走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

もしも願いが叶うのなら

2020年09月02日 | 仕事
日本看護協会と対面して、近日付けでwebに上がった内容の意図について聞いてみたい。そのページがこちら。






まず良いことから
ナースプラクティショナー(NP)の免許を国家資格を目指しているのは良いこと。

では次にその真意を問いたいこと。
まずNPの業務に療養上の世話と診療の補助=看護師の業務 が入っている理由はNPになっても看護師との2足の草鞋を履けという事?カナダではNPになると看護師業務はしません。その理由は以前にも書きました。

次に「一定の範囲の診断と治療」この一定の範囲と言う言葉は将来的に明確になるのでしょうか?

次に専門性の高い看護師(専門看護師や認定看護師) と並べて書く意図。これだとこの二つの職種が同等と勘違いされる可能性が高い。大学院で学ぶ2年は何年もの経験では得れないもののはずと私は思っています。

最後に民間資格として診療看護師、JANPUナースプラクティショナーを看護師の中に入れる意図は?新しいNP構想で高度なものを目指しているのだと思いますが、レギュレーション(基準)が途中で変化する事はよくある事です。以前にも書きましたが北米ではグランドファーザーと言うやり方をして、先駆者を含むようにします。何故なら新しい基準に届かなくてもパイオニアとして地固を行ってきた人を無下にしないようにするからです。そして基準を変えるたびに名称を変えていけばOO看護師が増えるだけで、余計混乱を招くだけです。

看護協会として新しいNP構想に向かっているんだ、と公表したい気持ちはわかります。しかしその途中段階の報告だとしてもなんともお粗末。ただただ現在の看護師たちに不安を与え、OO看護師、特に高度実践看護師であるべき専門看護師、診療看護師たちの臨床現場に負の影響を与えるだけではないでしょうか?これを見る限り新NP以外は看護師として括られるだけですから高度な看護を実践しようと奮闘をしている日本のAPNたちの受け皿側がこれをどう受け止めるのかも考慮してください。

朝から開いた口が塞がらないほど呆れてしまいました。


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