何となく五月雨と梅雨は違うような気がしていたし、その方が季節に奥行きが出てくるように思っていた。
ついでに「梅雨」って梅が実る時期だから、という説と湿度が高くてカビが生えるから「黴(ばい)雨」という説とがあるらしいけど、これまた、「どっちが正しいのだろう」と思っていた。
最近になって、これはどちらも「正しい」のだと思うようになってきた。
「事実は一つ」。「真実」は無限(真実という『見方』によって結論が出るから)。
「正しい」と言うのは「一を以て止む(『見方』で答えは一つ、となる)」ということだから、「梅が実る時期だから」も正しいし、「黴が生える時期だから」も正しい。五月だから「五月雨」という呼び方もあっていい。
だから梅雨でも、黴雨でも良い。どちらも間違ってない。
ただ、「省エネルック」と「クールビズ」、どっちが語感がいい?カッコいいのはどっち?と聞かれたら、やっぱり「クールビズ」が圧勝するだろう、と。
世の中、そんな風に物事の上澄みだけで決まってしまうのが常ではあるけれど、事実は一つなんだから、取り敢えずは底流、基本の部分を一度は素直に聞いてみるということは、大事なんじゃないか。