京都逍遥

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大田の小径(1)

2011-05-31 00:48:41 | まち歩き

先週大田神社に行ったとき、拝殿の向かって左側(西)に真新しい木製の札を見つけた。

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「大田の小径」と書かれた矢印に沿って西側の道へ出る。

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そこは幅3mほどの道で、少し上って本殿の辺りまで行くと、先ほどと同じ筆跡の看板。「賀茂別雷神社 宮司」とあって、お名前が記されていた。この看板の先は、30度はありそうな急勾配。その日は革靴を履いていたので、進むのを断念した。

ネットで調べると、この小径は東側にも入口があるらしい。日を改めて、行ってみた。

大田神社前を通る府道103号沿い、南側に岡本口町公園がある。道路を挟んで北側が、岡本町集会所。集会所東側の急坂を上がりきったところに、立て札があった。明らかに違う筆跡。「北区長」のお名前だった。

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大田神社側と同じく、勾配が30度ほどあろうかというこの山道をほんの数メートル進んでみて、あまりの静けさ、ひとけのなさに恐れをなして、引き返した。動物に出くわしたらどうしよう、蛇でも出たら嫌だな、と。そのうちまた、誰かと来よう、いつかまた(2)を書こう。戻ろうと振り返ると、先ほどの急坂の向こうに、町並みが見えた。1102

写真ではわかりにくいが、ずいぶん高い。小径からの見晴らしは期待できそうだ。急坂を下りるのが嫌で、山に沿った東西の平坦な道を歩いた。

1105 竹林と見えるのは、愛染倉の敷地なのだろう。こちらも静かでいい感じの散策路。ただ、この先には邸宅が立ち並び、通ってはいけない私道に迷い込んだような気になった。そうして大田神社の本殿裏に到着。

散策路東側入口にある「散策路ご利用のみなさまへ」の看板は、「上賀茂自治連合会・上賀茂神社・京都市北区役所」の連名での注意書きだ。それが気になって、調べてみた。

大田の小径(全長750m)は、北区役所が区民対象に募集したまちづくり活動助成事業の一つで、平成17年に完成したものだ。北区役所は、平成13年1月策定の北区基本計画(H.13~22)に基づいて区民参加で計画を実現する取り組みをいくつか行い、その中の一つが「地域でのまちづくり活動」だった。平成16年5月に初めて「フォローアップ助成対象事業」を募集している。これは、区民によるまちづくり活動という点から応募事業を審査し、毎年およそ5件を選んで経費の1/2以内(限度額10万円)を助成する、というものだ。大田の小径は第1回の助成対象として選ばれ、第2回も継続して助成を受けたようだ。実際のところ、山道の整備に20万円は少なかっただろうと想像する。大田の小径以外では、地域医療推進(小野郷)・地蔵マップづくり(紫野)・森の文化祭(雲ケ畑)・歴史を語る会(鷹峯)など、さまざまな活動が行われたらしい。平成23~32年の基本計画でも「取り組み」に大きな違いはなく、区民参加は一層進むのだろう。

市民新聞北区版は、平成14年11月号からネットでの閲覧が可能。

北区役所HP:大田の小径(http://www.city.kyoto.lg.jp/kita/page/0000056124.html

京都市HP:北区基本計画(H.13-22)(http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000035778.html

京都市HP:北区基本計画(H.23-32)(http://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/cmsfiles/contents/0000096/96978/gaiyou-tokutyou.pdf

市民新聞北区版:助成事業募集(http://www.city.kyoto.jp/kita/newspaper/040515/5JA2.pdf

市民新聞北区版:助成事業決定(http://www.city.kyoto.jp/kita/newspaper/040815/8JA1.pdf


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