瀧澤美奈子の言の葉・パレット

政を為すに徳を以てす。たとえば北辰の其所に居りて、衆星の之に共(むか)うがごときなり。

金環日食!

2012年05月21日 | 今日の出来事
 見ました見ました~!
 カメラオブスクラで撮った写真です。





2012.5.21. 7:34 @東京

インターネットライブ中継の映像のほうがもちろん鮮明でしたけど、やっぱり自分で工夫して見たからこその楽しさがありました。

食の最大の瞬間、雲が切れまわりが薄暗かったのも幻想的な雰囲気がして、印象的でした。



駅前も金環日食を観察する人が詰め掛けて、大賑わいでした。
大勢の人が無心になって太陽を見つめるのって素敵です。
そこがまた天体ショーの魅力ですね。

次は6月6日の金星の日面通過があります。カメラオブスクラで見えるかな?
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ピットからの高濃度汚染水の流出止まる

2011年04月06日 | 今日の出来事
懸案だった2号機ピットからの高濃度汚染水の流出が、6日早朝に止まっていることが確認されました。良かった!
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=fdg&k=2011040600070
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正当に怖がることの難しさ

2011年03月15日 | 今日の出来事
ものを怖がらな過ぎたり、
怖がり過ぎたりするのはやさしいが、
正当に怖がることはなかなかむずかしい。
                    
といったのは、寺田寅彦である。

 今、福島第一原発で起きていることを、正当に怖がることが難しいから、情報が適切に提供されないことに憤りを感じている。

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里山保全活動の腐葉土をもらいに

2011年02月06日 | 今日の出来事
 八王子の「宇津木の森」というところに行ってきました。
 というのも、先日、このブログ宛に「腐葉土をお分けします」というコメントをいただいたのです。FoE Japanという環境NGO団体の方からのご連絡でした。

 で、諸々やりとりをして、今日活動をされているということでしたので、ドライブがてら、おにぎりを持って&愛犬を連れて行ってきました。



連絡をくださった近藤さん(写真)をはじめ、メンバーの皆さんが腐葉土を袋に入れてくれださいました。土のなかからは、カブトムシの懐かしい香りが!(大きなカブトムシの幼虫が一匹入りました。きっと今年の夏に成虫になって出てくるはずです)



ご近所の分もふくめ、45リットルゴミ袋に7袋になりました。

せっかくなので、宇津木の森(約2.5h)でどんな環境保全活動をしているのか案内していただきました。








小屋の前は栗林です。よく手入れされています。毎年秋には栗拾いをやっているそうです。





「宇津木の森」のシンボルツリー的存在のけやき。





南斜面では白梅が咲き始めています。




ほとんどが広葉樹ですが、針葉樹の杉も。
(保全活動をする前には、竹がはびこって鬱蒼としていたそうです。竹は、春先に筍掘りをして収穫しているそうです。それが管理になるんですね)





こちらは柚子の木です。実がなっています。



さて、ここまでのご紹介でお気づきになったように、この森は一年中、さまざまな山の幸を生んでくれる森なんです。もともとこの一帯は「里山」で、近隣の人々の生活に密着した森でした。

竹の子、梅の実、しいたけ、栗、柚子、薪、腐葉土。
それから防風林を兼ねた杉やヒノキの林は、子孫の家の建築資材として植えられていたものだそうです。四季を通じて人々の生活を支えていたのです。

しかし、戦後の産業構造の変化などで、しだいに放棄されてしまいました。その土地を都が少しずつ買い取ったのが宇津木の森です。そして、このような環境保護団体がボランティアで保全しているというわけです。

一部を除き活用されていなかった山は、保全活動を始める前には、藪になっていて一歩も足を踏み入れることができなかったそうです。

でも今、こうして息を吹き返した森のなかを歩いてみると、里山とともに生きていた昔の人々の息づかいが伝わってくるように感じました。

「そうはいっても、作業は大変ですよね。」
となにげなく言うと、
「大変なんて思ったこともないですよ。レジャーです、レジャー」
とのお答え。
それならよほど高尚なレジャーですね、と言うと
「月曜から金曜までは会社でデスクワークですから、実はいい息抜きなんです」
とおっしゃっていました。
なんと近藤さんなどは、私と同じ大田区内からこの八王子まで電車で毎回通っているそうです。

真剣だけど気負いがない。ここでできた薪を使って、石釜焼きのピザパーティーもやるんだそうです。一緒にランチの輪に入れていただいて冗談を言い合いながら、ゆったりと素敵な時間をすごしました。森の中はとても気持ちが良くて、家に帰ってからもなんともいえない充実感です。竹の子掘りとか、栗拾いなどのイベントの時だけでも誰でも参加可能ということです。またぜひ愛犬と一緒に遊びに(お手伝いもしに)行きたいなと思いました。






家に戻って、庭の片隅に早速腐葉土を入れました。春の鉢物の植え替えの準備ができました。ご近所さんにもとっても喜んでいただきました。





お土産にもらった柚子。部屋中とてもいい香りです。お風呂に入れるのもいいけど、せっかくなので柚子酒でも漬けようかな。FoEの皆さん、今日は本当にどうもありがとうございました。









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日大工学部の教養講座で講演をさせていただきました

2010年06月10日 | 今日の出来事
郡山市にある日大工学部の教養講座で講演をしました。昭和40年代から各界の著名人を呼んで開いてきたという伝統ある講演会だそうです。いただいたお題が「環境とともに生きる」ということでしたので、『もしも宇宙にもうひとつの地球があったら』とい演題で、アストロバイオロジーの紹介や、地球に住む私たちをとらえることによって、どのように私たちは環境とともに生きてくのか、科学技術はどういう役割なのかという話を私なりにまとめてしました。「しんかい6500」に乗船した際の模様も映像を交えながら紹介しました。
 工学部1年生を中心とした皆さんと近隣にお住まいの皆さんが最後まで熱心に耳を傾けてくれたことに感謝しています。講演会の準備や迎えてくださった工学部の皆さん方にも大変お世話になりました。
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グリーンイノベーション促進のための国際協力

2010年05月17日 | 今日の出来事
「低炭素社会を目指すグリーンイノベーション促進のための国際協力」と題して、世界9カ国のファンディング機関の代表が集まり、国連大学で公開シンポジウムが開催された。

参加国(ファンディング機関名)は、日本(JST)、米国(NSF)、中国(NSFC)、フランス(ANR)、ドイツ(DFG)、韓国(NRF)、メキシコ(CONACYT)、スウェーデン(VINNOVA)、イギリス(EPSRC)。

 各国からのプレゼンテーションのあと、ディスカッションを経て、最後には今日の成果物として提言書が読み上げられた。
提言書の趣旨は「グリーン・イノベーションを促進するためには、関連する国際協力に対して支援することが重要であり、今後も各ファンディング機関の専門家レベルで協議を行い、ファンディング機関間の国際協力についてさらに検討する」というものだった。

 日本として戦略があってやっていることならいいのだが、表向きのうわべの話だけを聞いているだけでは、いろいろと分からないことだらけのシンポジウムだったというのが正直な感想。

 そもそも、人類社会が直面する諸問題(気候変動など)の解決に対処するためには、国際協力が重要だということで今回のシンポジウムが開かれたのだが、このことはそれほど自明だろうか。たとえば、国内に限っていえば、日本では過去に企業間の自由な競争で世界一の省エネ技術を磨いた。企業同士が協力して研究を行ったのではなく、自由な競争こそが駆動力になった。

 大事なことは、まず国際協力ありきではなく、なんのための国際協力なのかをしっかり意識して進めるということではないか。日本に対しては、世界各国からナノテクや材料分野での協力への期待があるが、それは日本の研究者が長年苦心して磨いてきた技術であり、日本の次の産業成長力の基盤となる技術だ。

 産業界ではグリーンイノベーションをめぐって、すでに熾烈な競争が始まっている。だから、国際協力をするとすれば、先進国間では基礎科学(論文で成果が公表される共有知の世界)に限られるというのが共通の認識のようだが、では従来の自由な科学研究とどう違うのだろうか。

 たとえば特定分野で協力をするということで、重点的に予算措置をするとすれば、相手国とはイコールパートナーでなければ、win-winのプロジェクトとはなりえない。また、そうでなければ、税金を払っている国民からの支持も得られない。
 また、2国間では、戦略的に国際規格を奪取するために、そのようなパートナーシップが成立するかもしれないが、多国間では難しいのではないか。結局、企業のM&Aに似て、将来の市場の勢力図や国際規格を見越した基礎科学の連携ということにならざるを得ないのではないか。
 そこまでをファンディング機関がプロモートしなければ、納税者である国民が納得する国際協力にはならないのではないか、そう感じた。
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映画「オーシャンズ」と海洋生物の研究

2010年01月17日 | 今日の出来事
 今月1月22日からの日本での上映が世界初となる、映画「オーシャンズ」の試写会に行ってきました。
 海の生物の生き生きとした姿が、これでもか、これでもかと次々に目の前に現れる105分間。なかでも捕食者が獲物をひと飲みにする場面や、(ネタばれになるといけないので種名はあえて書きませんが)動物の親子愛を映し出した場面など、印象強く心に残る場面がいくつかありました。都会生活に疲れたときに、暗い部屋の大画面でぼーっと見ていたら、それだけで癒されそうな映像もたくさんあります。
 しかも、この映画は映像美や映像の希少性だけではなくて、「生物多様性」や「海洋生物の保護」を意識して作られているところが、これまでの海のドキュメンタリーものと違うところ。なかには残虐シーンもあり(合成画面だそうですが)、人間と海洋生物の共生の在り方についても考えさせる趣向が凝らされています。

 ただし、東洋人(日本人?中国人?)の漁師によって、フカヒレを取るために、サメが生きたまま、ヒレだけを切り取られ、海に捨てられるシーンは、どんな現実をどこまで正確に現わしているのか不明です(解説が一切ない)。こういう映像によって、イメージが先行して世界中に定着する恐れがあり、違和感を覚えずにはいられませんでした。たとえば、日本で一番サメの漁獲量が多い気仙沼港などでは、そういった非人道的なサメの扱いはしていないということだったと思います。
 もちろん、少数の悪質業者がそのような行為をしていることも許されるべきでないことは明らかです。だからこそ、問題の大きさを正しく伝えるために、地域や数量的な解説をぜひ入れて欲しいと思いました。
 そしてそのサメの映像の直後に印象に残ったのが、クジラが泳ぐシーンで・・・これまた、捕鯨に疑問を投げかける意図なのでしょうが、次元の違うテーマを並列していると感じたのは、私だけでしょうか。

 ところで、試写会に先立って、海洋生物研究のミニシンポジウムと、滝川クリステルさんらのミニトークセッションもあり、なかなか盛りだくさんの試写会でした。

 とくに、この「オーシャンズ」という映画の特筆すべき点は、世界中の第一線で活躍する海洋生物学者のバックアップで制作されたという点です。

 2000年から10年にわたって世界中の海洋生物学者によって、海の生物情報に関するデータ整備、センサス・オブ・マリンライフ(Census of Marine Life; CoML)というプログラムが行われました。

 センサス・オブ・マリンライフの基本的な資金は米国のスローン財団によるものであり、その重要な任務として、アウトリーチ活動に資金の3分の1をあてるということ。その一環としてこのような映画の製作に力が注がれたそうです。


 一方、センサス・オブ・マリンライフの海洋研究としてのターゲットは、いわば”海の生物の国勢調査”のようなもの。既知の魚などの海洋生物情報はデータ化し、未知の大型生物については研究を促進させよいうというプログラムです。とはいえ、海の生物は、最近の観測機器の高性能化に伴って、新種の発見数が毎年増加すると予想されている段階にあります。
 そのような状況のなかで、どの種が世界のどこで見つかっているか、世界地図上で、水温、塩分、時系列的な把握をできるようなデータ整備が進められており、Ocean Biographic Information System(OBIS)としてウェブ上に公開されています。
(ちなみに、センサス・オブ・マリンライフは今年で終了となるプログラムで、その成果は、今年の10月に開催されるCOP10(生物多様性条約の締約国会議)の決議にも反映される見込み。OBISのデータはそのままIOC(Intergovernmental Oceanographic Commission; 政府間海洋学委員会)に引き継がれて管理される。)

 海洋生物の情報も、先日のデータ統合・解析システム(DIAS)のシステムの上で、ほかの地球観測データと統合的に使えるようにし、新たな知見を得るために利用されていくことが目指されています。
 こうした地道で基本的なデータ整備が、海を理解するためにも、海の生物を保護する意味においても大変重要であることは言うまでもありません。
 ただ、「研究のネックは?」と研究者に伺ってみると、「人材育成が課題」ということ。観測船も限られているため、なかなか若い人が研究を積む機会が得られない。
 しかも、せっかく海洋関係の大学で海の仕事を志して勉強をした優秀な学生でも、海の関係では就職先がないという根本的な問題があります。工学部を出れば、だいたいどこかのメーカーで知識を生かすことができますが、海の場合にはその経験を直接活かせるような産業もありません。
 欧米にも似たような状況がありますが、人材の流動性が高いため、日本よりも深刻な問題にはなっていないのではないかとのこと。(研究者レベルでも、専門が細分化していて、一度その分野に入ってしまうと、ほかの分野に移りたがらないのが日本の研究者の特徴ということを、よく耳にします。)

 ということなど、もろもろの目の前の問題はありますが、かけがえのない海を守るためになにをしていかなければいけないのか、私たちはそれぞれの役割のなかで真剣に考え、行動していかなければいけませんね。というのが、本日の映画の感想でした。
 
 

 
 
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「データ統合・解析システム」の平成21年度研究報告会

2010年01月16日 | 今日の出来事
 14日(木)午後、東京大学弥生講堂・一条ホールにて、「データ統合・解析システム」の平成21年度研究報告会が開催されました。

 「データ統合・解析システム」は、国家機関技術「海洋地球観測探査システム」の一角を担うものです。海底下から宇宙までを網羅した地球観測データを統合し、そこから新しい知見を生み出したり、適切な政策決定に役立てられるようなシステムを構築しよう、というプロジェクトです。
 
 5か年計画の今年度が4年目です。すでにコアシステムとして、大規模なストレージシステムが導入され、基盤ソフトウェアのうえに衛星データや気候のシミュレーションデータなどが継続的に投入されています。

 そしてそのシステムを利用した利用研究課題のなかにも、いくつか輝きを放つ研究が見られるようになりました。
 たとえば、気候変動、水資源変動、農業生産性を関連付けて、洪水渇水情報、土壌水分情報、地下水情報、塩類集積の情報、そして農業支援情報を地域に提供できるような研究が始められています。
 日本国内のほか、アフリカのチュニジアをターゲットにした研究が紹介されました。農業というのは、その地域で長く農業に携わっている人の経験知もうまく生かしていくことが必要だということで、現地の人々との意見交換も行っているようです。
 今の段階は、実際にどれだけ有用な仕組みができるのかが分かりませんので、有効性が判断できる段階ではないですが、最新の科学技術をすぐに社会貢献に生かすべく模索しているということでは、非常に有意義ではないかと思います。

 「データ統合・解析システム」は来年度で当初の5年計画の5年目を迎えますが、少なくともコアシステムは23年度以降も「グリーンイノベーション」を目指した文科省の施策のなかで生かされることになるようです。

 ともかく、広範な地球観測データを統合して新たな知を生み出し、それを社会に還元するというコンセプトは十分にあり得ると思うのですが、実際になにかを生み出そうとすると非常にチャレンジングです。誰もがそう思ってきたなかで、少しずつでも形が見えてきたということは、なにかが変わる予兆なのかもしれない、そう思わせる一日でした。
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21世紀気候変動予測革新プログラム 平成21年度公開シンポジウム

2009年08月28日 | 今日の出来事
『気候大変動の時代に生きる』と題して、21世紀気候変動予測革新プログラムの平成21年度公開シンポジウムが開かれました。

21世紀気候変動予測革新プログラムは、簡単にいえば、日本の気候変動予測研究の総本山にあたる研究グループの体制です。
地球シミュレータを使った予測研究などでIPCC第5次評価報告書へ貢献をすることや、気候変動に対応するための政策に対して科学的基礎を提供する目的で、文部科学省により、5カ年計画(平成19年度~23年度)で実施されています。

研究項目として、
1.温暖化予測モデルの高度化
2.予測モデルの不確実性の定量化
3.予測情報に基づく自然災害に関する影響評価(台風や集中豪雨など)
があります。

くわしくはHPをご覧いただくとして、シンポジウムに参加しての感想を述べたいと思います。

第一に、私たちが理解している地球の気候に関する知識は、大枠では合っているものの、不確実性がどれくらいかということや、二酸化炭素の大幅削減に向けた排出経路をどうしたらよいのかといったことの判断を下すには、まだまだ精度を高める必要があるということです。

第二に、豪雨や台風被害を予測するために科学のツールを用いた予測の精度を上げることはもちろん必要ですが、同時に私たちの生活の質を保つためにどう対応していったらよいのかという、私たち自身の判断を行うための考え方の整理が、これからますます重要になってくるだろうということです。

また、この革新プログラムの範疇ではありませんが、低炭素社会の具体的なイメージ、つまり産業のエンジンを駆動するような正のフィードバックを内包する新しい産業構造が見えていないのが実情です。これらのことは引き続き注意深く見ていきたいと思います。
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ひとり”いきものみっけ” ―公園は宇宙だ!

2009年08月18日 | 今日の出来事
 ”いきものみっけ”というイベントに、案内人ということで参加してきましたが、自然観察はひとりでやっても楽しいのです。

 というわけで、ひとりで多摩川の近くの公園を散策しました。場所は大田区の宝来公園。
 この公園がすごいのは、通路以外あまり手を加えていないこと。だからといって手入れを怠っているわけではありません。それが生き物にとって素晴らしい環境を作り出しています。しかも池があって、水が流れているので多種多様な生きものがいてびっくりします。

 まずは、こんもりと背の高い林が茂る公園に入る口。
 住宅街を歩いて公園に近づくと、一歩進むたびにセミの声が大きく響いてきます。別世界です。まるで公園全体がひとつの生命体のよう。もしくは、生命を抱いたひとつの銀河のようです。




 入口は何箇所もありますが、ここを入るとすぐに小さなバタフライガーデン(勝手に命名)があります。シジミチョウやアゲハ、モンシロチョウなどが、蜜を吸いに来ています。
 そこで警戒心が少ないのか、静止した状態で近くに寄って撮影できた唯一のチョウがこちら・・・



アカボシゴマダラというマダラチョウの一種です。もともと台湾や奄美地方など、暖かい地方に住んでいたチョウなのですが、最近は関東でも確認されているそうです。確たる理由は不明です(チョウマニアが放チョウしたという噂も)。 

 私が公園のなかを歩いていると、別のお花畑の近くでもひらひらと舞っていました。結構人間に近づいてきます。




インクベリー(ヨウシュヤマゴボウ)の花が咲き、実もなっています。こういう花にもチョウがやってくるのです。
ちなみに、インクベリーの果実をすりつぶすと紫色の色素がとれます。ですがこれは有毒ですので、ベリーと名前がついていますが食べられません。




遠くを飛んでいてうまく撮れなかったですが、



ハグロトンボです。

このほか、とても大きくて真っ黒のアゲハ蝶もいました。
チョウの女王のようにこの林のなかを悠然と飛翔していました。しかし、
移動のスピードが速くて、まったく撮影できませんでした。まるでこちらを試しているように、現われては消え、の繰り返し。


セミの合唱は終始フォルティッシッシモ。
でも姿は・・・ということで探していたら、低い木の幹にとまったのを発見。



アブラゼミのようです。


足元には白いキノコ、木の根元にはアリ地獄(ウスバカゲロウの幼虫の巣)の穴がいくつも見つかりました。このすり鉢状の穴の底ではアリジゴクが、獲物のアリを待ち構えていることでしょう。





・・・と、瑠璃色にキラリと光るワイヤーを発見。




追いかけてみると・・・




体長12センチほどのニホントカゲが慌てて私から隠れようとしています。
トカゲはいざというときに、しっぽを切って逃げることができます。
だから、しっぽだけこんなに派手なんですね。
敵が、派手なしっぽのくねくねと動いているのを見とれている一瞬の隙に、
トカゲ本体は逃走を成功させるというわけです。
かわいそうなので触るのはやめました。



ほかにもいくつかの動植物を見つけて、ふと時計を見ると2時間が経過。

こんなにたくさんの生きものを発見できるなんて!
大都会のなかで、人知れず小さな生き物が懸命に生きている、
その発見の感動があるからこそ、またここに来たくなるのです。
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