走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

子供に対する虐待

2018年03月08日 | 仕事
日本で5歳児が虐待で死亡した記事を読んだ。悲しい限りだ。遺体の様子から何度も父親から虐待を受けていたようだ。虐待を避けるにはどうしたら良いのでしょうか?

やはり誰の目にもわかるストレートなシステム整備が大切です。例えばカナダでは子供が虐待されているかも、と感じたらどこへ報告するのか明確です。親以外で子供が接する大人と言えば、

医療者 (医師、看護師、保健師など)
教育機関 (教師、保育士、養護士、スポーツクラブのコーチ、塾の先生など)

これらの役職の人は必ず虐待の教育を受けるべきだし義務の一部である認識も必要です。私もその1人。診察中に子供の虐待が疑われたら通報するのが義務です。それを怠るとプロとしての免許も疑問視されます。

仕事以外で偶然目撃することもあります。状況によって子供の命が危険だと思う時は警察に電話をします。緊急ではない時は同じ通報のラインに電話を入れます。

誰でも通報が出来るようになっています。通報された側は調べる義務があり子供の安全が確保できるようにします。

とは言っても完全なシステムなんてどこにも存在しません。3人もの子供が父親によって殺められる事件だって起きました。システムだけでなく、社会全体が虐待の知識と意識を高める事も大切です。そして社会問題として社会のあり方を見直す必要もあります。カナダは今そこに注目しています。

日本も早く世界のレベルに追いついて欲しいものです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。