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南英世の 「くろねこ日記」

徒然なるままに、思いついたことを投稿します。

指をくわえて・・・

2023年07月31日 | 日常の風景

500円割れを狙って2年前からずっと追いかけてきたが、とうとう買いそびれてしまった。掉尾の一振か。今日は跳ね上がっている。仕方ないね。別に損したわけでもないのに、なぜかちょっと悔しい。

700円近辺から異常に強い相場だった。誰かが買い集めているのだろうと思っていたが、理由は今日発表された内容でわかった。

(以下引用)

動産関連のグループ会社の再編に関するお知らせ(発表日:2023年07月31日)

 当社は、当社のグループ会社で不動産賃貸事業などを手掛ける三菱HCキャピタルプロパティ株式会社と三菱HCキャピタルコミュニティ株式会社において、三菱HCキャピタルプロパティを存続会社、三菱HCキャピタルコミュニティを消滅会社とする合併(以下、本合併)を行うことを決定いたしましたので、お知らせいたします。(引用終わり)

ここから先は私の邪推でしかないが、多分どこぞから情報が洩れて誰かがひそかに買い集めていたのだろう。そう考えると合点がいく。株式市場とは玄人筋が素人からお金を巻き上げる合法的制度だという思いを新たにした。

今日の値上がりを見て飛びついた素人が今度は食い物にされるのだろう。山高ければ谷深し。クワバラクワバラ。度胸があればここでカラ売りを仕掛けてもいいのだが、残念ながら年金暮らしの身にそういうリスクをとる行為は似合わない。当分高みの見物と行くか。

 

 

 

 


囲碁棋士の収入

2023年07月30日 | 日常の風景

誰でも他人の収入は気になるものである。囲碁棋士の場合、いったいどれくらいの年収があるのだろうか。収入の源泉は主に次の二つである。

①賞金……タイトル戦などで優勝した際の賞金

②対局料……対局した場合もらえる金額。勝っても負けても同額もらえる。

 

日本棋院は毎年の賞金ランキング(①獲得賞金+②対局料)を発表している。

関西棋院はこの種のランキングの公表には消極的で、2011年で賞金および対局料が1千万円を超えた棋士は3人だったという。上記のほかにも各種イベント・囲碁教室での指導料などの副収入があるとはいえ、わずか500人の天才集団の収入としては何と質素なことか。ちなみに、ゴルフで年収が1000万円を超える人は162人(男82人、女80人)だそうである。

 

対局料は各棋戦によって異なり、名人戦の場合次のようになっている。

・予選Cの対局料は13万円
・予選Bの対局料は20万円
・予選Aの対局料は30万円
・最終予選の対局料は40万円
(対局料は勝っても負けても同額)

さらに一流の証明といわれるリーグ戦(8名の総当たり)での対局料は次のとおりである。

・リーグ戦の対局料
 勝つと80万円
 負けると66万円

そして名人戦で優勝すると優勝者に3千万円が贈られる。(ちなみに優勝賞金の一番大きいのは棋聖戦で4500万円である)。

リーグ戦以外はすべてトーナメント戦だから、負ければそこで終わりである。反対に勝ち進めればどんどん対局料が入る。プロ棋士は日本で500人ほどいるが、対局だけで結婚して妻子を養うことのできる棋士はおそらく30人いるかいないかであるらしい(『どん底名人』依田紀元基)。残り9割以上のプロ棋士の対局料の年間平均は200万円程度といわれている。しかも、若い時に好成績を収めても、一般的に年齢とともに棋力が落ちる。厳しい世界である。

かつて囲碁人口は1千万人と言われたが、現在では130万人程度といわれる。今、碁会所に行っても目に付くのは高齢者ばかりである。子どもたちに囲碁の楽しさを知ってもらおうと無料囲碁講座を開いてもほとんど集まらない。たとえ囲碁教室に通って7段くらいに強くなったとしても、小学校4年生になるとほとんどが辞めていく。塾に行って東大に入ったほうがよほど安定した一生を送れるからである。親が子どもに「囲碁棋士などというリスキーな人生を遅らせたくはない」と考えるのは当然である。

囲碁人口を増やす特効薬は経済的に魅力ある職業にすることに尽きる。日本では囲碁人口は急速に減少しているが、世界的に見れば囲碁人口は増加しているといわれる。トヨタ杯優勝賞金1億円とか、京セラ杯優勝賞金1億円といった強力なスポンサーが出てくれば、もっと多くの人がプロを目指すのではなかろうか。


囲碁の神様・呉清源

2023年07月28日 | 日常の風景

 どの世界でも「神様」と呼ばれる人がいる。囲碁では間違いなく呉清源(1914年~2014年)であろう。中国福建省出身。14歳のときに来日した。

呉清源によれば、囲碁とは勝ち負けを争うゲームではないという。常に彼我の釣り合いの急所を探し、バランスを保ちながら着手を重ねることが対局だという。この言葉を聞いて「うーん、やっぱり神様の言うことは違う」と感心する。自分ばかりが貪ることを考えていた我が身を反省する。

 

呉清源の本は多い。「21世紀の囲碁」の第1巻をたまたまチラ見したらすごく面白かった。そこで全巻揃えることにした。

 

『21世紀の碁』の巻頭言には

「来る21世紀は世界中の人々がお互いを思いやり、平和な世界が期待されています。同様に己だけが貪るのではなく、相手にも得をさせ・・・」

とある。そうか、囲碁とはそんなふうに打つゲームなのか。目からうろこであった。

もし、囲碁というものが相手より有利な手を見つけようとするものではなく、お互いの究極の「調和」を求めるものであるとすれば、最後はコミがかりの細かな碁になるはずである。2015年に日本棋院が行った調査では、全対局のうち半目勝負になる割合はおよそ4%(25局に1局)であった。ちなみに、半目勝負が一番多い棋士は依田紀基九段である。依田は呉清源が好きで、彼の碁をいつも並べていたというから、そんなことが関係しているのかもしれない。

 

 


教えるということ

2023年07月26日 | 日常の風景

 

現役の高校教師だった頃、4月冒頭の授業で「皆さんには日本一の授業をしてあげる」と啖呵を切るのが常だった。もちろん、そんな授業ができるはずもない。いや本音を言えばちょっぴり自信はあったかも(笑)。そうやって大ぶろしきを広げて自分にプレシャーをかけ、毎時間の授業の励みにしてきた。

高校教師から囲碁教師に転じて2か月。今はまだ駆け出しの囲碁教師ではあるが、志だけは高校教師だった頃と変わらない。自分より囲碁が強い人は五万といる。しかし、強い人が必ずしも教え方もうまいとは限らない。囲碁のインストラクター資格を取って以来、インストラクターにふさわしいスキルを身につけようと毎日模索している。

 

学問の世界と囲碁の世界には共通するものがある。それは「感動する」ことである。勝負事はとかく「勝った、負けた」で一喜一憂しがちである。しかし、囲碁の本当の面白さは「そうか、そんな手があったのか」と感動することである。感動の一手(=一期一会)を求めて今日も囲碁の勉強に励む。

 


3子局に強くなる本

2023年07月22日 | 日常の風景

『三子局に強くなる本』(森野節男著)を読んだ。数年前に一度読んだことがあるが、今日改めて読んだ。目からうろこだった。

 

4月から強くなりたい一心でいろんな棋書を読んだ。講義も聴いた。しかし、なかなか強くなれない。悩んでいた。

多くの棋書は死活や手筋を解説する。しかしこの本は違った。3子置いた場合の黒の基本戦略を説く。著者曰く、黒には二つの戦略があるという。一つは序盤で白の弱い石を徹底的にいじめる「速攻型」で、もう一つは「箱型」の大模様を形成し、白の侵入を誘って2次攻撃で利益を上げる。

 プロの先生と打っていると、定石を打っているうちに悪手を打った自覚がないのに、いつの間にか碁にされていることが少なくない。実は「定石」の中には置石を最大限生かすという視点から見ると落第のタイプが少なくないらしい。

そうか、そういうことだったのか。これまで「部分」しか見えていなかったが、この本を読んで碁盤が広く見えるようになった。30年前に出された本であるが、いまなお我々アマチュアの道しるべとなる名著である。
 
この本を読んだ翌日、2段の人に4子置いてもらって指導碁を打ったところ、早速効果が現れた。無理な手を打たず、自分でも納得できるインストラクターらしい碁が打てた。うれしかった。聞くところによると、この本は県代表レベルの高段者に好評だったとか。わかる気がする。

高校教師から囲碁教師へ

2023年07月21日 | 日常の風景

高校教師から囲碁教師になって2か月。しかし、実力はまだまだである。毎日囲碁の勉強に励むが、奥が深いから遅々として進まぬ。

2014年、関西棋院の7段の免状をもらった。当時の私の実力は5段だったが、ことの成り行きで免状だけ7段になってしまった。しかし、身の丈に合わないものをもらっても人前で披露する勇気はない。その後、6段くらいの実力にはなったものの、7段の免状は冥途の土産と思って長らく封印してきた。

この4月、退職を機に囲碁の勉強を再開した。インストラクター資格を取得し囲碁教師として活動を開始する。教える対象は3歳くらいから90歳代までと幅広い。2面打ち3面打ちすることもある。人に教えてみると自分の欠点がよくわかる。まだまだ7段の器ではない。

75歳までの2年半の間に、何とか7段の実力を身につけたい。7段というのは県代表レベルである。そのレベルの人の多くは院生を経験したプロ崩れである。だから、実力も半端ではない。囲碁には4段と5段の間に大きな壁がある。さらに6段と7段の間にはもっと大きな壁がある。

前回、湯の山温泉の囲碁合宿に参加した時、羽根直樹先生(日本棋院9段)から「まずは、部分を正しく打てるようになりましょう」と言われた。たしかにそのとおりである。囲碁には「形」というものがある。まずは、棋理にあった手を無意識のうちに打てるようになる必要がある。

8月には2回の囲碁合宿と2日間の特別セミナーに参加する。とりあえずはプロの先生に3子で打てるようになりたい。県代表レベルはプロに2子である。道は遠い。

囲碁教師になって交友の輪が広がった。

一期一会

「人との出会い」も「感動する一手」も一期一会である。


囲碁教室開講

2023年07月18日 | 日常の風景

このたび囲碁教室を担当ことになりました。題して「初段への道」です。初段というのはアマチュアにとって一つの関門です。

囲碁のルールを全く知らない人でも大丈夫。元教員というスキルを活かしてわかりやすく丁寧に説明させていただきます。興味のある方はぜひご連絡ください。

 

一日席主 - 南英世の 「くろねこ日記」

 

囲碁サロン爛柯(らんか)は大阪駅第3ビルの17階にあります。広くてゆったりしたサロンです。

 

 

 

 


いとおしい

2023年07月17日 | 日常の風景

アルちゃんがついにおむつになった。20歳。最近では目も見えなくなっている。それでもかわいさは昔と変わらない。

長女が大学に合格したお祝いに近所からもらってきた。

ふと、ネコの年齢に自分の齢を重ねる。残された日々、かわいがってやろう。


笹部桜

2023年07月17日 | 日常の風景

今年3月、京都高島屋で藤井智美先生の日本画を購入した。サイズは10号。会場で見てどうしても欲しくなった。高かった。さんざん逡巡して購入することを決めた。でも、いまから思えば買って本当によかった。毎日、見るたびに癒される。

今、玄関に東山魁夷のリトグラフと並んで飾っている。東山魁夷もかなり高額だった。しかし、リトグラフより、やっぱり一点ものがいい。

 


囲碁ビデオ

2023年07月10日 | 日常の風景
先日私の先生である森野節男九段が囲碁ビデオを出しているのを知った。全十巻、15時間。今はユーチューブで無料で見ることができる。
 
 
 
多くのプロ棋士は中学校卒業と同時にプロになるための修行に専念する。18歳までにプロになれなければ院生をやめなければならないから高校にはいかない。院生は囲碁の大学院に行っているようなものか。
 
私は72歳で囲碁の面白さに目覚めた。囲碁は奥が深いからいくら勉強しても際限がない。今日も体調が万全でないにもかかわらず、ビデオでいっぱい勉強した。気に入った箇所は棋譜に採った。趣味なんだからもっとのんびりと楽しんでやればいいものをと自分でも思う。しかし、75歳までにあと2子は強くなりたい。依田塾の勉強に森野先生のビデオと超忙しい。残された人生の時間と競争するように囲碁の勉強をしている。1週間のサイクルがすぐ回ってくる。

ついにダウン

2023年07月10日 | 日常の風景
この3か月、集中して囲碁に取り組んできた。少し頑張りすぎたか、体が悲鳴を上げた。熱はないものの全身の倦怠感が半端ない。のども痛い。咳も少し出る。
 
 
大事を取って昨日近くのクリニックに行ってきた。咳をしている人が何人かいた。夏風邪が流行っているのかもしれない。幸い、新型コロナでもインフルエンザでもなかった。疲れが出たのだろう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

一日席主

2023年07月03日 | 日常の風景
 
関西棋院森野節男9段の碁会所「爛柯」の一日席主を毎木曜日勤めることになった。これまで木曜日は臨時休業となっていたのだが、7月から私が席主となって店を任される。もちろんボランティアである。
 
囲碁の普及に少しでもお役に立てればと思って引き受けたが、まさか席主になる日が来るとは夢にも思っていなかった。対象は初心者・初級者。学校の教員をやっていたことが役に立つかもしれない。
 
 
 
湯の山温泉の囲碁合宿以来、少しずつ自分の碁に変化がみられる。今日は森野先生に4子で2局指導していただいた。一敗一持碁だったが、持碁だった碁よりなぜか負けたほうをよく覚えている。「碁は敗けたぶん強くなる」とは羽根直樹先生の言葉であるが、家に帰って棋譜をとってみると負けた碁の中に悔やまれる手がいっぱいあった。
 
とくに、石を捨てるという発想がなかった。石を捨てて攻め取りにさせればたったの10目にしかならないのに、捨てるという発想を思いつかなかったためにひどい目にあった。反省!
 
 
もうちょっとで3子になれそうなが気がする。早く高段者でも指導できるくらいの力を付けたい。
 

あべの親子囲碁教室

2023年07月03日 | 日常の風景

あべの親子囲碁教室が始まった。今日はその初日である。たくさんの親子連れが来てくれた。さっそく2面打ちの指導碁が始まる。6歳の男の子はルールを覚えてようやく19路盤で打てるようになったばかり。まだまだ囲碁に集中できる年齢ではない。よそ見をしたり肩ひじをついたり。もう一人の女の子は小学校3年生。このくらいになるとずいぶん礼儀正しくしっかりしている。

指導碁だから囲碁の楽しさを知ってもらうことが目的である。だから基本的には石をたくさんとらせて敗けてあげる。石が死にそうになったら、「そこへ打ったら死んじゃうよ」と手を戻して死なないようにアドバイスする。3年生の女の子にひとしきり囲碁の打ち方を指導した後、6歳の男の子の盤面を見ると、なんとあるべき白石がない! どうやらいたずらで3手打ちをして私の白石を取ってしまったようである。気が付かないと思っているのだろう。2手打ちというのは聞いたことがあるがよもや3手打ちとは(笑)。

(写真右端が筆者)

 

囲碁は「着手禁止点」とされる場所以外どこに打っても構わない。逆に言えば打ってもいい場所がたくさんあって自由であるがゆえに、初心者はどこに打っていいかわからなくなる。1回の指導碁を通して、何か一つか二つを確実に身につけてもらうように心がけている。ちょうど、湯の山温泉の囲碁合宿で私が羽根直樹先生に教えていただいたように。

あべの教室は全部で6回が予定されている。囲碁を覚えたい方はどの回からでも自由に参加できます。もちろん無料です。高齢者の方でもOKですよ。ボランティアスタッフが丁寧に教えてくれます。