既存企業との取引が、じり貧に進んでいる企業が新規顧客開拓に苦労している。このところヒアリングさせていただいた、計測、制御機器開発・製造企業、プレス、板金製造業などの例に診られるように。
多くの企業は、生きていくため顧客の受注に何でも対応する姿勢で経営してきた。この結果が強みとして訴えられるものを持てない背景として考えられる。意識的に強みをつくろうと、対象を絞って経営資源を集中していかないと、振り返ってみたら差別化できるものが蓄積されていなかったと言うことになる。
優れている企業は、技術の延長上で、5年に1つくらいずつ新しい事業の柱として成長させている。例えば、プレス金型企業では、昭和精工http://www.showa-seiko.co.jp/、日進精機http://www.nissin-precision.com/、熱処理加工では、川熱http://www.kawanetsu.co.jp/のように。
今からすぐに差別化できる何かを創りあげることはできない。従って、新規受注開拓には、今までの事業、製品を平面的に並べるのではなく、その製品・サービスの基なった技術・技能を時系列に並べ、その過程で強みと思われるものを協調していただきたい。
最終製品、サービスが何の技術・技能によってもたらされているか整理し、顧客に示して欲しい。参考になるデータとして、専門的になるが、特許情報をパテントマップとして整理されているものをお薦めする。下記URL参照下さい。http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/tokumap.htm
ムゲン経営研究所 中小企業診断士 中小製造業の経営革新 田中 義二
tanaka@mgein.com