水川青話 by Yuko Kato

時事ネタやエンタテインメントなどの話題を。タイトルは勝海舟の「氷川清話」のもじりです。

・「シャーロック」第3シリーズ His Last Vow ネタバレあれこれの1

2014-01-28 22:03:56 | BBC「SHERLOCK」&Benedict Cumberbatch

第3話の粗いあらすじです。今回は、番組内の台詞を「」にします。

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 英議会のなにかの公聴会とか査問会的なもの
 新聞王Charles Augustus Magnussenを、スモールウッド卿夫人(Lady Smallwood)を筆頭に議員たちが質問。

「総理へのあなたの影響力はどのようなものですか」
「イギリス首相のことですか?」
「どのイギリス首相に対してどのような影響力をもっているんですか」
「誰に対してもなんの影響力ももっていませんよ
 1年で7回もダウニング街で首相に会っている。なぜか。
「招かれたからです」「どういう話題が出たのか覚えていますか」「それを不用意にお話するのは適切の範囲を超えているかと」など。
「新聞オーナーで民間人で、しかも外国人が、この国の総理大臣にこれほど頻繁に会うのは好ましいこととお思いか」と問い質すジョン・ガーヴィー議員(不倫、アル中、pressure point=障害のある娘)にMagnussen(以下、面倒なのでCAM)、

「民間人が総理のご招待をお受けするのは間違ったことではないと思います。けれども、わたくしが外国人である点については心よりお詫び申し上げます」など静かに皮肉たっぷり。

 この間、CAMは目の前の相手について情報を読み取っている(ドラゴンボールのスカウターとかgoogle glassみたいな感じで)。「あなたの発言が政府の政策や総理大臣の考え方に影響を与えたかもしれないケースはありますか」などと問い質すレディ・エリザベス・スモールウッド(pressure point:検索中→→→ 夫)。

CAM「いいえ」
卿夫人「確かですか」
CAM「私は記憶力抜群なのです」 

 ——なお、Charles Augustus Magnussenとは原作「Charles Augustus Milverton」(犯人は二人)由来。であると同時に、タブロイド・メディアをたくさん抱えるメディア王で、こうやって議会公聴会にかけられ、外国人で、首相との親しさが問題になり——という意味では、現実のNews Corpのルーパート・マードック(オーストラリア人)とLeveson Inquiryそっくりです。タブロイド紙の悪質さについては、The Reichenbach Fallでも問題に。

○ CAM、スモールウッド卿夫人を舐めて脅す(げげげ)

 スモールウッド卿が結婚前、15歳の少女に宛てた「explicit(露骨な)」内容の手紙や写真を持っていると。「She looked delicious.Yum yum」ってげげげげ。卿夫人は全て知っているし、卿は真相に気づくや相手の少女との接触を止めた、それが事実だと。
「Facts are for history books. I work in news」(事実は歴史の本に書けばいい。私はニュース業界の人間です)

 ——ニュース業界の隅っこにいる人間として、あいたたたた。

 卿夫人の手首から香水「Clair de la Lune(月の光)」を嗅ぎ取るCAM。「あなたには若すぎませんか? え、いまだに? あなたはもうおばあさんなのに。そろそろ人を呼んだらどうですか。手紙は私の手にある。つまりあなたは私の手にあるわけだ」「これは恐喝ですよ」「もちろん。これは、所有だ」「私はあなたに所有されてなんかいない」など。卿夫人の顔をなめてから「Clair de la Lune……香りと同じような味だった試しがない」など。夫人、ベイカー街へ。


(DVD特典でCAMを演じるLars MikkelsenがCAMについて「私たちが『感情』と呼ぶようなものを、彼はもう何年も前に捨ててきたんだと思う」と話すのが、とても興味深い)


○ メアリと眠るジョンの夢

 アフガニスタンのあの映像が、S1E1の冒頭以来初めて出てくる。銃弾の音と重なるのは、ノックの音。早朝に友達のケイトが涙ながらに相談してきて、その家族(ここでは夫ではなく息子)を探しにワトソンというかジョンが阿片窟ならぬクラックハウス(ヤク中のたまり場)へ出かけていく、行った先になんとホームズもしくはシャーロックがいて「君はなんてことを!」とワトソンやジョンがびっくりするのは、原作「The Man with the Twisted Lip」(唇の曲がった男)そのまんま。もっとも原作のワトソンは「これは捜査なんだ」というホームズの説明をすぐに受け入れるので、ジョンと違って喧嘩もしないし、ホームズに無理やり尿検査を受けさせたりはしない。

 出かけて行こうとするジョンにメアリ、「なんであなたが行くの?」「いいご近所さんらしいだろ」「いつからそんな」「いつって今から。まさに今この瞬間から」「なんでそんなに、なんていうか」「なに?」「わかんないけど、どうしちゃったの?」「どこもおかしくないよ! ……って、今のを大声じゃなく言ったってことにしといてよ」など。つまりこのあと何度も出てくる「ジョンって実は……」の予兆。

「君は来ちゃだめだ、妊娠してるんだから」
「あなたこそ行っちゃダメでしょ。私、妊娠してるんだから」 
 ——そりゃそうだ、そんなヤク中のスクツに。

○ クラックハウス

 見張りのビリーが、軍医としては接近戦が強すぎないかと思えるジョン(しかもガッチリ武装してやる気満々)に腕をねんざさせられて(本人は「折れたよ、折れた。だってほら、ぐちゃっとしてるもん」)、「車、おれも乗せてよ。腕折れてると思う」と強引に同乗し、一緒にバーツに行って、ジョンのシャツの様子から「その皺のよりかたは、ここんとこ通勤に自転車使ってるっしょ。着いたら職場でシャワー浴びるから、着替え用にバックパックに入れてる。それで荷造りしやすいよう、そうやって折り畳んでるんしょ」と明敏な推理を披露。そして後に、けっこうなキーマンに。

 名前が「Wigg」でも「Bill」でもない「Billy Wiggins」だというのは原作由来ではないかと。Billyは、ワトソンが結婚して221Bを出た後にホームズの世話をするようになったビリーからきてるだろいうし、Wigginsはホームズが使ったホームレスならぬ浮浪児たちの集団Baker Street Irregularsのリーダーの名前。そしてBilly、「The Hollow Crown」の「ヘンリー5世」の恥ずかしがりなCorporal Nym!

 ちなみにクラックハウスでシャーロックが自分を「Shezza」と、老けたラッパーみたいな名前で呼ばせたのは、それは笑うところです。ぷっ。

○ バーツ

 シャーロック・ホームズの尿が画面上に映ったのは、長いホームズ映像作品の歴史でもこれが初めてではないだろうか?(Because Sherlock Holmes needs to pee in a jar) そして、
ジョン「Well? Is he clean?」(どう? なんにもない?)
モリー「Clean?」 (なんにもないかって?)
 モリーによるシャーロック連続殴打。
モリー「せっかく生まれもって与えられた美しい宝物を、なに台無しにしてるの! みんなの愛情を裏切って、どういうつもり! 謝りなさい!(say you're sorry)」
シャ「Sorry you're engagement's over(残念だったね、婚約破棄)。おかげで指輪してないのは、けっこうありがたいけれども」


 ……モリー、そうかあ……。トムとは別れたかあ……。でも、その方がよかったかもねえ。

○ 腕が痛いビリー

 ビリー、ジョンが自分をぶったと恨みがましい目線。

ビリー「ぶったたかれたんでね。どっかの男に」
ジョン「It was just an addict in need of a fix」(一発決めたいどっかのヤク中だろ)
シャ 「Yes, I think in a way it was.」(うん、ある意味そうなんだろうな)

冒頭で出たアフガニスタンの夢といい、「なんでそんなに(クラックハウスに行きたがるの?)」といい、このやりとりといい、この後に出てくる「ジョンはそういうのが好き」「ジョンは戦場の非日常が日常的にないと薬の切れたヤク中みたいになる」というテーマの予兆。

○ タクシーで221Bへ

シャ「チャールズ・オーガスタス・マグヌッセンを知ってるだろう」
ジョン「ああ、新聞をいくつか持ってる。僕が読まないたぐいの」
シャ「あれ? ほかにもっと人いなかったか?」
ジョン「男子2人はメアリが家に連れて行った。僕は君と。話し合ったよ」
シャ「色々な人が話してて、僕は話してなくて、だからシャットアウトしたんだな」
ジョン「気づいてたよ」
シャ「無意味なおしゃべりはフィルターかけて遮断しないと。I've got Mrs Hudson on semi-permanent mute(ハドソンさんにはほぼ常にミュートをかけてる)」

○ 221B

ジョン「そうだな、僕が払っときゃいいんだろ!」とタクシー代を。いつもそうなんか。

 マイクロフトが必ず玄関のドアノックを真っすぐに直すのは「OCD」だとシャーロック。obsessive-compulsive disorder=強迫性障害。君に言われたくないなあ。自分は自分でいつもドアノックをずらす君に。

ジョン「なんでいつもそれやるんだ?」(Why do you do that?)
シャ「なにを」(Do what?)
ジョン「なんでもない」(Nothing) 

「やあシャーロック。Back on the sauce?」(またいつもの奴を再開か?) 
 階段の一番下でちんまり座って弟の帰りを待つ、「ひとりイギリス政府」「イギリスの実質的な最高権力者」。ジョンが電話して呼んだのね。そのひとりイギリス政府いわく、ホームズ兄弟には、女装癖がやめられないルディおじさんがいた、と。ほんまかいな(イギリスのupperとupper middle classには女装癖がけっこう多いという、これといった根拠のないいい加減なイメージはあるけど)。
「とはいえ、君にとっても女装癖の方がまだましだったと思うがね」
 

 自分は文字通り「手を汚したくない」ので、シャーロックが隠してるドラッグを探すため「フラットと呼ぶこの毒まみれのごみ溜め」の家捜しにマイクロフトは、アンダーソンと「君のファンクラブの皆さん」を誘ったの? そしたら嬉々としてやってきた? そして、ママに命令されなければ決してドアを閉めない子供だったというシャーロック。いるいる、そういうガキ子供。

 この間「あれ? 僕の椅子は?」「台所への視界が邪魔されてたから」「思い出を大事にしてくれて嬉しいよ」「チャンスがそこにあったんでね」「ちがうだろ。台所がそこにあったんだよ」。このジョンの椅子の有無、後に響いてくる。 

 シャーロックが寝室に薬を隠してると確信する兄貴。なんでいきなりオクラホマが出てくるんだろ。「オクラホマにいる両親に連絡しなくては」って。Osage Countyのことか? まさかね。
「君の薬物利用があの人たちのラインダンスの邪魔をするのはこれが初めてではないからな」
(Line dancing? Oklahoma? は? 兄貴はときどき放り出すように思わせぶりで意味のわからないことを言う。The FallでDiogenes Clubについてジョンに言った「1972年の繰り返しはご免だから」の意味もいまだにわからん)

シャ「勘違いしてる。これは事件のためなんだ」
マイク「いったいどんな事件が、そんな振る舞いを正当化するというんだ」
シャ「Magnussen」

 マイクロフト、顔色が変わる。アンダーソンたちに「いま聞いたと思っているかもしれない名前を君たちは聞いていない。もしその名前をこの部屋で、こういう状況で聞いたと他言しようものなら、英国治安当局を代表して申し上げる。君らのコンピューターに現行犯逮捕に値するデータが出現することなる。返事をするな。ただ、怯えた顔をして、立ち去れ」。 
マイク「君たちを脅す必要はないと思いたいんだが」 
ジョン「それはちょっと、お互いに、恥ずかしいと思うな」

「Magnussenに手を出すな、私の庇護下にある」「というかあんたがあいつに言いようにされてるんだろう」「Magnussenを敵対するとは、私を敵に回すということだ」「分かった。気がついたらそう言うよ。えっと何を言うつもりだったんだっけ……ああ、そうだ。バイバイ」「賢明とは言いがたいな、弟くん」
 兄貴をねじあげる弟。「僕がハイのときに怒らせるな」って、あらまあ怖い。
ジョン「マイクロフト、何も言うな。ただ行け。こいつは君をまっぷたつにへし折れるし、今の状態だと、下手すると実際にやっちゃうかもしれないって気が少ししてる。……なにも、言うな」 

 兄弟喧嘩の仲裁、ご苦労さまです……。

 3時間後にCAMに会うからお風呂入らなきゃとシャーロック。 

シャ「正気な人間なら関わるべきじゃない大きすぎて危なすぎる事件だ」
ジョン「僕のやる気をなくさせようとしてるのか?」
シャ「まさか。誘い込もうとしてるんだよ」
 →これもまた「ジョンはそういうのが好き」テーマ


○ ジャニーン

 弟が兄貴には絶対に見られたくない(ふりをして)寝室に隠していたものは……けっこうびっくりしたよ、ジャニーンw 彼女のアクセントは、中の人Yasmine Akramがアイルランド出身なので、アイリッシュだそう。

 「could you be a love and なにそれしてくれる?」(ここではコーヒー入れて)、っていい表現だよなw ジャニーンかわいいじゃんジャニーン。マイクロフトを「マイク」と呼ぶし(「ほんとにみんなマイクロフトなんて言うの?」って)、コーヒーの場所はジョンがいたころと変わってる。そしてシャーロックは、Shezzaと呼ばせたり、「彼女」にはSherlと呼ばれたり、けけけ。

 ジャニーンいわくシャーロックはいったんお風呂に入るとなかなか出てこないらしい。そうなのかwww

 さっぱりしたシャーロック、「想像だが、いくつか質問があるんじゃないかな?」
「ああ、いくつか」というジョンの返事を勘違いして、おもむろにCAMの説明を開始するシャーロック。言う内容は原作のCAMの説明をほとんど踏襲しているものの、原作では「動物園の蛇を連想する」と。ここでは「水族館の鮫を連想する」と。ロンドンの水族館には実際にサメがいると調べて分かった。
 
 CAMを「Napoleon of blackmail」(脅迫のナポレオン)とシャーロック。ちなみに原作のモリアーティは「Napoleon of crime(犯罪のナポレオン)」と呼ばれる。そしてCAMはのちに、ナポレオンの有名な言葉に似たような表現を。

 シャーロックはCAMの説明を大真面目にしているが、ジョン聞いちゃいねえ。「シャーロックに彼女がシャーロックに彼女がシャーロックに彼女がシャーロックに彼女がシャーロックに彼女がシャーロックに彼女が」で頭いっぱいで何も聞いてない。

ジョン「彼女ができたんだ」
シャ「え? ああ、そう。ジャニーンとつきあってる。一目瞭然じゃないかと思ったんだけど
ジョン「うん、まあ、そう……(咳払い)君が、君は、君が、おつきあいをしてるんだ?」
シャ「ああ」
ジョン「君とジャニーンが」
シャ「そう、僕とジャニーン」
ジョン「詳しく話してくれる?」
シャ「そうだな、まあ、2人ともいい感じだと思う。すごく自分に自信が持てるっていうか」
ジョン「それ、本で読んだんだろ」
シャ「誰だってそういう本を読むだろ」

 よりによってシャーロックの椅子の肘に腰掛けるジャニーンと、彼女といちゃいちゃするシャーロックを少し離れたソファから見つめるジョンの表情が最高で。驚いたり喜んだり面白がったりしつつ、「いやだ、こんなシャーロックはいやだ」表情が最高で。しかも頭では「これはとても素晴らしいことなんだ」と必死になって考えてるだろうから。

  そして、ジャニーンとチューするシャーロックを見ていられないジョンwwww。気持ちは分かる。
 
 西側世界を支配しているかもしれない男とその邸宅についてシャーロックが話してるのに、自分たち夫婦と恋人2人が仲良くディナーを一緒にするの……???とぼんやりしてしまっているジョンwwww。
「まじか? 西側世界を動かしてるのはこの家かもしれないって言ってるのに、君は夕食の話をしたいのか?」とシャーロック。 

Empireのポッドキャストでモファット、ジャニーンとシャーロックをああいう形で描いておいてなお、「シャーロック・ホームズがバージンかどうかは決して明示しちゃいけないんだ。ワイルダー監督の映画The Private Life of Sherlock Holmesでもそうで、行為があったと示す場面を撮ったが最終的にはカットされた。「僕自身としては、シャーロックが童貞のはずはないと思うけど、それでもはっきりさせたらいけないんだ」と話している。え、あんな色々な描写をしておいて、いまさら「それでもいまだに童貞かも」なんて選択肢があるなんて、びっくりしただ!)

○ Magnussen、221Bに

 原作では、ホームズに呼ばれて221BにやってくるCAM。ここでは不意打ちのようにやってきたのね(シャーロックは相手のオフィスで会うつもりだったのに、向こうから221Bにやってきて「This IS my office」と。

 まずCAMが読み取るハドソンさん情報。Martha Louise Hudsonなのか。旧姓Sissons。元exotic dancerってストリップダンサーって意味だよねw (ユナさんは元ダンサーだけど) そしてアル中から回復しつつあり、pressure point(弱点)はマリフアナだと。

 ジョンについてCAM、"porn preference: normal"って(爆笑) 「ポルノの趣味、普通」ってわははっはは。

 ジョンは資産の10%が借金と。そしてシャーロックも「ポルノの趣味、普通」っておい。どういうポルノが好きとか嫌いとか、シャーロックにあるんかい。ほんとに正確なんだろうか、CAMのファイル。

「pressure point」=圧力をかければ効果のある点=弱点。「pressure point」という表現は、The Reichenbach Fallでモリアーティが(陪審員をどう脅迫したか221Bでシャーロックに説明する際)「every person has their pressure point(誰にも、そこをつけばいいっていう弱点はある)」と。

  スモールウッド卿夫人に夫の手紙について仲介を頼まれたと説明するシャーロックの言うことを聞いちゃいねえ、CAM。シャーロックの「pressure point」は「there's rather a lot」(かなりたくさんあるな)。素朴な疑問として、「Redbeard」がシャーロックの弱点だという情報は、どこから得たんだろう。

 221Bの部屋が小汚いようにトイレも不潔だからと、暖炉に放尿して、手を拭いたウエットティッシュを床にポイするCAM。まじで気持ち悪い。221Bに来てバッハの話とかしてお茶いただいてリンゴ掘ってったモリアーティのなんて可愛いこと!(贔屓目)

 でも、CAMがイギリス人を侮辱する一連の台詞、実にうまいなあと思った。

「The best thing about the English, they're so domesticated.」(イギリス人は実に家畜化されているのが、素晴らしい)とか。「みんなしてただ突っ立って、謝ってばかりで」とか。「この国ではなんでもできる。誰も止めめにこない。a nation of herbivores.」(草食動物の国だ)とか。当たらずといえども遠からずで、シャーロックとジョン、および視聴者をイラッとさせるのに充分で。ちなみに「a nation of herbivores」というのは、ナポレオンが言ったとされる"England is a nation of shopkeepers"を連想させた。この「shopkeepers」をどう訳すと、すごく馬鹿にしてる感じが出るか考えてるんだけど、日本だったらサムライが「この商人風情が!」とか馬鹿にする感じ。しかも豪商とかじゃなくて、小さな一軒間口の小さな店の主、という感じの。

 脱線しました。そして「とりあえずイギリスでうまくいけばほかの国でも通用するので、まずイギリスで試してみるんだ」というCAMの、「the UK is a petri dish to the western world」(イギリスは西側世界のペトリ皿だ)っていう表現も、うまいな。

 ここでシャーロックはCAMに騙されるんだね。「手紙」をちらっと見せられて。そして自分が麻薬中毒だと相手を騙すことに成功したと思い込んじゃう。それでラスト近くで「一瞬たりともそんなの信じてなかった」と言われちゃう。

 CAMのロンドンオフィスのジョンが同行するものと決めつけて喋り続けるシャーロックに、「僕が行くと思ってるのか」と反発してみせるジョン。そんなジョンは結婚してから7ポンド太った、自転車乗っても効いてないとシャーロック。ジョンは「実際には4ポンドだ」って言うけど、「メアリと僕は7ポンドだと思う」と。幸せ太り、許してやれよ!

 
 そしてこの、CAMの221B訪問から、ホームズたちがCAMの居場所(会社or邸宅)に侵入して、そして彼に復讐を誓う女性にCAMが撃たれる——というところまでの流れは、原作通り。CAMのPA(パーソナル・アシスタント=秘書)のジャニーンは原作でいうところの、CAM邸の小間使いアガサで、ホームズが結婚詐欺を働くのも一緒(えーと)。原作では見せてくれない、ホームズと彼女のイチャイチャぶりを、モファットはきっちり描いてみせたと(自分が観たかっただけじゃないか、と私は思うが)。


○ Magnussenの会社に侵入

 ニュースで贈収賄容疑で逮捕されたって言われてるジョン・ガーヴィー下院議員、最初の査問会みたいのでCAMとやりあってた人。

 

シャ 「僕があのエレベーターを呼んだらどうなると思う?」
ジョン「小さい部屋に連れ込まれて頭をカチ割られて」(head kicked inなので「へこむほど蹴られて」の方が正確)
シャ「そんなに生々しく描写する必要があるか?」
ジョン「暇つぶしになるから」 ……ジョンwwww

 婚約指輪をモニタ越しに見せるシャーロック。イギリスとかアメリカでは、プロポーズする時点で指輪を用意するのが慣習なんですよ。なので断られると男性側は大変。

ジョン「まさか、中に入るために彼女にプロポーズしたのか!?」
シャ「君の結婚式で彼女に会ったのはすごい運が良かった。自分の手柄にしてもいいよ」
ジョン 「Sherlock, she loves you」
シャ 「Yes, like I said, human error」 (人的ミスだ or 人間ならではのミスだ)
 ベルグレーヴィアでも愛はbig mistakeとか言ってたな。あんないい両親に育てられておきながらようようよう。

 CAMのオフィス階に上がるが、ジャニーンは……。
シャ「いない? ちょっと失礼じゃないか。プロポーズしたばかりなのに」って、失礼はお前だお前! 
「気絶してる? ほんとに気絶する人なんているのか」。

 もうひとり倒れてるボディガードは「元囚人で白人至上主義だからどうでもいい」って、前者はともかく後者は、まあねえ。

  スモールウッド卿夫人の香水Clair de la Luneを、メアリも好んでつけているという、その偶然……。バブル時代の丸の内OLのプワゾンか。 


○ CAMに銃を突きつけている黒い影

 振り向けば…………あああ、やっぱりぃいいいい。披露宴でCAMからの電報に顔をこわばらせた時から、そうじゃないかと。でも原作と違って、彼女はCAMを撃ち殺さない。そしてシャーロックを……

 シャーロックの意識内。「死なないためにはどうすればいいか」の情報を、モリーやマイクロフトや、よりによってアンダーソン! アンダーソン! アンダーソン!の形を借りて、自分の中から引き出す。まずモリーが銃創の性質を説明(映画みたいに大量の血が飛び散って体が後ろに吹き飛んだりしない。衝撃は狭い範囲に集中している。「ほぼ確実に死ぬから、集中して。集中しなさいって言ってるの! マインドパレスがあるのは頭が良くて大変結構だけど、使うにしても意識を失うまでの3秒しか余裕がない」)。死は失血によってもたらされるから、「いま大事なのはただひとつ。前か後ろか。どちらに倒れるか」。その判断で大事なのは銃が体を貫通したかどうか。

  「穴はひとつか2つか」とアンダーソン! よりによってアンダーソンがシャーロックを助けようと! 自分がシャーロックのマインドパレスに住んでて、生きるか死ぬかのシャーロックを助けたと知ったら、アンダーソンむせび泣くはず。


 銃弾が貫通したかは銃の種類によると脳内モリーが言うのでそこに拘泥しはじめたシャーロックに、「Don't be stupid」と脳内兄貴。「君はいつも本当に馬鹿だった。実にがっかりだ」とチビシャーロックに(演じるはルイス・モファット君。モファットさんとスーさんのたぶん二男。顔がスーさんそっくり。くるくる髪の毛はお父さんゆずり)。

マ「君が殺されたとき後ろには何があった?」
チビシャ「まだ殺されてないよ」
マ「Balance of probability(蓋然性がどちらに傾くかの問題=確率の問題だよ)、弟くん」

(マイクロフトのbalance of probabilityというフレーズは、E1で兄弟が221Bで帽子の持ち主を推理していたときにも出てくる。「髪が短いから男だ」「髪が短い女もいる」「Balance of probabilityだよ」と。E2でも、シャーロックのmind palaceの大講堂で「どうして彼女がHamishや結婚式について知ってたんだ。偶然か」「なにを言ってるんだ、シャーロック」と登場する脳内マイクロフトが、偶然でないなら「balance of probabilityからいくと、なんだ?」と)

 「君の後ろには鏡があるんだから、貫通していたならどうなっていた?」と脳内兄貴。

 銃弾はまだ体内に。ならば後ろに倒れないとと脳内アンダーソン! 「今は銃弾が瓶のコルクみたいなものだから」と脳内アンダーソン! 弾がコルクの役目をして少しの間は出血を食い止めている。では前に倒れるべきか後ろに倒れるべきか。前に倒れると銃創の射入り口への衝撃で銃弾が動いて出血が始まる恐れがある。かつ後ろに倒れれば重力によって、血流の勢いはまだ和らぐ。なのでモリー「(後ろに)倒れなさい。今すぐ」。

 倒れたはいいが激痛に襲われ全身が痙攣するシャーロック。「ショック症状ね。次にはそれで死ぬから」とモリー。

シャ「どうすればいい」
マ「ショック状態にならないことだ」

 ショック状態に陥らないよう心を落ち着かせるものは何かをメモリーパレスに探しなさいと脳内マイクロフト。

「The East Wind is coming, Sherlock. It's coming to get you. (東風がやってくるぞ、シャーロック。君を捕まえに来る)

 シャーロックが下へ下へと(おそらく意識の深層へ)降りて必死になって探した先にいたのは………………わんこ……(泣)。これがE2でマイクロフトが弟に「(ジョンに)関わるなと言ったんだ」とか色々言ったあとにいきなり「Do you remember Redbeard?」と尋ねた、Redbeardの正体。アイリッシュセッターのワンコ(泣)。しかもシャーロック、Redbeardに「They're putting me down, too, now. It's no fun, is it?」(僕のことも死なせようとしてるんだよ、アカヒゲ。つまらないよね)てことはつまり、ワンコはどこかの時点で、シャーロックの少年時代に、安楽死させられたんだね(泣)。

  ——なお、マインドパレスで意識の表層~深層をつなぐ螺旋階段は、シャーロックとジョンの最初の事件、ジェニファー・ウィルソンの遺体が発見されたLauriston Gardensの空き家の階段とよく似ている(まったく同じじゃないけど)。

  「これから痛みを感じるよ」と脳内モリー。「体が引き裂かれているんだから。体内で大量に出血してる。痛みをコントロールしないと」。そしてそのためにさらに意識の深層に下がって行ったシャーロックが辿り着くのは…………。 

 出ました、うわあああ、モリアーティーーーーーー。しかも脳内モリアーティ、すごいいい奴wwww ちゃんとシャーロックを助けてくれる。アンドリューの振り切れた演技が、いつものことだけど、すごいなあ。

シャ「お前は、一度も痛みを感じなかったんだろう? どうして痛みを感じないんだ?」
モ「シャーロックはいつも痛みを感じるんだよね。(飛びかかる) でも、怖がる、必要は、ないんだよ!」
(シャーロック倒れる)
モ「痛み……悲嘆……喪失……死…………。どれもいいことなんだ。いいことなんだよ」

 "It's raining...it's pouring...Sherlock is boring...♪(雨だよ……ざーざー振りだよ……シャーロックはつまんないなあ……♪ "I'm crying...I'm laughing...Sherlock is dying♪(僕は笑ってる……僕は泣いてる……シャーロックが死ぬよ) 

 ——ああここのアンドリュー!!! この緩急(><)

「ほらシャーロック、いいから死ねよ。なんでできない? ちょっと一押しすれば、ぽーん」(これはバーツの屋上の台詞をなぞってるし、死の世界にいるモリアーティが「こっちにおいでよ~」ってシャーロックを誘ってるみたいにも見えて……><)

 脳内モリアーティが「死んでるのは楽しいよ。もう誰にも邪魔されないからさ」っていうのは、なんかいかにもあのモリアーティが言いそうで、なんか、キュッと来た。

「ハドソンさんは泣くし、ママとパパも泣くし、the womanも泣くし、ジョンはバケツ何杯分も泣くだろうなあ」。この the woman って誰かなあ? やっぱりアイリーン? まさかジャニーン? モリー? 

「ジョンのことが一番心配だよ。あの女房ったら!(that wife!)  助けてやれないなんてダメじゃないか、シャーロック。ジョン・ワトソンはすごい危ないことになってるぞ」 脳内モリアーティ、いい奴……。

 ——死の淵からシャーロックを生還させるための魔法の言葉が何か、それを知ってるのが脳内モリアーティだっていうのがまた……。

 「え” 回復してるんじゃないよね」ってあの言い方wwww アンドリューwwww 「僕がなんか言ったせいいいいいい??? ええ??」www また最後の「シャーロック!!!!」って叫びは、彼の全登場シーンの中でもっとも本音本心からの必死の叫びにも聞こえてね。「行かないで!」っていう(T T)。

 ——一方でシャーロック。ジョンのためなら死の淵からだって生還する。張ってでも浮上してやる。こういう感情を、こんな上等な演技と映像でこんな風に見事に描かれると、もう、なんと言っていいのやら……。

 ——ちなみに、メアリに銃を向けられているCAMは、あれはやっぱり本当に怯えているのかな? 「あんなにイギリス人らしくまっすぐなご主人がなんて言うと思う? これでだんなさんを守ろうとしてるのか? こんな形で守られたいと、彼が思うだろうか」とか言ってる。

 ——私は銃マニアじゃないけど、あの距離で銃弾が貫通しなかったのは、サイレンサーつきだったのも関係してる? 

○ 病院

 意識が戻って最初の言葉が「Mary」だった? それを聞いたジョンが「Mrs. Watson, you're in big trouble」と(「奥さん、大変だぞ」的な意味? 生き返った友人がまっさきに自分の女房の名前を呟いたので、心中穏やかでないという?)

 ——そして病室。死にかけるシャーロックとか、ジョンのために生還するシャーロックもそうだけど、手負いのシャーロックも、多くのファンが見たいものだよな(原作「瀕死の探偵」が人気なのも、本来強い者が病んで弱っている姿は色っぽい、魅力的だ——と感じる人間心理ゆえだし)。

 タブロイドに「shag-a-lot Holmes」(shag=セックスの俗語)「一晩に7回」w などのネタを売って、BBCのThe One Showにも出るたくましいジャニーン(「何を言うか、まだでっちあげてないの」と)、シャーロックのいい相手だったのにね。サセックス・ダウンズに蜂の巣のあるコテージを買ったというのは、まさに原作「最後の挨拶」でのホームズの隠遁先を連想させるし。

  ジャニーンはネタをCAMのライバル紙に売ったので、CAMに目をビタンビタンされたの? 

 ジャニーン、ささやかな復讐でシャーロックのモルヒネ止めたんか。強い、えらいw  そして「あなたがどういう男か分かってるんだから、私に嘘つかなかったら、友達になれたのに」って、ほんとに、もったいない事したねえ。「私を騙して嘘をついた」男と「チャンスに乗じてタブロイドにネタを売った」彼女はおあいこで、だから「We're good then」だったのに。そして彼女がここで繰り返す「lie」からliar = メアリへの連想という流れはうまい。

 シャーロックは自分でモルヒネの量を減らして、mind palaceのメアリに会いに行ったのか。

 見舞いにくるレストラード、ビデオカメラを手に(前にベルグレーヴィアでも、薬でふらふらになって運ばれるシャーロックをビデオで撮ってたとジョンがw)。シャーロックはいずこへ。

○ いくつもいくつも隠れ家

 ロンドンに隠れ家をいくつもいくつも持ってるシャーロック(ホームズもそうだった)。ハムステッド墓地の傾いた墓ってのに笑ってたら、モリーの寝室って。最初は「spare bedroom=予備の寝室」と言ってたのが「というか、私のベッドルームなんだけど。彼に必要なものだってお互いに納得して」って。さらに、たたみかけるようにビッグベンの時計裏にも隠れ家があるって(ジョン「冗談だったんじゃないですか」、ハドソンさん「じゃないと思うわよ」)。

 そして実際に使った隠れ家は、アンダーソンがストーキング尾行して、知ったLeinster Gardens。アンダーソン、またしても嬉しさにむせび泣くぜ。

 前半では221Bから自分の椅子がなくなってると不満顔だったジョン、ここでは「シャーロックが守ろうとしてるのは誰だ」と言いながら、戻ってる椅子に当たり前のようにして座る。座ってから、「あれ? 椅子ある」と気づいたこのときのマーティンの反応がまた、うまくて!

 シャーロックが自分の椅子をもとに戻した→自分がここに戻ってくるとシャーロックが思ってる……というジョンの推理はなかなか冴えてるし、それはいかに相手を熟知しているかの表れ。「どうしてシャーロックは僕がここに戻ってくると思ったんだろう」。

 ジョンの疑問に答えるかのようにそこにある、香水Clair de la Lune。

○ Leinster Gardensのfake facadeと空き家

ストーキング尾行したアンダーソンがLeinster Gardensの隠れ家に気づいたのをシャーロックは知ってた(というかむしろ、わざとそこに誘導した)。そしてメアリがアンダーソンに話を聞くだろうというのも分かっていて、Leinster Gardensに罠を仕掛けた。
シャ「君は、ほかの人は気にかけない連中に話を聞きに行った」
メアリ「頭がいいやり方かなと思ったんだけど」 
シャ「君はいつも頭がいいね」
 ではメアリはどこでアンダーソンを知ったんだろう?

 ビリー、優秀。

 ロンドン・ベイズウォーター地区にある通りのLeinster Gardensはシャーロックが説明しているように(The lie, the lie of Leinster Gardens, hidden in plain sight 嘘がね、レンスター・ガーデンズの嘘。目にも明らかに堂々と隠してある)、もともと23番地と24番地が、fake facade(偽の表面、偽の顔)。1860年代に、下を通る地下鉄の排気口をこの地区に作る必要があったのだけれども、高級住宅地のため、その排気口を瀟洒な家並の表面だけ立てて隠したと。

 fake facadeは文字通り、「メアリ・モースタン」という偽の顔で生きてジョンを騙したメアリそのもの。そのfake facadeにメアリの顔を大写しにしたシャーロックの怒りたるや……。

    

(Leinster Gardens。本当に偽のファサード。隣の建物は窓にカーテン。23-24番地は白い板で目隠ししている。ここで写真を撮っていたら通りがかった青年に「It's fake, you know. Ha haha」と声をかけられたのも良い思い出。2014年5月撮影)

 ——ここの場面でのメアリの写真を、アマンダちゃんが放送開始前から(今も)、自分のTwitterアカウントのプロフィール背景にしていたんだなあと、後からしみじみ。

メアリ「この家はあなたのなの?」
シャ「クラレンスハウスのcannibal相手のカードゲームでこの家、勝ったんだ」ってなに? カードゲームというとついMoranを連想するけど、Clarence Houseって皇太子御所だよ? 「危うく腎臓をとられそうになったけど、幸いストレートフラッシュだったんでね。あの女はたいした賭け師だった」って、なにか由来はあるのかな? ClarenceがClariceに音が似てるから、Hannibal the Cannibalを連想させるcannibalを持ってきたりしてないよね? 

 

「空き家」に忍び込んでシャーロックの「ダミー」に銃口を向けたM、という意味で原作の「空き屋事件」をも連想。でも実際に彼女が対峙していたのは…………彼を失うくらいならなんでもすると言った「彼」。

 ——E1とE2でメアリは元スパイなのかなあとか考えたんだけど(あのskip code(言葉飛ばしの暗号)をすぐ解いた時点から、その後のもろもろの洞察力の鋭さなど)、だったらマイクロフトが気づかないわけないし、と思っていた。マイクロフトがメアリの身元調査してないなんてこと、あの物語世界の文法ではあり得ないだろうと。けれども後でCAMが語るように、CIAに協力したり、フリーランスにもなったりする、名うての暗殺者だったの? 「RED」でヘレン・ミレンが演じるヴィクトリアみたいな?(ヴィクトリアは元MI6だけど) そして後で221Bでシャーロックが「元情報部員」だと。しかも「今はイギリスの発音を使っているが、元は違う」と。仮にどんなに整形したとしてもおそらく欧米系だというのは変わらないと思うから、では彼はどこ出身でそもそもどこで訓練を受けたんだろう……。そして、マイクロフトは彼女の正体を知らなかったとは思えないんだけどなあ……。

 ——ベルグレイヴィアでアイリーンが窓から後ろ向きで脱出した時から私は「SALTみたいだな」と思ったんだけど、このLeinster Gardensの場面から私は「REDみたいだな」と(REDの粗さともども)。その印象はラストの飛行場の場面まで続く。

 ——なお、DVD特典でアマンダ、E1とE2を撮ってる間はメアリの過去を知らされてなかったって。マーティンたちも知らなかったって。メアリの秘密を知らないままE1とE2を演じてたので、とてもinnocentでsweetな感じで演じたけど、それが良かったのかもとアマンダ。過去を知らされていたらもっと違う演技をしたと思うって。ミステリーとかスリラー作品の撮影で、あなたが殺されるんですよとか、実はあなたが犯人なんですよというのを役者自身から隠すっていうのはよく聞くけど、役者としては複雑だろうなあ。演技の組み立てがねえ…… 。
    

 

 

 

——また「長過ぎる」とブログシステムに怒られたので、2つに分けます。続きはこちら