今回のソウル訪問は私にとって27年ぶりであった。韓国が日本より豊かになったことは知識としては知っていた。しかし、実際に訪れてみて改めてそのことを実感した。ソウルには韓国の人口の半分にあたる2600万人が住む。その街並みは大都会そのものであり、道路は慢性的に渋滞している。マンション価格は平均で1億円、ちょっといいものになれば3億円もするらしい。
今回の囲碁大会の費用は、基本的に主催者である「大韓障害者囲碁協会」が負担している。つまり、われわれは韓国に招待された形になる。だから、宿泊費も食費もすべて無料である。韓国では囲碁は「頭脳スポーツ」として体育関係の部門に分類されており、大韓障害者囲碁協会はその傘下にあって政府からの支援を受けているという。選手40名プラス付き添い・役員を含めると総勢100名分の負担は決して少なくはない。日本の文化政策とえらい違いである。
(宿泊したSeoul Olympic Parktel)
(役員だけ特別にオンドル部屋に通された)
(床の上に布団を敷いて寝る)
(韓国がシャワー文化だとは知らなかった)
(スマホの充電も準備されている)
(歩道の広さも十分)
(日本チームの夕食風景、ただしこれは自己負担)
最終日、金浦空港から日本に帰ってきたのだが、韓国の電車の乗り方がわからなくて困った。まず切符の買い方がわからない。日本でいう御堂筋線とか谷町線とかいう路線が韓国では番号で示されていて、どの路線番号を選べばいいかわからない。しかも自動販売機である。結局駅事務所に助けを求める。駅員の人は非常に親切で、電車のホームまでわざわざ案内してくれ、無事に電車に乗ることができた。
今回の3泊4日の訪問で韓国の人々の温かさを感じた。やっぱり国際交流の基本は「一人ひとりを大切に思う心」だと改めて思った。