文春文庫
2006年9月 第1刷
2019年2月 第13刷
解説・竹添敦子
337頁
髪結い伊三次捕物余話シリーズ第5巻
「蓮華往生」「畏れ入谷の」「夢おぼろ」「月に霞はどでごんす」「黒く塗れ」「慈雨」
裏店から一軒家に移った伊三次とお文
お文は年末年始はかきいれ刻と身重を隠してお座敷を続けていますがそうそう隠せるものでもなく所謂『産休』に入ります
いよいよ産み月が近づいてきますが赤ん坊が逆子であることがわかり伊三次の心配事は増えるばかりでした
稀に見る難産ながら無事男児を出産したお文
泣くばかりの赤ん坊・伊与太を前に「自分はさほど子供好きではない」と思ったりします
ここのところ、お文の気持ちがすごくよく分かります
途方に暮れてどうしたらいいのか分からない、ため息しか出ないんですよねぇ
それでも伊与太を背負って湯屋に行くようにもなり少しずつ生活のペースが定まってきます
隠密廻り同心、緑川と喜久壽
不破の息子、龍之介
元巾着切り、直次郎
などなど
他の登場人物たちも描きながら伊三次とお文の暮らしは今日も続いていくのです
「慈雨」の最後
育児に疲れて眠るお文の横から伊与太を抱き上げ「もう、ちゃんが帰って来たんだから心配いらねェ」と言い、むつきを替える伊三次にウルっときました
幸せ過ぎる家族を見て泣ける時、ありますよね
「文庫のためのあとがき」「解説」と続けて読んで
解説の最後
恥を承知で告白すると、私は「慈雨」の最後で大泣きをした
期待とおりのおとぎ話に人は弱いものである
涙だって、そう、「慈雨」に違いない
泣けてきたのが自分だけではなかったのが嬉しかったです
宇江佐マジックです!
それと副題が捕物話でなく捕物余話というのがようやく理解できました
訪問&コメントありがとうございます。
宇江佐真理さんを読み始めたのがつい最近でどうしてこれまで読まなかったのか後悔しています。
このシリーズは未完のままなんですよねぇ。
本当に残念です。
読点無でも不都合は無いですネ(#^^#)
オカンと申します
宇江佐真理さんの作品が好きです
この先を楽しみにしていましたが亡くなられてしまい
とても残念です
句読点無しで書いてみました(テヘヘ