瀧澤美奈子の言の葉・パレット

政を為すに徳を以てす。たとえば北辰の其所に居りて、衆星の之に共(むか)うがごときなり。

キツツキのあけた穴

2017年04月01日 | 四季・自然


「コンコンコンコン・・・」、「コンコンコンコンコン・・・」と
リズム感のいい音がするので、音のくる場所を探してみると
10メートル以上ある高い木の幹をつついている鳥がいました


キツツキのあけた穴
a hole made by woodpecker

​2017.3.20 東京都大田区にて撮影

ムラサキシジミ

2017年03月22日 | 四季・自然
夜が支配する季節が終わり、暖かな陽光が北風に勝利を宣言した日、
祈りから顔をあげると、コバルトブルーが目に飛び込んできました

ボロボロになった羽を広げ、まるで春を体いっぱいに吸い込んでいるようです
最後の大仕事に向かう前の休息のときを過ごしていたのかもしれません

ムラサキシジミ
Narathura japonica

​2017.3.18 千葉県松戸市にて撮影

秋が深り野鳥が姿を見せるように

2015年10月13日 | 四季・自然
 ほとんど一日、陽のささない、小さな庭。
 春以降は姿を見かけなかった野鳥が再びやってくるようになりました。シジュウカラは最近のおなじみさんです。
 そして先ほど姿を見せたのは、メジロ? と思ったら、なんとウグイスのようです。避暑を終えて里にわたってきたのでしょうか。枝から枝を二、三回飛び移った後に無音のまま飛んでいってしまいました。もっとずっと寒くなったら食べ物を少しだけわけてあげるから、またおいで。


落ち葉のなかに一輪の花

2013年10月23日 | 四季・自然
 玄関前の落ち葉を掃いていたら、葉っぱにまじって、ピンク色の花びらがひとひら地面に落ちているのに気づきました。見覚えのある花です。独特の形状、濃いピンク色、中心には蜜蜂のための黄色いセンターラインーー。
 ベニバナトチノキの花です。



 ベニバナトチノキはゴールデンウィークのころに開花します。我が家の玄関先にも一本植えてあって、春の楽しみになっています。一瞬、なにかの間違いかと思って戸惑いましたが、木の先端を見上げてみると、なんと、ふた枝だけ瑞々しい若葉を開いた枝が天に伸びて、その先にひかえめな花をつけているではありませんか。春の花とちがって儚い雰囲気を湛えつつ、黄緑色の無傷の葉っぱに、そこだけ春を思わせます。
 春咲きのサクラが秋に咲いて「狂い咲き」などと呼ばれますが、我が家のベニバナトチノキも何を思ったのか、このところの季節を春と勘違いしたようです。



秋風が吹けばサクラが咲く
 トチノキだけでなく、サクラなど春に咲く花木の多くは、花が咲き終わってからわずか数ヶ月後の7、8月頃に次の年のつぼみを作り終えます。つぼみはそのまま冬を越し、次の春に満を持して一斉に花開くのです。もし秋に花を咲かせてしまうと、やがてやってくる寒い冬には種が作れず、子孫を残せません。ですから、つぼみのまま翌年の春まで「咲かないで大事につぼみをとっておくしくみ」が春咲きの花木にはあります。 
 その一つが「越冬芽」の形成です。
 つぼみは、秋に夜が長くなってくると寒さから芽を守る硬い殻で覆われた越冬芽となり、休眠モードに入って春を待ちます。
 このしくみとして、休眠を誘発する物質が葉っぱの中で作られ芽に運ばれるという説があります。葉っぱが夜の長さを感じると葉っぱのなかで「アブシシン酸」というホルモン物質ができ、それが芽に送られ、芽のなかのアブシシン酸の量が蓄積して越冬芽になるという説です(あくまで仮説で、アブシシン酸量が関与しないという報告もあります)。 
 この説は、 台風の後に一斉にサクラが咲くという現象をうまく説明します。台風の強い風で、葉っぱが落とされてしまうと、葉っぱのなかでアブシシン酸が作れません。したがって芽が休眠できず、暖かい秋の気温で花が咲いてしまうというのです。
 
 さて、我が家のベニバナトチノキは。
 たしかに台風は来たけれど葉っぱがそれほど落ちたわけではないのです。なぜこの時期に花が咲き出したのか、よくわかりません。なにかトチノキなりの事情があるのでしょう。ただ秋の花のなかに、命のいじらしさを見るのです。霜が降りる心配はありません。きっと無事に咲き終わることでしょう。

変化朝顔のグリーンカーテン

2011年07月07日 | 四季・自然

 例年、南窓からの夏の日差しが暑くてたまらないので、我が家もグリーンカーテンを作ってみました。2ヶ月前、西洋朝顔とヨルガオの苗に加えて、ネットで取り寄せた変化朝顔の種もまいておいたら、ようやく今朝、その変化朝顔が花を咲かせました。

 品種名は「スプリットペタル」。八重咲きのバラのような花を咲かせるということですが、これは朝顔のカップの原型と八重が混じった面白い形。これから花ごとに少しずつ違った表情を見せてくれるのかもしれません。

 変化朝顔の作出は、江戸時代の文化文政のころから江戸で流行った風流な遊びのひとつですが、このスプリットペタルはむしろ西洋朝顔の変種なのかもしれません。いまひとつ、来歴がよく分かりませんが、たくさん蕾がついているので、これから毎朝カーテンを開けるのが楽しみです。


公園の落ち葉はどこへ?

2010年11月12日 | 四季・自然
爽やかな秋、都会の公園の木々も色づき始めています。


雑木林に一歩入ると、甘い香りが漂っています。
足元には個性あふれる落ち葉たち。


緑の回廊にこぼれおちる日の光。
野鳥のにぎやかなさえずりと、ほおをなでる冷たい風。
都会のなかにいることを忘れるほどです。


あれ?
それにしても、とってもきれいな地面ですね。
そうなんです。
早朝からおじさんたち(区から業務委託されている会社から派遣されてきている公園清掃の方々)が、落ち葉掃きをしてくれているから、
こんなにきれいなんです。

集めた落ち葉はこちら。


ビニール袋のなかに顔を突っ込んで匂いをかいでみると、
とってもいい香り!
雑木林に入ったときに感じたあの独特の甘い香りの源はこれだったんです。

この葉っぱ、このあと腐葉土にしてどこかで売っていたりするのでしょうか?
私も自宅の小さなテラスで植物を育てているので、もし腐葉土を安く分けてくれる
ところがあったら嬉しいなと思って、おじさんに聞いてみました。

「この葉っぱ、腐葉土にしたりするんですか?」

「いや、そうすればいいんだけどね、焼却炉で焼いてしまうんだよ」

「えー!? もったいない! だって、腐葉土にすれば、きっと欲しい人、たくさんいますよ」

「昔は農家でもそういう人が多かったけどね。いまは引き取り手がいないんだよ」

ということでした。落ち葉も腐葉土にすれば資源になるのになあ。。。
とても信じられないので、帰ってから、区の公園担当に問い合わせをしてみると、焼却しているというのは事実でした。

ただし、これにはいろいろ訳があるということを教えてくれました。
(区民の素朴な疑問に答えてくれたNさん、ありがとうございました)
簡単にまとめると、
1.過去にはたい肥化を事業としてやっていたが、ペイしなかった。
2.都会のなかではたい肥を作る用地の確保が難しい
3.針葉樹の葉っぱを含む落ち葉の腐葉土化には3年程度かかる
4.腐葉土を作るときに甲虫の巣になることがあり、近隣から苦情を招く恐れがある

ということで、自宅で使いたいのであれば、公園から分けてもらって、庭にコンポストを置いて自家用に使われてみてはどうか、ということでした。

そうしたいのはやまやまですが、そのスペースがないのです。
大量に出るこの公園の落ち葉のすべてを利用するのは無理にしても、
一部でも住民主導であの資源をうまく生かせたらいいのに。

腐葉土が欲しいガーデナー、集まれ!
落ち葉掃きをしますよ~
協力してくれた方には出来上がった腐葉土を無料で
お分けします。
っていうぐあいです。

近隣にお住まいの方で賛同してくださる方、または広く一般に情報をお持ちの方、
ご意見や情報をぜひお願いいたします。