走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

もっと深くて壮大なAPN

2019年02月07日 | 仕事
先日はPEPPAフレームワークを寄稿した理由に触り、昨日はAPNは細かい規則や仕事を与えられなくても自主的に組織に貢献できる任務を果たせる人物だと書きました。

この2年間、日本の診療看護師について調べれば調べるほど、関連記事や書籍を読めば読むほど私が感じたことは、「医療行為の一部を行うことが出来る」というとても表面的な内容ばかりでした。もちろん中には北米のナースプラクティショナーやクリニカルナースプラクティショナーについて書かれていたものもあります。しかし日本人筆者によるものは何故か、その表面的な事ばかりのように思えました。

医療行為の一部を行えるだけなのなら、大学院で学ぶ必要はありません。職業訓練校で十分なはずです。大学院で教えなければならない理由は看護という学問の視点がAPNにとって不可欠だからです。

医療行為は看護行為ではない、という理由で診療看護師の制度化に反対している看護師が日本にいると見受けます。私も同感で、ただ医療行為の一部を医師のようにするだけならばそれは効率的な策ではないと思います。何故こんな議論が出てくるのでしょうか? 海外で活躍しているAPNはそれだけではない。高度な看護論を持ち患者をマクロの視点で捉えて医療システム改革を率先して行える職能集団だと、、、この点が日本に伝わっていないからだと私は思うのです。

誰のせいだと指さしをする為に書いているのではありません。既に診療看護師として働いている人を海外のAPNと比べているのでもありません。今からスタートをすれば良いのです。世界と肩を並べられるようなAPNを作っていく事が日本の看護界の使命で日本の医療危機を救う一策だと思いませんか? 教育機関、看護協会、既に卒業された方、皆で共同してもっと高度なAPN作りに尽力したいと思いませんか?



フォールスクリークのフェリー。別名レインボーフェリー。タグボートを改良して作られたかわいいフェリー。

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