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南英世の 「くろねこ日記」

米軍の枯れ葉剤散布から60年

 米軍は1961~71年、密林を拠点とする南ベトナム解放民族戦線の活動を抑え込もうと、枯れ葉剤を大量にまいた。撒布の名目はマラリアを媒介するマラリア蚊や蛭を退治するためとされた。

 

あれから60年。枯葉剤によって染色体分裂が破壊されるため、散布地域ではがん患者が増え、先天性異常児の出産が多発した。被害者は子どもや孫、ひ孫の世代も含め3世代(4世代?)300万人以上とされる。ベトナム政府によれば、現在もなお先天性欠損を抱える子ども15万人を含む100万人が健康への深刻な影響を受けているという。

ネットで検索すると、痛ましい写真がたくさん掲載されている。

ベトナム枯葉剤 写真 - Bing images

 

ベトナム人被害者たちは、アメリカに対して補償を求め訴訟を起こした。しかし、2009年にアメリカ連邦最高裁判所は訴えを却下した。アメリカ当局は、枯れ葉剤と先天性欠損症などとの間に直接の関連を認めることはなかった。

2009年、WPC世界平和評議会は、米軍がベトナム戦争中に初めて枯れ葉剤を散布した8月10日を「ベトナム枯葉剤被害者のための日」と定めた。

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