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歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

年末は退院、そしてお別れも

2009-12-25 23:22:47 | Weblog
何年も忘れていた心の温まりを感じたイヴ。
明けてみれば、仕事に追われる。

年末になると入院していた方が退院してくる。
超高齢で骨折した方。
持病の悪化するたびに出たり入ったりするしかない方。

病院もお休みするスタッフが多いので、退院させる方向になる。
ホームは、休業するわけには行かない。
家だから。

退院を受け入れなければいけない内心は、
不安とハラハラ紙一重。
ナースコールに振り回されなければならない。

気管切開をしなければいけない方は、
私のところでは受け入れられない。
医療依存度のリスクが高すぎる。
療養型への転居を勧められた方もいるが、
救急搬送病院と、うちの施設との繰り返しで、他へは行きたくないと言う。

35人という小規模施設だが、
医療依存度の高い入居者の多いこと。
おかげさまで、状態変化も多く、臨時の面談も多い。
家族とはケアプラン外でも気になる変化が感じられたら、面談をすることにしている。
当社はケアマネの存在をそこまで買ってはいないので、
ケアマネ専任の勤務ができるようになってはいない。

いや、当社に限らず有料老人ホームの勤務形態は現場と半々がけっこうあるらしい。

現場にいると、現場を抜けると他のスタッフに負担がかかるのでやりにくいし、スタッフからも嫌味を言われることもある。
こういうことは携わっていないものにはワカラナイだろう。


私がほっと一息ついていた、イヴ。
103歳の方が、静かに息をひきとった。
ばあばを大好きだったスタッフに看取られて逝かれた。

「最後まで誰にも迷惑をかけないで逝ってしまった」
今日お会いできた家族からの言葉。

最後の息ざしのことを聞いて、
「苦しんだのかしら」
「肩で息をするなんて」と不安そうなので、
「ご本人は苦しくないそうですよ。体の反応なので」
と、説明すると安心された。


「もうここに来れなくなるのが寂しいよ。」と。