走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

信じる

2014年12月16日 | 仕事
凄~く久しぶりの小児の診療!
以前の仕事は妊娠と小児が主だったから毎日たくさんの赤ちゃんたちの診療をしていたけど、今の仕事はゼロ。メンタルヘルス、薬物依存、ホームレスが主だから仕方ないかーと思ってた。

でも今日は以前診察した元薬物依存だった患者さんが18ヶ月の娘さんを連れてきた。久しぶりの赤ちゃん診療で張り切り!可愛そうなぐらい鼓膜が腫れてて、診断は中耳炎。抗生物質を処方。うー、体重で抗生物質の量を決めるなんて最後にしたのはいつかしらと緊張。

で、気づく。哺乳瓶に入っているこの液体は何だ?色が、、、、

中身はなんとチョコレートミルク!道理で食事を食べないわけだ。こんな高カロリーのものを飲んでいたらお腹が膨れて食べないでしょう、、、、と指導。

いるんですこう言うお母さん方。うちの子離乳食食べないんです、、、と来院。問診するとチョコレートミルクではなくても牛乳を沢山あげる人。栄養たっぷりだからって。しかし完全な栄養食ではないのです。18ヶ月あたりで貧血が多い原因はこれ。だからバランス良く食事を食べた上で牛乳を飲むと言う形が一番です。

目安として
12ヶ月以上は母乳や粉ミルクは栄養学的には価値がありません(私はスキンシップ目的で2歳まで母乳を続けました)。誕生日を過ぎたら牛乳に変えますが一日の目安は720cc。喉が渇いているようなら水が一番。市販のジュースは糖質が加わっているのでこれもお腹が膨れて食事を食べない原因に。

離乳食をどれぐらいあげていいかわからないと聞くお母さんも多い。

それは赤ちゃんの活動レベルによりけり。

おすわりができるようになる頃は 2-3回離乳食の時間
ハイハイが始まれば 3-4回
歩くようになれば 3回食事と2回のおやつ

子供は自分で食欲のコントロールをするのが上手。食べ過ぎになることはなく、空腹のサインも逃しません。だから食べたい分だけバランスよくあげれば大丈夫。そして最後に牛乳をあげる。赤ちゃんの感覚を信じましょう。

食事の量や回数ばかり気にするお母さんも多いですが、大事なのはお手本になる習慣を教えること。食事とは家族との楽しい時間だと言うことを目からも学べるように家族が見本を見せる=一緒に食べることも大事です(テレビや携帯なしで)。

参照はカナダ小児科協会からです。



患者さんからクリスマスカードをもらいました。この人ホームレスなのにわざわざ書いてくれるなんて、、、なんだか嬉しい。




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