みのる日記

サッカー観戦記のブログです。国内外で注目となる試合を主に取り扱い、勉強とその記録も兼ねて、試合内容をレポートしています。

ブレーメン × バルセロナ

2006年09月28日 | サッカー: 欧州CL
UEFA チャンピオンズリーグ 06/07 第2節: ヴェルダー・ブレーメン 1-1 FCバルセロナ

キックオフ直後のことでした。中盤からのスルーパスに、抜け出たハントがフリーとなりシュート!得点にはなりませんでしたが、オープニングから先手を取って勢いがついたのか、ブレーメンはもの凄い運動量でプレスをかけて試合を運びます。個々にタイトなマークを次から次へとしかけ、全くバルセロナの選手たちをフリーにさせません。ブレーメンのペースでした。
しかし、そんなハイテンションなサッカーもずっと続く訳がなく、20分を過ぎたあたりからプレッシャーがゆるくなっていくと、徐々にバルセロナが地力を発揮してボールをキープしていきます。ちょっと息切れしてしまったんでしょうかね、今度はブレーメンがゴール前に進むことができなくなり、支配率の時間帯がくっきり分かれた前半でした。

バルセロナは選手を多く入れ替えて臨んだのが影響したのか、今日はあまり連携がうまくかみ合いません。前線でのラストパスが、なかなか受け手の意図する方向へと入らないのです。また、中央のモッタは攻守にどん詰まりの感があり、主役のロナウジーニョも今日はパスやキープがことごとく相手に取られてしまうなど、何人かの選手が不調であったことも、苦戦を強いられる要因となっていました。
一方のブレーメンはFWのハントが好調で、生き生きとしていました。飛び出しが良く、鋭い動きでチームの攻撃を引っ張ります。後半11分、そのハントからのクロスボールがバルセロナを襲います。ゴール前で競っていたDFのプジョルがこれをクリアしようと試みるものの、ゴールへと蹴りこんでしまい無念のオウンゴール。ブレーメンが先制します。

追いつくために猛攻をしかけたいバルセロナですが、後半は一進一退の展開です。相変わらずつなぎがうまくいかず、エトーは負傷して交代、しまいにはボロフスキにあわや追加点とされそうなフリーのシュートを撃たれるなど、暗雲が立ちこめてきます。
それを救ったのは、途中出場のメッシでした。後半30分に個人技でシュートまで持っていくと、試合終了間際に同じように中央へと切れ込んで行きます。預けたデコからの絶妙なスルーパスを、再度受けたメッシが相手DFを抜け出てシュート。これが土壇場での同点ゴールとなりました。最後の最後になって、ようやく見事に決まりましたね。

試合内容があまり良くないながらも何とか勝ち点1を拾ったバルセロナに対し、ブレーメンは勝てた試合を落としてしまった、そんな感じがあります。勢いに乗って追加点を奪いにいくのか、この1点を守りきるのか、はたまた前半同様のプレスで支配率を高めるのか。もっとはっきりとした意思で戦い終えることができていたら、また違った結果になっていたかも知れません。交代も意図的なものはなく、ロスタイムにあっただけでしたね。バルセロナの不調もあって、何となく試合を運べているぞという流れに任せたままだったのかな、という感想です。

両チームにとって、もう一つの大きな敵であるチェルシーは今節も勝って2連勝。勝ち点を6に伸ばしています。今期最大の激戦区で混戦も予想されるこのA組では次節、そのイングランド王者のチェルシーと、スペイン王者のバルセロナが激突します。ブレーメンもこれ以上離されないためにも、格下相手にホームで勝ち点を落とせないところです。進出に向けて、正念場を迎える各チーム。頑張ってほしいですね。

Rマドリード × ディナモ・キエフ

2006年09月27日 | サッカー: 欧州CL
UEFA チャンピオンズリーグ 06/07 第2節: レアル・マドリード 5-1 ディナモ・キエフ

お互いに初戦をまさかの完敗で落とし、負けられない戦いとなった両チーム。試合の序盤は、中央突破で切り崩そうと試みるレアルを相手にディナモ・キエフがよく守り、ミドルからのシュートしか許さない展開となります。前半のディナモ・キエフは、その守りからのカウンターアタックもかたちが良く、決定機を何度か作っていました。しかし今日のレアルの攻撃には、なすすべのない結果に終わってしまいます。ファンニステルローイの先制点を皮切りに、レアルは攻撃陣が爆発。ディアラが決定的なパスを繰り返せば、レジェスは前半だけの出場で1アシスト1ゴールの活躍です。ラウルの2得点のおまけつきで、終わってみれば5点を奪う大勝。勝ち点3を得て、国内リーグで次節のマドリードダービーを前に大きな弾みをつけました。

ディナモ・キエフも彼らなりに精一杯やっていた感じでしたが、チーム力の差がまともに出てしまった感じでした。ミスも目立つようになり、決定機もカシージャスにことごとく防がれてしまいます。後半に1点を返すのがやっとで、キーパーが退場してしまうなど、散々な結果で連敗ということになりました。ちょっと苦しくなってしまいましたが、残り4試合に全力を尽くして逆転進出を狙ってほしいところですね。

バルセロナ × バレンシア

2006年09月25日 | サッカー: リーガ
06/07 リーガ・エスパニョーラ 第4節: FCバルセロナ 1-1 バレンシアCF

バルセロナは3連覇に向けて今期も好調。毎節3得点をマークして3連勝と波に乗ります。一方のバレンシアも同じく3勝0敗として勝ち点は9。順調な滑り出しとなった強豪チーム同士の注目の対決です。

チャンピオンズリーグでハットトリックを決めるなど、開幕から得点力を発揮していたバレンシアのモリエンテスは控えスタート。ワントップを任されたビジャですが、いきなり結果を出します。バレンシアの中盤がテンポ良くワンタッチパスを通し、最後には右サイドのミゲルがロングクロス。飛び込んできたビジャがスライディング気味のシュートを決め、アウェーでの先制点を取りました。
ロナウジーニョやメッシらが個々の力で突破を試みるも、なかなかフィニッシュまで持っていけないバルセロナ。攻めはデコの可能性の低いロングエリアからのシュートにとどまります。個人技で勝る相手に対し、バレンシアは組織力で対抗。パスがよく回り、積極的にプレスも敢行します。前半終了間際には敵陣でボールを奪い、4対4の局面へ。ビジャのシュートは惜しくもポストを弾きました。

一進一退の攻防を劇的に変えたのはバルセロナのMFイニエスタでした。後半開始からの投入という采配でしたが、これがズバリ当たります。シャビを中盤の底に据え、やや上がり目のポジションに配されたイニエスタは、後半2分の間に2度も決定機に絡み、攻撃を演出します。勢いもそのままに後半4分、ロナウジーニョのクロスをエトーが落とし、ゴール前に駆け込んだのはそのイニエスタ!電撃的に攻め立て、同点ゴールを決めました。
バレンシアにしてみれば、後半開始からバルセロナの突然の猛攻を前に、ゲームに入れないまま試合を振り出しに戻されてしまった格好です。その後の勢いの差は明らかで、バルセロナが終始ゲームを圧倒するかたちとなってしまいました。

バルセロナはロナウジーニョを筆頭に、引き続き個人技を披露。狭いところでも強引に通してしまう、得意の展開で突破を図ります。しかしバレンシアも守備陣が大崩れすることはなく、試合終了直前に絶好の位置で得たフリーキックをロナウジーニョが失敗したところで、このままタイムアップ。1-1のドローという結果に終わっています。

G大阪 × 川崎

2006年09月23日 | サッカー: Jリーグ
2006 J1リーグ 第24節: ガンバ大阪 4-0 川崎フロンターレ

そしてもう一つ、見逃せない試合だったのがこのカードです。首位に立つG大阪は、今期躍進している3位川崎をホームに迎えました。
浦和と清水が守備力で1、2位を争うなら、この2チームは攻撃力でチームを牽引。リーグ戦でともに23試合58得点とし、得点数でトップを走ります。
お互いのFWの2トップが得点ランキング上位に名を連ねる結果を残し、G大阪MFの遠藤と二川も攻撃が好調、川崎MFの中村と谷口も7得点と決定力を見せていて、今日はどこから点が入るのだろうかとワクワクする、打ち合いの期待された試合でした。

序盤は川崎が優勢でした。G大阪は播戸の動き出しが目立つものの、なかなか攻めの形が作れません。
前半4分、ペナルティエリアの外に飛び出したキーパー藤ヶ谷はキックを空振り、決定的なピンチを我那覇に与えますが、なんとかシュートは体で弾きました。
19分、G大阪が反撃を見せます。加地がドリブルでDFを抜き右サイドを深くえぐると、フリーの山口へマイナスのグラウンダークロス。大きなチャンスでしたが、山口のシュートは枠を外します。しかし、これを機にG大阪が攻勢に転じます。川崎に仕事をさせず、シュートチャンスを徐々に増やしていき、山口がミドルをポストに当てるなど、得点の匂いを漂わせます。

攻守を逆転された川崎は、マギヌンが試合を大きく壊してしまいます。前半26分、G大阪陣営内でボールを拾った加地の足元に、足裏を見せながら両足でのアフタータックルをしてしまい、一発退場となります。非常に危険なプレーでした。この許されない行為で、川崎は数的不利を招いてしまいます。
その数分後、さらに追い討ちをかけるように、エースのジュニーニョが怪我で途中交代に。苦境に立った川崎は、以降防戦を余儀なくされる展開となりました。
ますます優勢にゲームを運ぶG大阪に、待望の先制点が入ります。二川のミドルシュートを、キーパーが弾いたところに詰めていたのは播戸でした。前の大分戦と同じようなこのパターンで、今日も播戸が仕事を成し遂げます。

一方的な展開にもハーフタイムで区切りをつけ、後半に何とかカウンターで望みをつなげたかったであろう川崎。ですが、後半開始早々に、この日カバーリングなどで素晴らしい活躍だった主将の伊藤が痛いクリアミスを喫してしまいます。自陣で奪われた後、遠藤にフライスルーパスを決められ、二川の落ち着いたシュートで追加点を許してしまいました。この2点目は決定的だったでしょう。
5分後には、遠藤の横パスからマグノアウベスの強烈な一撃で3点目。これで川崎は集中力が切れてしまったのか、G大阪のやりたい放題の展開となってしまいます。キープ力の良かった我那覇も後半10分に交代。その後の川崎はまるで前線にボールが納まらず、完全に攻め手を失うこととなりました。
マグノアウベスは見事なコントロールから4点目を奪い、この日2得点。加地も再三上がりっぱなしで、遠藤が好パスを繰り返すなど、今日のG大阪は攻撃陣の全員が特徴をいかんなく発揮していました。圧勝劇でリーグ1位の座を守っています。

あまりにもワンサイドゲームだったのが残念ですね。勢いのある首位のチームを相手に、10人となり、看板2トップも不在となりでは、勝負にならないのも致し方なかったかも知れません。必要以上に引きすぎてしまった感もあり、自由にやられる結果となってしまいました。中村や谷口も対応に追われる一方で、能力を活かすことができません。この大一番で、今年好調だったところの集大成をぜひ見せてほしかったところでしたが・・・。逆転負け、延長戦での負けに続き、久々の完封負けと、川崎にとっては非常に重く、今後の調子に影響しかねない一週間になってしまいました。

今日の結果、G大阪を追いかける2位浦和は勝ち点の差は3のまま。川崎と清水は、勝ち点差がそれぞれ8と11になり、少し優勝は苦しくなってきました。ですがまだあと残り10試合、奇跡の逆転に向けて頑張ってほしいですね。明日に試合を控える鹿島は、勝てば4位に浮上してきます。
なお、本日は17位のC大阪対18位の福岡という、「裏天王山」の直接対決もありました。こちらは福岡が1-0で勝利し、最下位を脱出しています。川勝監督はようやく初白星。よかったですね。

浦和 × 清水

2006年09月23日 | サッカー: Jリーグ
2006 J1リーグ 第24節: 浦和レッズ 1-0 清水エスパルス

Jリーグも終盤に差し掛かるところ、上位陣が直接対決する重要な局面を迎えます。
まずは現在2位の浦和と4位の清水です。これまでのリーグ戦で失点が最も少ないこの2チーム。安定した守備力で上位に進出してきました。
この試合もお互い前線からのプレッシャーが強く、相手に自由なボール回しをさせません。90分間それぞれの選手が豊富な運動量を見せ、とても見ごたえのあるゲームでした。

コーナーキックからのチャンスを、ワシントンが見事な決定力を発揮して先制した浦和は、その後も相手陣内でボールを奪うなどゴールに迫ります。後半には田中やワシントンがキーパーと1対1になる場面もありましたが、追加点には至りませんでした。
清水はチーム全体が良く動き、好印象を受けました。序盤こそボールを回され得点を許すものの、前半25分あたりから徐々にペースを回復。後半からはやや3トップ気味にして追撃体制をとると、浦和の厳しいプレスをかいくぐりながらつないでいき、ゲームを支配していきます。しかしながら、浦和の最終ラインの固さは崩すことができず、決定機を得ることはできませんでした。
最後まで集中力の切れなかった浦和守備陣、完封勝利は11回目となりました。堅守で優勝争いを演じます。

ローマ × インテル

2006年09月21日 | サッカー: セリエA
06/07 セリエA 第3節: ASローマ 0-1 インテル・ミラノ

昨シーズン、不正疑惑に関連したチームの勝ち点が剥奪されたことにより、結果的に1位になったインテルと2位になったローマ。今期は両者とも優勝候補と目されていますが、その直接対決が早くも実現しました。ライバルに対し先手を取るためにも大事な一戦です。

試合は、お互いが細かいパスをつないで相手陣内に攻め入る展開に。ローマのアクイラーニが自陣でボールを渡してしまった以外は、ミスらしいミスも少なく、集中力を感じさせるサッカーでした。
サネッティやビエラが豊富な運動量で引っ張ったインテルの中盤に比べ、ローマのMF陣はどこかルーズで、スペースを与えがちです。アウェーであるにも関わらず、ある程度自由に組み立てられたインテルの方がゴール前に迫るシーンを増やしていきます。
前半も残りわずかのところで、そのインテルが先制します。左サイドから見事に2人を抜いて切れ込んだクレスポが、角度の狭いところから強襲のシュートを決めました。今日のクレスポは勢いが良く、突破力を見せます。
後半にはゴールキックからのボールに、ゴール前へ走りこんだクレスポが倒され、インテルがPKを獲得します。ですがイブラヒモビッチの蹴ったコースは甘く、セービングされてしまい、この追加点のチャンスは逃しました。
後半36分にサネッティが放ったロングシュートは、キーパーも動けない豪快な一撃でしたが、惜しくもポストを直撃します。
90分ローマに決定的チャンスを与えなかったインテル、今期初の完封勝利でこの一戦を制しました。

ローマは前半途中出場したモンテッラがスムーズにゲームに入り、小気味良い動きでチームの流れを変えていたのですがね・・・。相方となった大黒柱のトッティはなかなかゲームに絡めず、今ひとつ迫力に欠けた攻撃となってしまいました。
インテルの各選手は、守備陣も攻撃陣もそれぞれが個人技をいかんなく発揮していましたね。イブラヒモビッチもPKを外してしまったとはいえ、良さそうなコンディションでした。
これで調子を上向けていきたいインテルですが、試合終了直前に2枚目のイエローを受け、退場処分となったビエラが次節出場停止です。またやっちゃいましたね。

横浜FM × 鹿島

2006年09月20日 | サッカー: Jリーグ
2006 ヤマザキナビスコカップ 準決勝 第2戦: 横浜F・マリノス 2-1 鹿島アントラーズ

初戦を勝利している鹿島は、意外と引きすぎることなく、横浜に負けじと攻め上がりを見せていた立ち上がりでした。
良い印象でしたが、横浜の上野にペナルティエリア外からのファインシュートを決められ、先制されてしまいます。
青木のクリアが直接上野に渡ってしまった形でしたが、もう少し大きく蹴り出せなかったのでしょうかね・・・。結果的には悔やまれるクリアミスとなってしまいました。
2試合合計では1-1の同点。面白い展開となりました。

FWの先発の動向が懸念されていた両チーム。
横浜の水沼監督は就任以来、久保のワントップを貫いていましたが、先のリーグ戦でその久保が退場となり今日は出場停止に。結局大島が代役を任されましたが、存在感を見せることは全くできませんでした。
最近日替わりのツートップを試す鹿島は、深井と柳沢のコンビです。軽快な動きの深井に比べ、まだ本調子には遠そうな柳沢でしたが、後半に横浜のマークのズレを見逃さず、フリーキックからのヘディングゴールを叩きつけます。非常に大きな、アウェーでの同点弾です。
その後、横浜の松田が執念で泥臭い勝ち越しゴールを決めて合計2-2のスコアとしますが、アウェーゴール数の差で鹿島が準決勝突破となりました。

同時刻で行われたもう一つの準決勝の試合、千葉対川崎は白熱の展開となったようです。第1戦を2-2として迎えたこの日、千葉が2点を先制するも勢いのある川崎はその2点差を同点に。タイスコアで譲らぬ両者は延長戦へと突入。終了間際で得たPKを阿部が渾身の一撃で決め、千葉が見事にこの激戦を制しています。
歓喜に沸く千葉勢の横で、痛恨のハンドの判定を受けてしまった森は試合終了後も泣き崩れて立つことができません。今期リーグ戦でも波に乗り、悲願のタイトル獲得を目指した川崎でしたが、2000年以来の決勝進出はなりませんでした。

決勝戦に駒を進めたのは連覇を目指す千葉と、ナビスコカップ最多となる4度目の優勝を狙う鹿島。11月3日の文化の日に、国立競技場で激突します。

マンチェスターU × アーセナル

2006年09月18日 | サッカー: プレミア
06/07 プレミアリーグ 第4週: マンチェスター・ユナイテッド 0-1 アーセナル

今日のプレミアリーグでは、もう1試合注目のカードが組まれました。ビッグクラブ同士の対決、ユナイテッド対アーセナルです。
4連勝とこれ以上ないスタートを切ったユナイテッドですが、ここにきてパクチソンに続きギグスが負傷で戦列を離れます。中盤の構成への影響が懸念されます。
対するアーセナルは決定力を発揮できず、3戦未勝利という結果。頼みのアンリも今日はベンチから外れ、ファンペルシもハンブルガー戦で負傷と、より一層攻撃の心配材料を増やします。

ユナイテッドは正ゴールキーパーのファンデルサールがこの試合欠場し、代わってポーランド代表のクシュチャクが守ります。このビッグマッチにおいてユナイテッドでの初出場となったらしいのですが、波乱に富んだデビューとなりました。
開始10分、スルーパスに飛び出たアデバヨールに対し、わずかに反応が遅れてひっかけ、アーセナルにPKを与えてしまいます。しかしこの先制チャンスにシルバのシュートはミスキック気味。甘いコースを見事に両手で弾き返すと、チームメイトから手荒い祝福を受け、雰囲気を盛り上げます。
直後のコーナーキックから受けたヘディングシュートもわずかの所で阻止。ロシツキーの放った強烈ミドルも横っ飛びでファインセーブとします。

前後半通じてロナウドが軸となったユナイテッドの攻撃でしたが、なかなか決定機を迎えることができません。
前半42分、右サイドからのクロスはDFエブエの頭上を越えてフリーのロナウドへ。この日最大のチャンスでしたが、シュートは豪快すぎてレーマンの真正面へ。顔面で阻止されてしまいました。
一方のアーセナルは最終ラインからのフィードがうまくいきません。何度も相手に渡り、リズムを失いがちでした。
しかし徐々に支配率を回復。前半の終盤には互角の展開にし、後半もどちらかといえばアーセナルのペースでした。

ユナイテッドは終盤になって自陣での決定的なミスを2度犯してしまいます。
オシェイが軽率なバックパス。これを取られて、アーセナルに2対2の局面を許します。バプティスタのシュートはわずかに枠をそれて事なきを得ましたが、5分後にはロナウドが自軍よりでキープに失敗。そこからセスクがスルーパスを通し、アデバヨールが値千金の決勝弾を奪います。
残り5分のところでリードを許したユナイテッドは、スールシャールが右45度の地点から左足ボレーを放ちますが、レーマンの素晴らしいセーブに阻まれ、反撃もここまで。
今期初の無得点に終わり、連勝は4で止まりました。

全体的に両軍とも決定機に乏しい試合でしたが、よくアーセナルはアウェーで1点をもぎとり勝利に結び付けました。初勝利が宿敵相手からの白星ですからね。非常に価値のある勝ち点3でしょう。これで巻き返しに向けて弾みがついたら、と思います。
個人ではロシツキーがお気に入りです。好パスや好シュートで、よく貢献していると思います。アデバヨールに通したロングスルーパスは見事でしたね。
ユナイテッドですが、ギグスの不在というのが大きいのかな・・・。良いパフォーマンスで引っ張っていましたからね。ルーニーも本調子にはまだ程遠いようで、復調が待ち望まれます。

ユナイテッドはチェルシーと勝ち点の並ぶ2位に後退。代わって5試合無敗無失点のポーツマスが首位に立っています。

チェルシー × リバプール

2006年09月18日 | サッカー: プレミア
06/07 プレミアリーグ 第4週: チェルシー 1-0 リバプール

ドログバが凄まじいゴールを披露してくれました!
ランパードからのアーリークロスを、ペナルティエリア前の中央で胸でワントラップしたドログバは、ディフェンスがついていながらも180度反転。すぐさま左足を振りぬき、強烈なシュートをゴール左に突き刺しました。
キーパーもほとんど動けません。これは守備側としても防ごうにも、どうしようもないゴールだったでしょう。
このファインゴールが見れただけでも、この試合観戦して良かったな、そう思えました。

しかしチェルシーの攻撃自体は、全くチャンスらしいチャンスを迎えることは出来ていませんでした。
プレッシャーをさほど受けず、細かいパスはつなげるものの、サイド攻撃も希薄でどこかつまった印象があり、効果的な攻めは見られません。
A・コールのクロスやランパードのフリーキックも精度を欠いていましたね。

対するリバプールはロングボールを主体にベラミーとカイトを走らせ、徹底的に裏をつく作戦から入ります。ジェラードの超ロングパスが決まるなど、サイドチェンジのボールがよく入り、チェルシーに揺さぶりをかけます。
後半、バラックが退場し数的優位に立つと、より一層サイド攻撃の回数を増やします。幾度となくサイドをえぐり、再三クロスボールが上がっていました。
しかしながら今日は、とことん決定力のなさに泣きます。カイト、ジェラード、ベラミー、クラウチと、フリーからのシュートがことごとく決まりませんでした。
結局チャンスは作りながらも、無得点のまま連敗を喫してしまいました。

チェルシーはそれほど優れない展開からでも、個人技から完封勝利。この勝負強さはさすがですね。
リバプールを下しての3連勝。3連覇に向け、結果は順調です。

インテル × サンプドリア

2006年09月17日 | サッカー: セリエA
06/07 セリエA 第2節: インテル・ミラノ 1-1 サンプドリア

カルチョスキャンダルによるライバルの脱落、および選手の大量流入で、一躍優勝候補の筆頭に立つこととなったインテル。今期ホームでの初試合です。
チャンピオンズリーグでは格下のスポルティングにまさかの敗戦を喫してしまいました。リーグ序盤の流れを悪くさせないためにも確実に勝っておきたいところですね。
今節もアドリアーノは控え。フィーゴ、トルドといった実力者も先発から外してのスタートです。

インテルの前半は右サイドからの攻撃が効果的でした。右サイドバックのマイコンは、後半は消えてしまっていたものの、フリーランニングで攻めをサポート。良い動きをしていました。
インテルは前半に2度の決定機を迎えます。しかし、それに対していずれも立ちはだかったのがサンプドリアGKのカステラッツィでした。
前半21分、マイコンによる中央の切り崩しからのイブラヒモビッチのシュートを一度セーブ、はじいた所に突っ込んできたマイコンへ臆することなく飛び出し、気迫のセービングをみせました。
38分にはイブラヒモビッチの落としをクレスポが至近距離からの右足シュート。これも体で食い止め、先制することを許しません。
一方、サンプドリアはさすがに戦力差が開いていて、アウェーの地でもあることから、なかなか崩すことはできません。可能性の低い、外からのミドルシュートを何本か撃つにとどまりました。

ですが後半開始直後、試合は思わぬ事態を迎えます。ロングボールから抜け出たフラーキをペナルティエリアでコルドバが倒してしまい、インテルは痛恨のPKを与えることとなりました。これをフラーキが思い切りよく真ん中に決め、何とサンプドリアが先制点を得る展開です。
これに対し、インテルはイブラヒモビッチや途中投入されたフィーゴがヘディングシュート。しかし、いずれもわずかに枠を外します。後半26分にゴールかと思われたビエラのシュートも、無念のオフサイドの判定でした。
負けることの許されないインテルは、前線の2人を残したままアドリアーノが出場します。イブラヒモビッチ、クレスポ、アドリアーノ。この3トップは迫力がありますね!
その直後のコーナーキックでした。サンプドリアはその重圧に押されたのか、オウンゴールで失点してしまいます。残り10分程度でしたが、耐え切れませんでしたね。
こうなると押せ押せなのはインテルですが、決定機を活かせずこのままタイムアップ。ドローという形で終わりました。

この試合、とにかくインテルで印象的だったのは、昨季から大幅に選手が入れ替わっているせいか、連携不足に見えるところなのです。パスやセンタリングが、出し手と受け手とでうまくかみ合わない。微妙なズレが生じてしまって相手に奪われ、結果的に支配するものの攻めあぐねているといった感じです。中盤でのパスミスも目立ちましたね。
イブラヒモビッチは良いコンディションでした。高い打点のヘッドにキープ力を併せ持ち、よくくさびのボールが入り、起点になっていたと思います。そこからのラストパスがもっと高い確率で成功するよう、周りの連動が効果的に働けば、さらに得点チャンスは増えていたのではないかな、そんな感想を持ちます。
タレントは十分揃っていますし、全員が力を出し切れる展開になれば、爆発も期待できるチームだと思います。試行錯誤を繰り返しながらチームのベストを見出し、イタリアサッカーを牽引していってもらいたいですね。