
猪苗代湖ズ、2011紅白出場決定。
「出るかも…もしかしたら…」
というような思いはなんとなくありましたが、まさか本当に
出るとは。
わが町、わが心の湖「猪苗代湖」がこんなに大々的に叫ばれる
日が来るとは!
正直、個人個人では紅白に出られるほどの知名度があるわけ
でもないし(箭内さんなんて本業が違う)、震災・原発事故
そして福島県を抜きに今年を締めくくることはできないから、
という理由なのはわかる。
そして、あの日のすぐあとにこの曲が流れ始めて、福島福島
ばっかり言って、宮城や岩手の方が(地震や津波単体での)
被害が大きいのに…という声を聞いたこともある。
(この感覚だけは未だに理解できない。福島で生まれ育った
から福島県のために歌うってだけのことなんだけどな…)
いくら紅白の視聴率が落ちてるといっても、日本の一年を
締めくくる、全国民が観るかもしれない番組に出て「福島」を
連呼するというのもなんとなく違和感があるように思ってたし。
だけど、出るからには、心を込めて見ます。
もちろん今福島県に対する逆風のようなものがあるのはわかる
し、「頑張るって、何を?福島はもう終わりなんだよ」という
声があるのもわかってる。
いろいろな批判の声があって、でも、この曲は別に頑張ろう
なんてひとことも言っていないし、福島県から避難していく人
のことを批判したりもしていない。
原発反対!とか声高に叫ぶ歌でもないし、東京電力責任取れ!
と迫る歌でもない。
(そもそもが3/11以前からあった曲なんだし)
福島にとどまる人も、避難していく人も、結局は生まれ育った
「福島がすき」という気持ちだけあれば、という歌。
そこから先のアクションは、人それぞれだから。
この曲が、猪苗代湖ズが嫌いだという人がいても、それもまた
当然だろうし。
わたしは別に、そういう人たちに「この曲が正義だ」と強制
したいわけではないし。
そもそも福島県民の全てが共感して勇気づけられるなんてことは、
音楽だろうがほかのエンターテインメントだろうが、出来るはずがない。
綺麗事だとか、売名だとか、そんなこと!
震災・原発事故以降彼らが起こしてきた行動を知った上で
そういうことを思うならば、それはもう考え方の違いなので
どうにもどうしようもない。
でも、知らないで適当なことを言うな。
みんなそれぞれ福島県内に生まれ育った場所があって、そこに
家族がいたりして、思い出もあって。
そういう人たちが、上っ面だけの言葉や音楽を並べる必要が
一体どこにあるのか。
震災・原発事故以降の箭内さんをはじめとする方々の、音楽を
通した活動にはとても力をもらったし、いくらお礼を言っても
足りないくらいに感謝しています。
9月のイベントのあとも何度か書いたけど、何度だって!
12/31、紅白なんて何年もちゃんと見てなかったけど、今年は
見ます。
そして、福島で生まれ育ったけれど、今は遠く離れた場所で
生活をしているという人たち(避難した人はもちろん、3/11以前
から生活と基盤を別の場所に築いていたという人)にも、この曲
の間だけでも、生まれ育った場所のことを思い出して欲しいなと
思うのです。