時事通信社から配信される月一回の子ども向け科学コラムが今日校了しました。
今回取り上げたのは、「中小規模の石炭火力からのCO2回収・貯留」。
地球温暖化問題に対して、今月30日から世界の代表がパリに集まり、二酸化炭素の排出削減目標を決める会議(COP21)が開催されます。
対策のためのポイントのひとつは、皆さんご存知のように、電気を作るのに二酸化炭素をいかに出さないようにするか、です。
欧米各国はCOP21に狙いを定めたかのように、脱石炭火力発電の政策目標を相次いでを発表しています。現在、世界全体の電気の約4割は石炭火力発電で、そのCO2排出量の多さが問題になっているからです。しかしながら、石炭は埋蔵量が多く、安くて手に入りやすいため「CO2の排出をなくすことができない限り」、という条件つき。つまり先進国も技術によってCO2排出をゼロにできるなら、石炭火力発電を使い続けたいということです。また石炭火力発電は発展途上国を中心に、今後も長く使われると思われます。
そこで、先進各国では、石炭火力発電で発生するCO2をすべて一カ所に集めて取り出す技術開発を行っています。
とくにコスト面も含めて実用化に近いとされるのが中小規模向けの「ケミカルルーピング」と呼ばれる方法です(大規模向けにはまったく別の技術が確立されているが、コスト高で導入できない)。
ケミカルルーピングは、数年から10年後をにらんだ近い将来の実用化の段階では、中小規模の自家発電所をもつ化学プラント、鉄鋼、石油、セメントなどの企業向けの施設になる見通しです。発電容量でいうと日本国内のすべての石炭火力発電の数%だそうですので、規模は限定されますが「チリ積」の第一歩ではないでしょうか。
ただ、集めたCO2は地下などに貯める必要があります。すでに地下貯留を認可している国もありますが、日本では環境影響の研究が行われている段階です。ここの部分は確かにしっかりやっていただきたいところです。
もちろん長期的には再生エネルギーや蓄電池の技術の進展や普及が期待されますが、足元ではこのような研究もされているということを今回紹介しました。
今回取り上げたのは、「中小規模の石炭火力からのCO2回収・貯留」。
地球温暖化問題に対して、今月30日から世界の代表がパリに集まり、二酸化炭素の排出削減目標を決める会議(COP21)が開催されます。
対策のためのポイントのひとつは、皆さんご存知のように、電気を作るのに二酸化炭素をいかに出さないようにするか、です。
欧米各国はCOP21に狙いを定めたかのように、脱石炭火力発電の政策目標を相次いでを発表しています。現在、世界全体の電気の約4割は石炭火力発電で、そのCO2排出量の多さが問題になっているからです。しかしながら、石炭は埋蔵量が多く、安くて手に入りやすいため「CO2の排出をなくすことができない限り」、という条件つき。つまり先進国も技術によってCO2排出をゼロにできるなら、石炭火力発電を使い続けたいということです。また石炭火力発電は発展途上国を中心に、今後も長く使われると思われます。
そこで、先進各国では、石炭火力発電で発生するCO2をすべて一カ所に集めて取り出す技術開発を行っています。
とくにコスト面も含めて実用化に近いとされるのが中小規模向けの「ケミカルルーピング」と呼ばれる方法です(大規模向けにはまったく別の技術が確立されているが、コスト高で導入できない)。
ケミカルルーピングは、数年から10年後をにらんだ近い将来の実用化の段階では、中小規模の自家発電所をもつ化学プラント、鉄鋼、石油、セメントなどの企業向けの施設になる見通しです。発電容量でいうと日本国内のすべての石炭火力発電の数%だそうですので、規模は限定されますが「チリ積」の第一歩ではないでしょうか。
ただ、集めたCO2は地下などに貯める必要があります。すでに地下貯留を認可している国もありますが、日本では環境影響の研究が行われている段階です。ここの部分は確かにしっかりやっていただきたいところです。
もちろん長期的には再生エネルギーや蓄電池の技術の進展や普及が期待されますが、足元ではこのような研究もされているということを今回紹介しました。