東野圭吾さんの作品です。
リース作りにに疲れて手にした本が『手紙』でした。
実は一度、冒頭の部分だけ数ページ読んだのですが
これは、かなり重いテーマだと思って今は読めないなと
ほっておいた小説なのです。
それでも、テレビもDVDにもいかず、
やはり私には読書だったのでしょう。
読み始めると、作者の筆力のせいか一気に読んでしまいました。
強盗殺人犯の加害者家族の青年のお話なのですが、
すべて加害者家族ということで努力も苦労もして掴もうとした
夢も恋人もことごとく失くしていきます。
この物語はどういう方向に進むのかと、
作者の意図は何なんだろうと思いました。
答えは読む人それぞれの心の中にあるのでしょう。
言葉で説明することのできないものがあります。
私は事件ではないのですが、ある事故の被害者家族なのです。
その事故で母は息子を私は兄を亡くしました。
母も私もその事故に巻き込まれたものの、殆ど無傷で助かりました。
子供を亡くす母親の姿は悲惨です。
84歳で逝った母を送り出すまで長い長い時が流れました。
人生は闘いだと私は思っています。
勝たなくても負けてはならない闘いです。
そして生きてこその人生です。
久しぶりに涙した『手紙』でした…
クリックしていただけると嬉しいです。