○○坂上ピアノ教室○○

結婚を機に故郷札幌を離れ、ロンドン生活15ヶ月、現在は東京ライフを満喫中♪

MAMMA MIA! & LOVE STORY

2011-02-21 01:20:35 | ロンドン生活~音楽~
2本のミュージカルを見てきました

まずは、日本でもお馴染み、ABBAの名曲で構成された『MAMMA MIA!
そして2本目は、言わずと知れた名作映画『ある愛の詩』のミュージカル版『LOVE STORY

ラブ・ストーリーは、今季新作ミュージカル。
めずらしく、夫ではなく私の方が「絶対に行きたい!」と言い続けてきた作品でした。

ベースになった『ある愛の詩』は、どちらかというと親世代ですが、
学生時代に寮の友人達と一緒に涙を流して見た思い出の映画


客席数も少なく内装も質素な劇場

開演前の様子

全部で7人の演奏家達は、オーケストラ・ピットではなく舞台上に。
(主人公のジェニーはパリへのピアノ留学を考えているという設定なのでグランドピアノがあります

数日前に見たマンマ・ミーアとは違って、
舞台装置や派手な照明&音響、ダンスシーンなどが一切ない分、
奇をてらわない美しい音楽と歌唱力抜群の主人公がストーリーを盛り上げていました。

このお話、結末が結末なだけに、絶対に泣くとわかっていたのですが、
わかっていても最後には夫も私も顔をぐちゃぐちゃにして泣いてしまいました

そして『ある愛の詩』といえば、あの有名なテーマ曲ですが、
ジェニーのピアノ・リサイタルのシーンでしっかりとしっとりと聴かせてくれました。

どうやら、公演はそろそろ終了してしまうようですが、
少数精鋭のこのミュージカル、言葉のわからない私の心にもダイレクトに伝わってくる素晴らしい作品でした。


さて!マンマ・ミーアですが、ロンドンに越してから何度もマンマ・ミーア(=ABBA)人気を肌で感じては、
must-seeミュージカルとして、ずっと楽しみにしていた作品

予習も映画版DVDを見たり、ABBAのCDを実家から取り寄せたりと余念なし!
座席は二階席でしたが、舞台が目の前にあるように近くに感じられました。

ABBAの音楽には底抜けにはじけるような楽しさがあったり、
心を締め付けられるような苦しさあり、
しみじみと歌いあげる涙がこぼれそうなバラードあり、
ストーリーも年齢問わず、本当によく構成されていて改めて感心してしまいました。
(映画版との違いをチェックするのもまたよろし

普段聴く音楽は、ピアノやオーケストラのクラシックばかりですが、
たまにはエレキギターの爆音をバーン!!と体に受けるのも気分がスカッとしていいですね

アンコールは、真っ先に夫が立ちあがって、そして私と友人2人も続いて、
ダンスダンス(これが楽しみでした・・・笑)


「あー楽しかった!!!」と思わず口にしてしまう作品マンマ・ミーアと、
シンプル・イズ・ザ・ベスト号泣必至ラブ・ストーリー。
正反対の作品ですが、どちらもおすすめです!

夢の二日間2

2011-02-11 13:36:20 | ロンドン生活~音楽~
夢のアンネ・ゾフィ・ムターに酔いしれたブラームスナイト
興奮冷めやらぬまま、翌日、夫とパリ1泊旅行へ。

せっかくならパリで演奏会行ってみたいよねと、
事前に買っていたチケットは・・・

Staatskapelle Berlin
Daniel Barenboim(conductor)

もちろん、パリでパリ管というのも捨てがたかったのですが
私も夫も「初・生バレンボイム」とあって、こちらに即決!!
実は、バレンボイム&シュターツカペレ・ベルリンは今春ロンドンにも来るのですが、
行けるかどうかわからないというのもあり・・・

バレンボイムといえば、私はピアニストとしての印象がとても強いです。
(小学生の頃からベートーヴェンのソナタ=バレンボイムと思っていたくらい)
現在はシュターツカペレ・ベルリンの音楽監督、指揮者として活躍。


ロンドン公演では、モーツァルトのピアノ協奏曲を弾き振りするらしいのですが、
今回のパリ公演は指揮に専念。

というのも、曲目はバルトークのピアノ協奏曲第1番と、チャイコフスキーの交響曲第5番。

サル・プレイエルの舞台上に現れたバレンボイムはすでに70歳近いおじいさん。
しかし、そのエネルギッシュな指揮っぷりは、
命を削り寿命を縮めてしまっているのではないかと思うほど

ただ、彼の指揮は見ている方にもとてもわかりやすく、とくにチャイコフスキーの方は、
オーケストラへの指示、意図が明快で彼自身の体から音楽が発せられているようでした。


前半のコンチェルト終了後のサプライズ!

わかります?ピアノ椅子2脚に譜面台に楽譜

そう!アンコールにピアニストのYefim Bronfmanとバレンボイム(もちろんファースト)の連弾があり、
会場は大盛り上がり!!

私も「まさかバレンボイムのピアノが聴けるなんて~」と涙もの。
彼の弾く高音は、ピアノからホール全体に流れ星が飛んで行くように一音一音が輝いて見えました。


と、夢の二日間を胸に、昨日はピアノのレッスンへ。
いつも習っている先生のご都合で、代理の先生のところへ初めてうかがったのですが、
今回の先生は大学の先輩にあたる方で、私の在学当時からすでに有名な方でした。
これからのレッスンもますます楽しみです

夢の二日間1

2011-02-08 00:44:15 | ロンドン生活~音楽~
普段、平日の夜に一人ででかけることはないのですが、
このコンサートにだけはどうしてもどうしても行きたくてチケットを買いました。

London Philharmonic Orchestra
Kurt Masur(conductor)

Brahms
Double Concerto

Brahms
Symphony No.1

Anne-Sophie Mutter(violin)
Daniel Muller-Schott(cello)

昨年の12月にオンラインでチケットを購入した時には残り席数2席。
彼女の人気ぶりがうかがえます。

彼女というのは、ドイツ人天才美人ヴァイオリニストのアンネ=ゾフィ・ムター。
手元にあるCDジャケットの彼女の美しさは女の私でも惚れ惚れするほど
(若いころのですが・・・)

大好きなブラームス+憧れの彼女の演奏が聴けるとあって、
考えただけでドキドキしてしまうほど楽しみにしていたコンサート。

ところが前日になって、郵送で届くはずだったチケットが手元にないことに気がつき、
「もし入場できなかったら・・・」と何をしても上の空

結局、会場のチケット売り場で予約時のパソコン画面をプリントアウトしたものを見せ、
「予約したけど、チケットが届かなかった」と伝えると、
「OK」と即行チケット発行。心配ご無用でした

この日、彼女が演奏した曲はブラームスの二重協奏曲といって、
ヴァイオリンとチェロのための協奏曲。

緑のタイトなロングドレスを着て登場した彼女のスタイルの良さと美しさには
女優も真っ青、目を見張るものがありました

第一楽章は、チェロのイケメン青年とともに華美すぎず、ひっぱり過ぎず、
「中庸」であることの美しさを前面に、
第二楽章では一転、二人のユニゾンがあまりにも甘美で、こちらがとろけてしまいそうなほど。
そして、「終わらないで~!」と思えば思うほど、第三楽章はあっという間に過ぎ去り・・・
彼女の低音から伝わるしびれるような振動が好きでした。

音楽もさることながら、やはり彼女の美しさにも釘付けの私。
コンチェルト終了後の休憩中に、黒のスーツに着替えた彼女自身も客席につき、
(ご家族と?)後半の演奏もしっかり聴いておられました。


これだけでも贅沢な一晩でしたが、翌日もとっておきの演奏会が待っているのでした
夢の二日間2へとつづく・・・

年末年始 鑑賞備忘録3

2011-01-11 15:47:59 | ロンドン生活~音楽~
2011年1月2日
『Tannhauser』 Royal Opera House
(※文字化けのため正しいドイツ語表記ができずごめんなさい)

先月、ある日の晩、夫ががっかり顔で帰宅。
「(チケットを買った)タンホイザー、新聞の批評で散々だった・・・・」

夫婦共々とても楽しみにしていたワーグナーのオペラ。

というのも、昨年の夏休み旅行でドイツのバイロイト祝祭劇場へ行ってきたばかり。


この劇場は、いわゆるワーグナーのワーグナーによるワーグナーのオペラのための劇場。
毎年夏に行われる「バイロイト音楽祭」のメイン会場で、
音楽祭以外の時期は公演が無い代わりに、劇場のツアー見学が行われています。


ホール内部


オーケストラ・ピット(中央の黒服の男性がガイドさん)

ツアーは1時間程で、もちろんドイツ語。
ツアーで説明する内容を英語に訳したファイルを渡され、それを読みながらの見学でした。

ホール客席→オーケストラ・ピット→舞台上へと移動し、
ホールが建設された経緯、ワーグナー自身のこだわりが反映された構造や反響などホールの特徴、
歴代の公演やそれらを指揮した偉大な指揮者達についてなどの説明がありました。

夫は過去に所属していた合唱団でワーグナーを歌ったことがあるので、
目の輝きとその意気揚々とした姿にこちらが驚くほど。

ちなみに、ここで行われる「バイロイト音楽祭」のチケットは、
あまりの人気のため、最低でも8年間申し込み続けないと買えないのだとか

バイロイトの街は、ストリート名もワーグナーの作品にちなんだものが多く、
ワーグナー博物館(お墓参りできます)、隣には義理の父にあたるリストの博物館があったりと、
どこまでもワーグナーに溢れた街でした。


さて、話はタンホイザーに戻りますが、私自身は今までこのオペラに接する機会が無かったので、
夫が合唱団の公演で歌った時のCDを聴いてから行きました。
(タンホイザーあらすじなどはこちらから→wiki

どうやら今回のタンホイザー、演出も物議をかもしているようですが、
私自身、このオペラに対するイメージや先入観があまりなかったためか、
合唱含め歌手陣全員が素晴らしい歌を聴かせてくれたためか、いい意味で裏切られた作品でした。

確かに、中世ドイツが舞台ですが、衣装や舞台セットは現代のもので、
しかも、荒廃した地域を表現したものは現代の紛争問題をからめているのかなと思わせるものも。
(詳しいことまではよくわかりませんが・・・)

ただ、その他に関してはよく考えられていて、
終演後、「歌も良かったし、演出も面白かったね。」と感想を言いながら、二人とも席を立ちました。

批評家がどう評価したとしても、お客さんの満足度は拍手に表れていて、
幕ごとに指揮者への賛辞の拍手(&歓声!)が大きくなっていきました。

オマケ

15時から始まったこのオペラ、まだ一幕残してこの時間・・・


休憩時間を過ごすバー豪華~

年末年始 鑑賞備忘録2

2011-01-06 23:09:46 | ロンドン生活~音楽~
大晦日、大満足の『Les Miserables』

先日放送のドキュメンタリー番組(BBCの番組紹介ページ)によると、
25年前の公開当初、批評家達からはそれはそれは厳しい意見が相次いだそうです。

「アンドリュー・ロイド・ウェバーの寄せ集め」
「ごみ山の上のビクトル・ユーゴー」などなど(私の訳が間違っていたらごめんなさい

当時を思い出して語る製作者や初演メンバーの悲痛な表情といったら・・・
それが、今や四半世紀も続くロングラン公演♪

番組の中では、英語から翻訳され日本の帝国劇場やノルウェーで公開された時の様子も紹介されていました。

と、初心者の私がミュージカルについて語るのはとてもとてもお恥ずかしい限りですが、
元日にもう一本!!ロンドンでレミゼに続くロングランミュージカルといえば・・・

『The Phantom of the Opera』(Her Majesty’s Theatre)

後半の「Masquerade」は新年を祝う歌なので、この日にピッタリ

『オペラ座の怪人』はロンドンで二度目の鑑賞ですが、
やはりこれも日本では見たことがありませんでした

今回、主要人物のクリスティーヌもラウルも正規の役者さんではありませんでしたが、全く問題無しの実力
ラウル役の男性(←イケメン)、普段は警官の役を演じているとのこと。
役者の層の厚さを感じさせます。

そして肝心のファントム・・・
「ファントムの歌、ちょっと少ないのでは?」と思わせるほどの美声を聴かせてくれました


ところで、『オペラ座の怪人』といえば、あの豪華なシャンデリアですが、
休憩中や終演後のシャンデリアの写真撮影は厳禁らしく、見張りのスタッフがいました

日本では、ホール内での写真撮影はどこでも厳しいものですが、
ロンドンでは比較的ゆるい所が多いので(もちろん演奏中は控えます)少し驚きました。


その有名なシャンデリアが落下するシーンですが、
2004年の映画版『オペラ座の怪人』とミュージカルとでは、違う場面で起こるのですね!

実はもう一つ、映画版のDVDを見ていて気がついたことがあります。
あるシーンでクリスティーヌの亡くなった父親の写真が出てくるのですが、
その人物に見覚えがありました。

現在公開中、オペラ座の怪人の10年後を描いた『Love Never Dies』のファントム役でもあり、
『レ・ミゼラブル25周年記念コンサート』のアンジョルラス役でもあったRamin Karimlooさん・・・
ではないかと思います。

彼は、過去にラウル役やファントム役も演じていた役者さんだそうで、
ミュージカル界からの一種のカメオ出演だったのかもしれませんね


と、やっぱりまだミュージカルについて語るのは気恥ずかしい新参者ですが、
色々と書いてしまいました
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。


オマケ写真

ネルソン提督見下ろすトラファルガー広場で皆が待っているものは??


Happy New Yearの花火でした


~追記~
記事投稿後に思い出したことがあったので書きます

映画版『オペラ座の怪人』ですが、ミュージカルにはない音楽が足されていて、
そのメロディが先ほど書いた『Love Never Dies』にも使われているのではないかと思います。

次回は、オペラ『タンホイザー』鑑賞記!
年末年始 鑑賞備忘録3につづく・・・・