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銀齢の果てー筒井康隆

2023年10月15日 | 読書


評価5

再読(前回2018年12月24日)。
前回読んだ垣谷美雨さんの「七十歳死亡法案、可決」に次ぐ、老人受難物語。
この本では、なっなんとっ政府が70歳以上の国民に殺し合いをさせる「老人相互処刑制度(シルバー・バトル)」を開始してしまった!その理由は老人人口調節のため。

最後の一人に残るまで殺し合いを続ける制度に沿って、和菓子屋の隠居・宇谷九一郎が住む宮脇町五丁目でもバトルが開始された。対象となる老人は男性22人、女性37人。九一郎は元警察官の猿谷の協力を得て策を練るが、周りには元自衛官、プロレスラー、好色神父、捕鯨の銛打ち士、動物園園長など強敵がズラリ。阿鼻叫喚の凄まじいバトルの始まり始まり!

独特の嘲笑と恐怖の渦に読者を巻き込んで近未来の課題を世に問う「これぞ見事な老人文学」!
随所に「本来の作者であれば・・・」などというくだりがあってニヤリ(笑)とした。

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