走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

人と比べる

2021年05月17日 | 仕事
シリーズ3日目

新人NPの彼女は言う。

私の仕事が遅いから、もっと素早く判断をできるようになれば良いのではないでしょうか?週に1日手伝いに来てくれるリードの一人は20分毎に患者をどんどん診て、超過勤務もなしに帰って行く。

は?リードはNP歴10年以上のベテラン。ベテランと比べてどうするの?!卒業ほやほやの新人とべてベテランは経験を積んで判断力があるのは当然。新人がベテランと同じように仕事ができるなんて誰も期待していない。

人と比べるのは止めなさい〜

と私は話した。この4ヶ月の超過勤務時間は能力以上の事をしている証拠。まずは時間内で仕事が終わるようにする。余裕ができればそこから仕事量を上げるだけよ。

でも、患者さんはどうなるんですか?!と看護師らしい言葉。

こんな時のためにWalk in Clinic はあるの。患者から文句が出れば出るほど雇用主は全力を尽くして他のプラクティショナーを雇うわよ。人間頭は一つ、手は2本。それ以上の事を課せられても出来ないものは出来ない。労働基準を超えて働く義務はどこにもないのよ。患者を思う気持ちはわかるけど自分の健康を保つためにも、ここは心を鬼にするべきよ!プロって呼ばれる人は境界線をキチンと引ける人でもあるのよー

続く

冒頭写真:ついに夏来たり!屋外家具を半分ほど出してまったり中(明日からはまたもや雨模様、、、)



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