○○坂上ピアノ教室○○

結婚を機に故郷札幌を離れ、ロンドン生活15ヶ月、現在は東京ライフを満喫中♪

今月の鑑賞備忘録1

2011-06-21 14:09:50 | ロンドン生活~音楽~
昨年の暮れ、夫が風邪で寝込んでしまい、
買ってあったチケットが無駄になってしまったミュージカル・・・

Legally Blonde』!!!

今回、ようやくリベンジを果たすことができました

先月の『Wicked』に続き、
(↑出演していたキャスト全員が本当に素晴らしく、最高の舞台でした
今回も「ミュージカルの会」と称して、夫と友達4人の計6人で楽しんできました!


この作品は、映画『キューティ・ブロンド』(原題:Legally Blonde)の
ブロードウェイ・ミュージカル版。

やはり今回も、前もって買ってあったCDで、
歌詞カードを見てはわからない単語を調べ、入念に予習。
(このくらいの執念で勉強ができたら良かったのですが・・・

というのも、言葉の使い方もアメリカ的言い回しが多く、しかも早口。
・・・相当苦労しました


主人公はブランド大好きブロンド娘エル。
ふられた彼氏を追いかけ、猛勉強の末、ハーバード大学のロー・スクールに見事入学。
最初は浮いていた彼女も、そこで出会ったクラスメイト、エメット(男)の助けを借り、
いつしか弁護士を目指すように・・・そしてLOVEの行方は!??


昨年のローレンス・オリヴィエ賞受賞作品。
楽曲も豊富で、飽きることなく最後まで私達を惹きつけてくれた舞台は、終始明るくポジティブ

お揃いのピンクのキャミソールを着て、お揃いのブロンドのカツラをかぶってきている子達もいて、
舞台を見ていると、こんなにもこのミュージカルが愛されている理由がわかったような気がしました

There's no place like home

2011-05-24 11:35:47 | ロンドン生活~音楽~
昨日、私のホームタウンである札幌のオーケストラ、
札幌交響楽団のロンドン公演を聴きにロイヤル・フェスティバル・ホールに行ってきました。

懐かしいサウンド、懐かしい面々に、
いつもとホールは違えど、思わず顔がほころんでしまいました

アンコールの曲目は地震後に急きょ変更されたそうで、
涙を浮かべて聴いている人達もたくさん見られました。

終演後、団員さんの中で、ずっと会うのを楽しみにしていた人とも会うことができ、
ゆっくりお話もできたので、大満足の一日でした!


ところで、先週は札幌から私の母がロンドンに来ていたので、
今話題のミュージカルTHE WIZARD OF OZを夫と3人で見に行ってきました

このミュージカルは、主人公ドロシー役のオーディション番組があったため、
公開を楽しみにしていた人も多かったことと思います。

音楽や台詞は1939年公開、ジュディ・ガーランド主演の同名映画がベースになっているため、
予習のためにこのDVD(5ポンド)↓をスーパーで買って見ました。

小さい頃に家族で見た懐かしい映画


チケットを予約したのは少し前なのですが、
子供が見に来る週末はかなりの混みよう、3階席の端の席でした


ちなみに、女性用トイレで見つけたジュディ・ガーランドのポスターです!

思わずパチリ


実は明日、ロンドンに来て2度目の『WICKED』を見に行ってきます。
このミュージカルは『オズの魔法使い』の創作サイドストーリー。

こちらは、アメリカの差別問題を暗に表現しているのに対して、
本家『オズの魔法使い』は物語ができた当時の貧困や経済に対する不安(=竜巻や魔女)を表現しています。

だから西の魔女(=干ばつ)は水に溶けて死んでしまうという設定。

ちなみに、東の魔女は農民を苦しめた銀行、
脳の無いかかしは農場労働者、
心の無いブリキの木こりは工場労働者、
臆病者のライオンは作者自身、
といったたとえから、主要キャラクターが出来上がったそうです。


さて、この新しいミュージカル、
映画にはなかった、魔女やオズの陛下の楽曲も加えられ、
舞台装置も大がかり、子供も大人も大喜びのエンターテイメントに仕上がっています。


オーディション優勝のドロシーはもちろんのこと、
愛らしく賢い犬のトト、存在感抜群の魔女のシーンが必見


英語もわかりやすく、おすすめの一作品です!!

チャリティコンサート

2011-03-17 12:16:30 | ロンドン生活~音楽~
昨日、とある協会が定期的に開催しているピアノ・コンサートに行ってきました。

今回で三度目の参加でしたが、一昨日、昨日の公演は急きょチャリティコンサートに変更、
このコンサートを企画している日本人女性の話によると、
今回出演のフランス人ピアニストも出演料を全て寄付することを申し出たそうです。

プログラムはオール・ショパン。
前半最後の『葬送』はもともと決まっていたプログラムでしたが、
こみ上げる激情というか、心をえぐりとられるような演奏にまた涙が出てしまいそうでした。


自分にできること、自分にできること・・・


雪の積もる被災地の皆さんが温かく健康に過ごすことができるよう、
微力ながら募金をすることと、今はただただ祈るばかりです。

蝶々夫人

2011-02-28 19:44:30 | ロンドン生活~音楽~
先週の『魔笛』に続いて、この週末はロイヤル・アルバート・ホールで『蝶々夫人』を見てきました。

日本でイタリア語やドイツ語のオペラを日本語で上演することがあるように、
この『蝶々夫人』の歌詞は本来のイタリア語ではなく英語
英語圏の国ならではということもあって、
昨年の6月にチケットを予約して楽しみにいてた作品でした。

ホール内に人工的に作られた美しいウォーター・ガーデン

(オペラ後半には池の水は排水され、枯山水に)

この広いホールと360度見渡せる舞台のためか、マイクとスピーカーを通しての上演でした。
時にはスモークがたかれ、照明も鮮やか、歌詞も英語のためか、
「ミュージカル?」と錯覚してしまいそうになることもしばしば。
しかも、ビブラートが強くなると私のリスニング力では歌詞が全く聴きとれませんでした

それでも、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの演奏は、
悲劇的で甘く切ないプッチーニ音楽の表情をよくとらえていて大変美しいものでした。


蝶々さん役は、日本人女性2人と韓国人女性が交代で演じているそうですが、
(日本人向け新聞にお二人のインタビュー記事が掲載されていました)
私達の時は韓国人の方でした。

今回、どの出演者もとても素晴らしかったのですが、一つ贅沢を言ってしまうと、
蝶々さんだけは可愛らしさやひたむきさ、こみ上げる怒りなどの感情が過剰に表現されすぎていて、
表情や振る舞いが滑稽(悪く言えば下品)に見えてしまうのが少々残念でした。

蝶々さんの舞台は日本、オペラは西洋、
その両方の心得を持ち合わせていないと難しい役なんですね。

ただ、下女スズキはアメリカ人女性が演じていましたが、
こちらは仕草や所作が日本人そのもので蝶々さんとは対照的でした


舞台上には、歌わずにひっそりと、そしてもくもくと演技を続ける役者さん達がいたり、
日本をよく考察した上で作り上げている衣装や派手な舞台演出は、オペラという枠を超え、
「マダム・バタフライ スペクタキュラー・ショー」といった雰囲気でした

魔笛

2011-02-28 15:36:57 | ロンドン生活~音楽~
見終わった後は誰もが幸せ・・・
席を立った時、目が合った人達は皆ニコニコ

先週、ロイヤル・オペラ・ハウスでモーツァルトの『魔笛』を見てきました。



このポスターの主役になっている「夜の女王」ですが、
この日は突然の降板、代わりに急きょドイツから代役の歌手が駆け付けたそうです。

アナウンスの女性いわく、代役の女性は「夜の女王」のベテラン歌手とのこと、
プロフィールを見ると過去にはここROHやMETでも演じていたそうです。

突然の依頼を引き受けて当日飛行機に乗ってやってきてくれた彼女に
心でお礼を言いながら、序曲が始まるのを心躍らせながら待ちました。

私自身、今弾いているモーツァルトの曲が『魔笛』の5年前に作られた曲で、
練習中も、もしこのメロディーを「夜の女王」が歌ったら・・・
もしここを「パパゲーノ」が歌ったら・・・と、(勝手に)想像しながら弾いていたので、
今回の公演は勉強という観点からも楽しみにしていた作品でした。


前回見に行ったワーグナー『タンホイザー』に続いて、『魔笛』もドイツ語のオペラ。
最晩年のモーツァルトが宮廷のためではなく民衆のために作曲した
ジングシュピールと呼ばれる音楽劇で、歌と歌の間には台詞の朗読があります。


今回、登場人物全員が、実力派 + イメージ通りの姿
(タミーノは王子そのもの、パミーナは驚くほどの細身美人

とくに鳥刺し男パパゲーノは、歌も、随所に笑いをとる演技もぴか一。
前半のパミーナとの美しい二重唱は、私も夫も今回のオペラの中で一番のお気に入りのシーンとなりました。

可愛い子供達も登場して、文句なしに心から楽しめる『魔笛』。
Colin Davis指揮の躍動感あふれる素晴らしい音楽がさらに会場の全員を幸せにしてくれたのでした