(14日、ソフトバンク3-0西武)
「みんなが勝ってる中でもどかしさはあった。勝ちたい一心だった」。開幕から4試合白星がなかったソフトバンクの杉内は、勝利に飢えていた。
9回1死一、二塁。一発が出れば同点という場面で、中村を迎えた。「なんでもいいから打ち損じてくれと思って投げた」。直球で追い込み、最後はチェンジアップで三振に。続くフェルナンデスを内野ゴロに打ちとり、今季初勝利を自身15度目の完封で飾った。
昨季16勝の左腕は、開幕から勝ちに見放された。投球30回で自責点7と内容は良かったが、打線の援護に恵まれなかった。だから立ち上がりから全力で飛ばした。1回の中村から3回の銀仁朗まで6者連続三振。4月15日の対戦で本塁打を許した中村は4三振と完全に封じた。
得意のチェンジアップがさえた。昨季終盤から抜けることが多く、操れていなかった球種。この日は投球フォームが崩れず、本来の軌道を描いた。プロ野球記録の19には届かなかったが、15奪三振は2度目で、自己最多タイ。今季初の2ケタ奪三振は、プロ10年目で通算43回となり、鈴木啓示(近鉄)に並ぶ歴代6位に。
「球の切れ、コントロール、素晴らしい投球だった。これで乗っていけるんじゃない」と秋山監督。エース格の杉内に勝ちがつき、首位を堅持。ソフトバンクの勢いがさらに増していきそうだ。(伊藤秀樹)
■初登板の岸2失点
右脇腹痛で出遅れていた西武の岸が今季初登板。「相変わらず、緊張した」という初回は連続三振を奪うなど三者凡退に。だが2回はカブレラに甘くなったチェンジアップをスタンドに運ばれた。6回2失点の内容にも「いいところを挙げるとすれば、粘れたことくらい。余分な四球が多く、攻撃のリズムを作れなかった」。
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