走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

予防的なケア

2023年12月27日 | 仕事

最近日本で多くみられるニュースの見出し


オーバードース(ズ)


医薬品を指示以上の量を摂取すること。特に10代、20代での発生率が高い。


で、これに関して市販薬の規制などの話が出ています。それはここでは話しません。今日書きたいのは、そのような行動に出る青少年の動機は?サポートは? です。


酒や煙草や違法薬物に規制があっても使用する人がいるように規制の抑止力は一般の人が思うほど高くありません。 予防政策の方がずっと安価で効果が上がります。


オーバードースをした青少年の動機には


現実逃避 自殺企図 自傷行為 

孤立化 ドロップアウト 


などがあります。


調べてみると厚労者がこのようなサイトを作っています。


まもろうよ こころ|厚生労働省

まもろうよ こころ|厚生労働省

一人で悩んでいませんか?電話やSNSで悩みを相談できる窓口や、厚生労働省の自殺対策の取り組みについて紹介しています。

 

どれぐらいの方がご存じだろうか?学校、職場、近所で家族で広げて欲しい。このようなアクセスは重要です。しかしこれも最悪事態の予防になりますが上記に書いたような気持ちを予防するものではありません。


で、予防策の一つに社会単位での取組。特に学校や大学や職場です。さっき書いたようなサイトのポスターの掲示はもちろんですが、それぞれの団体でどれだけ力を入れているか?医療者や政府は把握しているのだろうか?


さあ、取組とは何か?例えば入学時、入職時のオリエンテーションに独自のサポートシステムの存在を説明する。そして団体それぞれでどれだけメンタルヘルスの教育が職員や関係者に行われているか?保健室の先生以外は生徒をなじるようなことを言ったり、SOSを無視するのでは予防に繋がりません。教員や関係者一人一人が知識を持つことは重要です。職場でもいじめが起こらないような環境づくりは、まず職員の教育から。「ハラスメントはダメ」と言ったらネガティブなものではなく、防止のためにできることの方向性で。


あと、司法への教育も重要です。例えば警察官。予防的な活動をしていますか?パトロール中に不審な子供達を見つけた時、どこへ相談したらこの子供達を救うことができるのか知っていますか?


私が働き住んでいる州ではSafety Check と言うシステムがあります。住人が住人の安全を危惧した時に警察に通報すると安否を確認してくれます。酒屋で酩酊状態の人がさらに酒を購入しに来たと通報することができます。特に車を運転していた、公の場で酩酊状態ならば違法にもなりますから。子供といる場合は本人だけではなく、子供の安否にもつながります。もちろん売らない選択もあります。売らないだけではなく、もう一歩。ここが重要なのです。


医療は医療者と言う事実は変わりませんが予防には医療者だけでは足りないのです。他の団体とコラボレーションすることで予防も大規模に行うことが可能になります。それを誰のリーダーシップでしていくのか?こんなところに看護職、とか看護のスカラーとかAPNとでてくるとかっこ良いのにね〜


保護者会報告 - 走るナースプラクティショナー   ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

保護者会報告 - 走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

いやいや、大盛況の昨夜の保護者会。参加者はなんと120人。こんな大勢の前で話すのは初めてでした。6時半集合でパネラーの人は打ち合わせという話だったのに、参加者がどん...

goo blog

 



冒頭写真: 暖冬で雪がない!!!それでもやっぱりスキー旅行です。北へ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。