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生き残りには時間をかけて差別化を図れ

2014年09月12日 13時21分07秒 | 経営戦略

 昨日、9月11日、有限会社中里スプリング製作所の中沢社長のお話を拝聴した。タイトルは、「下請けからの脱却!その戦略と事業展開成功の秘訣」と題して行われた。

当社の事業戦略は、以下の3つを掲げている。

・遊び心を持ったオリジナル商品
・機能性に優れた新素材、形状の製品創り
・質の高い技術・精度・納期の 追及

 全社の意識は、人の心や気持ちをウキウキ、ワクワク、お客に夢や感動を与えるとなっている。
これらを実現させるため、社内にいろいろな施策を展開されているが、常に他社と差別化を意識されていることを強調していた。
例えば、他社にない設備の導入、特殊材料加工へのチャレンジなど。

 今、多くの中小製造業が困っている。発注企業の海外移転、現地ローカル企業等からの調達などで、国内生産が減少傾向にある。国内同業他社、あるいは異業種からの参入企業との生き残りをかけた厳しい経営を毎日続けている。特に受注企業(下請企業)は、高度成長時代の1980年代から待ちの経営を行ってきた。前向きな格好いい表現をすれば、「お客の求めがあれば何でも受ける、来るものは何でも拒まず受ける」という姿勢。 

 その結果、多くの企業が自社で他社と差別化できるものを持っていない。何でもやる、こなすは強い他社に勝てる戦略にはなりえない。差別化は、特定されたものに対し人と資金と時間をかけて実現するものである。それだけに、攻めの経営、営業活動を取ろうとしても短期間に成功しない難しい問題である。

 国は、昨年度、本年度と2年間続けて挑戦する中小企業に対し、ものづくり補助金などを提供している。国、都道府県の支援施策をうまく使って差別化を進めていただきたい。

ムゲン経営研究所 中小企業診断士/特級機械技能士 田中 義二 
℡045-365-3020 tanakamgn@gmail.com
 






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