○○坂上ピアノ教室○○

結婚を機に故郷札幌を離れ、ロンドン生活15ヶ月、現在は東京ライフを満喫中♪

クリケット観戦

2011-06-09 22:24:36 | ロンドン生活~市内観光~
先週末、数か月前からずっとずっと楽しみにしていたイベントが2つありました。

その1つは、クリケット観戦!

LORD'Sと呼ばれるこのクリケット場は、
St.John's Wood駅とBaker Street駅の間にあります。

最寄りのSt.John's Wood駅は試合があるたびに大混雑!

エスカレーターは両方とも地上に出る上りになっています
地下鉄の中では、チケットを見ながら嬉しそうにしている人達も


この日は、イングランド対スリランカの国際試合

試合のプログラムと前もって買ってあったルール本

そもそも、クリケットとは野球のもとになったスポーツ。

投げて打って走るという競技スタイルは同じですが、違いが多いのも事実。
おもに英国、または英国領だった国々で盛んにプレイされています。
(映画『ナルニア物語』で4人兄弟が庭で遊んでいるのもクリケット。)

そして、このルール本の冒頭にはこんなことが書かれてありました。

「クリケットは16世紀にイングランドで始まり、
今や世界で最も広くプレイされているスポーツの一つとなりました。」

来年のロンドン・オリンピックに野球が無いわけがわかったような気がします


野球の国で育った私達は「ルールがわからないから・・・」と避けがちなクリケット。

今年、NYで見たメッツの試合は最高に楽しかった!!



偶然にも五十嵐投手がストッパーで登場


・・・ということで、私はもちろん野球派です。

でも、せっかくクリケットの本場に住んでいることだし、
百聞は一見にしかずということでチケットを買ってみました。


難解だったスコアボード(?)も試合を見ているうちに不思議と少しずつ解読できるように。

この国際試合、5日間かけて行われ、今回は引き分けだったそうです。
野球と比べてしまうと、かなりスローな感じはいなめません。

お客さんの雰囲気も野球とは少し違いました。

ピクニックをするための広場(試合見てないよね??)
敷地内にはお酒を出すお店もたくさん並んでいました。

お客さんが楽しみにしていること。

1.友達とのおしゃべり
2.友達と飲むお酒
3.日光

そして試合。(この日は40分の休憩をはさんで、6時間近くありました。)


「あー。ここは社交の場なんだね。」というのが結論。


ちなみに、こちらのカラフルな紳士達↓

MCC(Marylebone Cricket Club)の会員の方。
ピクニックの道具多すぎでは・・・

よくこの柄のネクタイをしている男性を見かけますが、
このクラブのメンバーになるためには、推薦人を必要とし、
それからさらに何年も待たなければならないそうです。

彼らしか入ることのできない大きな専用ラウンジもあり、
しっかりと特権階級文化も忘れないクリケット。


私達は一般人の上に外国人ですが、また試合を見に行ってみようかと思っています。
そして来週は、このLORD'Sのツアーに行ってきます!

ローマの旅3

2011-06-07 17:37:12 | ロンドン生活
今回の夏休み旅行に出かける数日前、夫がある曲について私に聞いてきました。

イタリアの作曲家、レスピーギ(1879~1936)の交響詩『ローマの松』。

どうやらその日、ローマに行くことを上司に報告したところ、
この曲の話題になったそうです。

たまたま札幌から『ローマ三部作』(噴水・松・祭り)のCDを持ってきていたので、
改めて聴いてみることにしました。

松が物言わぬ証人となり、ローマの悠久の歴史と音楽とが重なり合います。

第1部 ボルゲーゼ荘の松
第2部 カタコンブ付近の松
第3部 ジャニコロの松
第4部 アッピア街道の松


日本のオーケストラでも1~2度聴いたことがあり、
私のお気に入りは『ジャニコロの松』。
静かに光輝く音型と、どこまでも真っ直ぐに届くイノセントな響きが好きです

残念ながら、今回の旅行でそのジャニコロの丘に行くことはなかったのですが、
その他の場所について、簡単にではありますが、写真をアップしてみようと思います




人々の憩いの場、ボルゲーゼ公園とボルゲーゼ美術館

こちらの美術館は予約&完全入れ替え制

ベルニーニの人間業とは思えない彫刻は圧巻!


こちら、緑のアルケオバスに乗ってS.セバスティアーノ門をくぐり、

いざ、アッピア旧街道へ!!

歴史は紀元前、古代ローマへとさかのぼり、

石畳の道はカタコンベへと続きます。


S.セバスティアーノ聖堂

この聖堂の地下には、肌寒く湿ったカタコンベ(地下埋葬所)が迷路のように広がっており、
ガイドツアーでのみ巡ることができます。(残念ながら撮影禁止)

このカタコンベには、殉教した聖セバスティアヌスだけではなく、
一時的に使徒ペテロとパウロも埋葬されていたそうです。

私にとっては伝説のような人物が本当にここに・・・。


ここ最近、ピアノのレッスンなどで、
「イメージ」から音色を作り上げることの大切さを痛感することが多いのですが、
今回このローマで見た風景をイメージとして頭の引き出しから取り出す時が来るかもしれません。


またいつか、『ローマの松』をオーケストラで聴ける日も楽しみにしています

ローマの旅2

2011-06-06 19:58:59 | ロンドン生活~旅行~
トスカの舞台めぐりを終えた私達が向かったのは、
すぐ近くの狭い路地先にある小さな劇場。


その晩、そこで行われる演目は、もちろんトスカ!

ただし、今回は『PICCOLA LIRICA(小さなオペラ)』です。


小さな映画館のような劇場に入ると、オーケストラピットには4台のシンセサイザー。
ふむふむ、これでオーケストラの音を再現するわけね。

プログラムを見てみると、上演時間は休憩を除いて75分。
登場人物も限られ、実際よりもかなり短め。


意外なことに、学生の団体からお年寄りまで座席はみるみる内にうまり始め、
シンセサイザー奏者達や指揮者が登場し、いよいよ開演です。


劇場内は撮影禁止だったので、
ロビーに掲示されていた写真を撮ってみました。


二人を引き裂くスカルピア(揉み上げはメイク)


捕えられたカヴァラドッシ


写真を見て不思議に思われたかもしれませんが、
この劇場の一番面白かったことといえば、なんといっても背景!

プロジェクターを駆使し、物語の舞台となった現場(サンタンジェロ城など)の
実際の写真や映像をバックに彼らの演技を見ることができます。

彼らが本当にそこにいるかのように錯覚させられるわけです。

まさに先ほど見てきたばかりの風景に私達も大興奮


ところで、肝心の歌ですが、
「小さなオペラ」といっても、聴いていて全く違和感のないプロの歌手達でした。


実は今週末、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスへトスカを見に行くので、
私達にとって最高の予習となった初体験PICCOLA LIRICA、
終演後の第一声は二人そろって、「楽しかったねー!!!!」でした。

ローマの旅

2011-06-03 18:40:45 | ロンドン生活~旅行~
先月になりますが、夫が少し早目の夏休みをとったので、
1週間のベルリン&ローマ旅行に行ってきました。

ベルリンでは念願のベルリン・フィルを堪能し、
歴史好きの夫の提案でポツダムへも足をのばしました。

駅からは自転車に乗り、フリードリヒ大王の宮殿や、
ポツダム会談の舞台となったツェツィーリエンホーフ宮殿へ。

日本人としては、複雑な気持ち・・・


その後、飛行機に乗りローマへ


今回の旅は時間に余裕があったので、
贅沢(?)かつマニアックなスケジュールを組んでみました。

通常の観光スポットはもちろんのこと、
たとえば、ヴァティカン博物館に開館から閉館時間まで入り浸ったり(約9時間!)、
カラバッジョの絵画やベルニーニの彫刻を見に教会や美術館を訪れたりしました。


中でも私達が最も楽しんだのは、

トスカの舞台巡り

『トスカ』とはローマを舞台にしたプッチーニのオペラ。
歌姫トスカとその恋人である画家カヴァラドッシの悲劇の物語。


私達がまず向かったのは、物語のクライマックス!

サンタンジェロ城

映画『天使と悪魔』でも有名ですが、
簡単に説明してしまえば、二人が命を落とす場所です。


フィクションなので、あくまでも私達の想像ですが・・・・


カヴァラドッシが捕えられていた牢屋


カヴァラドッシが射殺された広場


トスカが走った通路


トスカが身を投げる前に見た風景


そして二人でしばらくトスカごっこ



お次は、物語の冒頭、カヴァラドッシがマリア像を描いているという教会へ。

サンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会

フィクションにも関わらず、こんな看板↓がありました。

『トスカ』という文字が見えます。
もうお決まりの観光名所となっているのですね


そして、トスカを狙う警視総監スカルピアの仕事場

ファルネーゼ宮(現・フランス大使館)

こちらは、残念ながら内部へ入るには予約が必要だそうです。


実はこれら3ヶ所を巡ったのにはわけがありました。

ローマの旅2へとつづく・・・