走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

雪崩

2023年04月25日 | 仕事

今シーズン多いのが雪崩による事故。週末もスキー場でそれは起こりました。場所は3月に行ったレイクルイーズ。3人が巻き込まれ1人が死亡。悲しいニュースです。しかし3人は進入禁止区域へ。それも雪崩対策の装備をつけていなかった。



1 dead in Saturday afternoon avalanche at Lake Louise

1 dead in Saturday afternoon avalanche at Lake Louise

One person died in an avalanche at the Lake Louise Ski Resort on Saturday.

Calgary

 



スキー場ではオープンする前に雪崩チェックがあり、必要な時には人工的に雪崩を起こして安全を確認します。3月に行った時もバックボールには昼前まで入ることができませんでした。ロープを張りスキーパトロールがロープを超えないように見張をしていました。安全確認が取れるまで開けないのが一般的。しかしこれもスキー場と呼ばれている場所のみ。進入禁止区域まで安全確認をする、なんてありません。


事故があったのはウエストボール。3月の時には開いていました。とても広いエリアです。春になると広大なスキー場を狭めることは起こります。集客が少なくなるから。ウイスラーは2つの山からできていて、春になるとウイスラー山は閉山となり、ブラッコム山だけの営業になります。カナダで3番目に大きいスキー場、レイクルイーズが営業区域を狭めるのは納得です。間違えがないようにロープ張り巡らされているのですが、禁止区域とわからなかったのか、わかった上での行動だったのか。なんとも悲しい。


雪崩装備の3種の神器はビーコン、スコップ、プローブ。そして1人で入らない。同時に滑走しない。


そして雪崩警報をチェックする(WEBサイトがあります)。雪崩ワークショップに参加し雪崩の知識と経験を高める。


カナダは広大で、冬スポーツはスキーやスノボー、冬登山だけではなく、スノーモビールもあり、実はスノーモビール者の雪崩遭難事故が多い。


万全の準備をしていても巻き込まれる雪崩。亡くなられた方のご冥福を。


冒頭写真:こちらは3月下旬のローカルのサイプレス。右手に杭があるのは進入禁止の策。でもほら超えている人がいるでしょ(これはここから下に向かっては行っていないけど)。この斜面は入れないところなんです。私は杭の手前から手を伸ばして写真を撮っただけ。



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