ビルの建築現場、道路工事現場などでよく見かけるのが交通誘導員である。全国で約55万人いる交通警備員の実態はどのようなものか。それを描いたのが下記の本である。
1日の日当は平均9000円、月収約18万円。現場は日々違い、相方も変わる。ある会社では警備員の8割が70歳以上だという。この著者自身自ら「最底辺の職業」と自嘲気味に語る。
交通誘導員に外国人は少ない。理由はこの仕事にはコミュニケーションの力が求められるからだという。警備員不足は深刻であるらしい。
「警備員の喜びって何ですか?」という問いに、「そんなものないよ。ボクは警備業は忍耐業だと思っている。1日働けば足は棒になるし、寒さ暑さに直撃されるし、喜びより疲れだけが残る」。特に冬場の夜勤(道路工事など)は大変だという。
どんな人にも承認欲求というものがあるという言葉が印象に残った。