先日、株式会社 千疋屋総本店の商品価値とその美味しさの秘密を取り上げたテレビ放送(ソロモン流)がありました。
この企業の名前を当然知っていますが、食べたのは人生の中でも数回程度だったかなと記憶にある程度。
それもみんな貰い物。
美味しい以前にその価格でドン引きしてしまい、私には縁のないものとして理解していました。
でもその値段で売るための商品価値、鮮度が命のものを売り切る自信はどこからやってくるのかには興味がありました。
ついにその秘密は一部ですが明かされました。
常務自ら現地に足を運び、現状確認を日々怠らずに目利きを率先して実施していたからです。
人間楽をすることを考えるのですが、この人は職人気質としてそれを自ら許しませんでした。
お客様の口に入れるものが安全で、同じ品種でも何処よりも美味しくなければならないとするサービス精神。
誰よりも物を見て、食しているからこそ違いが分かる。価値の違いが分かるのですね。
素晴らしい。
それも農家さんと直談判での商品開発です。
不味いわけが無いはずです。
その対価は生産者側にも還元されることが条件なのですから力が入ります。
自分たちは売ることしか出来ない。だから作る人が大切なんだとも言ってました。
生産者をしっかり育てていることが更に凄いと感じます。
“JA”に卸しても叩かれたような価値しかつかないところ。
生産者が店頭販売しても及ばない価格から、さらに跳ね上がった価格として商品を認め、一流生産者として評価してくれるのです。
一流の生産者=一流の職人なのです。
そこに農家としての誇りを感じて、その意地を更に見せるのです。
毎回土を入れ替えする作業が紹介されていましたが、それは特別なことではなく理由があったはずです。
(継続して生産できない果物だったと記憶しています。ですから毎回土を作る必要あるのです。)
※メロン栽培していた親戚のおじさんから昔聞いた記憶だけなのですが、そうだったと思います。
でもそこまで丹念に仕上げるものかと素人でも納得するほど土にこだわっていました。
そんなことから、あれだけやればこの価格なんだと理解しました。
彼らの今後の目標は美味しさへの追求、他にないクオリティの高い一品(本物の商品価値)を生産すること。
それを消費者の我々に届けることなんですね(届くことは先ずありませんが)。
商品ランクが2つくらい下でもいいから庶民にも届けて欲しいものです。
例えば、ひと玉は無理でも、一切れからOKなんて一番贅沢なことを身近にしたB級でもずっと美味しくて納得の行く「千疋屋のコンビニ」のようなお手軽な果物店をお願いしたいものです。
どこかのスーパーのような“マグロのようでマグロの味がしない”商品を子供たちがマグロと理解するように、メロンのようでメロンの風味がないものをメロンと子供たちに理解して欲しくないと一消費者として思うところです。
どのタイミングが一番美味しいのかを多くの消費者に是非知らせて欲しいものです。
果物店が激減した今、その期待は大きいと勝手に思っているのですが、どうでしょうか。
このブログを見ることは100%ないと思いますが、あの人柄の良さから何かしてくれそうな予感もあります。
食いしん坊は“平等”にお願いします。
冗談はこのくらいにしても、千疋屋の歴史を大事にして、その足を止めず、企業の名を汚すことなく、代名詞の“メロン屋”として飾ることなく、更なる価値を見出し、お客様のもとに届けようと、店頭に時々自ら立ち、日々耳を傾け、努力する気質に脱帽でした。
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