一度踏み外すと

おかあさんは数ヶ所のお医者さんに通っているらしい。

きのうは、某クリニックに行こうと家を出た。
バスに乗ろうとして前を見ると、行き先のバスが止まっていたが、すでにドアは閉まっていた。
渋滞中なので、止まっていただけみたい。

その後からすぐに同じ行き先のが来ていたので、おかあさん走る！
ところが何を思ったか、バスの横の経由バス停を見て勘違いしてパスしてしまった。
横にいたおじさんとおしゃべりするもゴマカシがきかず、次の別行きのバスが来て乗らないおかあさんに、おじさんは「乗らないの？」と訊いてくれた。
「さっき勘違いしちゃって・・・」と苦笑いし、ゴマカシをばらす。

でもすぐその後、行き先のバスが来る（ありがたいねえ）
冷房きつ過ぎ！

やっとお医者さんに到着。
しかし、なぜかなかなか呼ばれない。
後から来た人がおかあさんの前に呼ばれたりして・・・
確信がないので、尋ねられない。

最後に呼ばれた。

普段は見ない請求書内容を見て「こんなことにお金取られている・・」と愕然。
次からは、お薬の説明書を断ろうと思ったおかあさん。

帰りのバスも冷房きつ過ぎ。

てなわけで、朝の「バス・パス事件」から不運が付いて回った一日だったらしい。

そんな映画があったなあ、とおかあさんは思い出す。
『スライディング・ドア』というイギリス映画。
朝、ある女性が通勤の電車に間に合った場合と、乗り遅れた場合のふたつのパターンを、同時進行で進めていくお話。
間に合った場合はどんどん良い方向に進んで行くのに対し、乗り遅れた場合は何だかチョットかわいそうな感じで・・・。

きのうのおかあさんはそのかわいそうなパターンをなぞったような日でした。
あ、でもね、待ってたらすぐ次のバスが来たのはちょっぴりラッキーだったでしょ？
全部ダメだったわけじゃないからね～、ってなぐさめにならないかしら。