歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

介護の「その人本意」とは

2013-07-31 23:40:21 | Weblog


ときどき意地悪い目線で自分の仕事を見てしまう私です。(笑)

ご入居者の体調や、介護レベルが変化していくとき、ご家族、介護スタッフ、医療者などの立場から、それぞれの意見が出てきます。

もちろん私は介護スタッフの立ち場ですので擁護はします。
ご家族が、入居している施設では困難なケアを要求されるときも、いろいろな角度からリスクをお伝えしてお話しするようにします。
往診Dr.から直接電話して話していただくこともあります。

私たちがお世話している入居者は、認知症と言う病気に罹っている方々ですが、
そのとき、その瞬間には物事の理解が出来て答えられるのです。
そのようにお話になった。と、家族に伝えても「ほんとに言ったんですか!?」と、信じていただけないことが多いのです。

不思議なことに、その方の人生の末期に近くなると、はっきりした意志がふとした拍子に浮かび上がってくるようです。


家族は傍にいません。
その方にとって、一番身近なのは介護スタッフです。
家族の代わりに意志を聞き取れる機会があるのは、やはり傍にいる回数の多い相手ではないでしょうか。

それだけに私達は、その人の言葉を重く受け止めて伝えなければなりません。
ケア記録とは、日常のタイムテーブルで行っていることの羅列するものではない、と私は思っています。
日常生活で、これまでなかったこと、初めて聞いたこと、行動したこと、心理的な観察など。
なかなかここまで記録するのは観察をしっかりしていないと難しいと思います。

契約介護になって、
記録は目に見えやすい事柄を重要視されるようになってしまいました。
食事、排泄、水分量、更衣、入浴、夜間巡回など。

出来ていなければ問題ですが、当たり前に出来ているなら、チェック印程度でもかまわないのではないかと思うのですよねえ。
見ていると、二重三重の記録用紙があるようです。

でも、あまり口を出すと、よいことはないので・・・閉めてます。(笑)
ええ、どうせ非常勤ですから。


経験してきた、現在もしている、こういう体験から、その方の叫びを歌っていきたいものだと曲を模索しています。

寝坊した朝は、

2013-07-27 19:56:51 | Weblog


夏、寝坊できるほど図太くないのですが、先週からの疲れが溜まっていたみたいです。
と、
まるで、起きるのを待っていたように電話!職場からでした。
「**さん、意識がなくなって救急搬送しました~!」
「今、病院です。診察室には入れてくれないので、家族が付き添ってます。」

休日でも急変があったりすると連絡をくれます。
朝食中に意識がなくなり、口の中の食べ物と入れ歯をかき出したりしたそうです。
痙攣もあったとか。
当直のスタッフ、よくそこまで判断できたと誉めてあげたいです。
経験、1年ほどのスタッフでしたし。

しばらくたって、
検査をしたんですが、どこもなんともないって言われて・・・、
多分、戻ってくると思います~。」

え~っ、内科的な検査はしないの~?
この際、調べたほうがいいと家族に伝えておいて。と、私。

心臓の検査するにも、24時間ホルターなんかつけてられない人です。
バイタルは毎日計測していますが、バイタル上に出ないまま急変する場合も結構あります。

また同じ状態になる可能性は大!
いつ、誰に当たるかは、たとえは悪いですがロシアンルーレットみたいなものなので、怖いでしょう。

こういうストレスで、離職するスタッフも出るのです。


その合間に速達が届きました。
こちらは来月末のコンサート出演者から。
楽譜でした。


落ち着いたところで、次の課題曲の譜読み。
フィガロとコジ。
なんと、コジではフイオリデリージ役を与えられました!
音域高いんで・・・保つかなあ?
10年ぶりにコジの楽譜が役立ちます。


そうだ、ご入居者が趣味にしておられた謡曲の本を探さなくちゃ!
構音障害のある方なので、言葉を取り戻すのに使います。
「教えてくださいね。」とお願いすると、
「しばらくやってないからなあ。」と、はっきり言葉が出ました!
素人でも歌えそうな謡曲、教えて~~。

汗だく、雷様が避けてくれ

2013-07-23 19:27:01 | Weblog





東京都西北の山の麓へ出かけました。
歩いてるだけで汗だくになり、化粧も日焼け止めもあったものではありません。
帰ったら、肌がほてってますから、焼けましたねえ、きっと!

普段の行いが、と~ってもよいせいか(笑)雷様にも会わず、ぱらぱらのときに帰り着きました。
先ほどからセミが鳴きだしていますので、雷様もお帰りになるでしょう。


1枚目の写真は、春(5月?)に掲載した「耳型天南星」の実?
赤くなる前は緑色でした。
2枚目は、真ん丸い固いつぼみが割れるように花が咲きます。
百日紅よりつぼみは大きいなあ。似てます。
3枚目のオレンジの花、北の国に群生してるのに似てますけど、ほんの数本しかありませんでした。
4枚目、葉っぱは百合とまるで違いますが、百合の花みたい。
この花、たくさん、ひゅんひゅ~んと伸びてくるのですが、多くが折られたか?刈られたか?ての届かないところのがさいてます。
5枚目、まるっきり茗荷の葉。茗荷って、食べてるところが花じゃなかったっけ?


同じところの四季を見られるって、楽しいです。
担当してから、Hさんはどんどん元気になっているように見えますし、どうやら顔も覚えてくださったみたいです。
今日は、おやつの差し入れをお持ちしました。
ミキサー食なので、それに見合った品ですし、低カロリーです。
看護主任さんからお礼を言われてしまいました。
恐縮です。
これも仕事の一環ですので・・・。
これから、訪問のときに差し入れをお持ちするつもりです。

私だけが、四季の移り変わりを楽しんでハイキングしては申し訳ないですもの。

発語がまるでわからないのですが、なんとなく言っている言葉の聞き取りが一部だけ出来るようになりました!
嬉しい・・・。

たまには、本職の話題も

2013-07-20 17:53:41 | Weblog
室内で、28度。湿度54%。
冷房がなくても過ごしやすいです。もちろん水分、たんぱく質は摂っています。
介護専門職が脱水で救急搬送なんて、冗談にもなりませんから!(笑)

グループホーム入居の方のご家族は、気軽に訪問されるとばかり思っていましたが、たまたまでしょうけど、足が遠のいている家族が半数あります。

中には、家族のほうが体調が悪くて訪問できないと言うこともあります。
被介護者が年齢が高くなるに連れ、家族のほうも持病が増えます。
働いている方は、転勤されたり・・・。

で、受診対応が増えてしまうのですね。
外部受診は家族付き添いを原則として、契約時にお話しているはずなのですが、入居してしまうと、そうとばかり杓子定規に言うわけにもいかず・・・です。
付き添い費は頂かないので、それも気軽に頼めてしまう理由なのかな?と。

トシの成果、気温の盛夏、目覚めが早いので、6時台のテレビをつけていたら、介護保険に絡んで介護職不足解消についてやっていました。
一般の平均給与の7割です。
3Kといわれる由縁。
1、きつい
2、きたない
3、給与が低い

経済が活性していくと、介護職が転職していき慢性の人手不足です。
逆を言うと、人間関係でイヤになっても、すぐ次が見つかる。
少しでも待遇のよいところ、その人にとって働きやすいところを探して、転々としていきやすい。

テレビの有識者が言うように、60歳~75歳の元気な高齢者が働ける職場でもありますが、なかなか現実には長続きしないのです。
続いているのは、経験者の高齢者。
やはり、
介護技術も必要ですし、軽い気持ちの「働けるだろう」では環境になじめません。


ああ、私の世代が介護が必要になってしまったら、介護保険は破綻するのではないでしょうか。
もしくは保険料が20歳からで今の倍とか。
利用もしにくく、自費でないとサービスが受けられないなんてなるでしょう。

さあて、どうにもならないことを考えても始まりません。
明日はコンサート。
もちろん、期日前投票は済ませています。

続ける、続けられる、続けるために

2013-07-15 21:31:53 | Weblog
判じ物みたいですね。(笑)

このブログを開設してから、2530日です。
訪問してくださった方、
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お越しいただき、お読みいただいている方々に深くお礼申します。
時には、実名も出していますし、フエイスブックとも繋がっていますが、これまで続けてこられました。

この数年は、毎日更新することは難しくなり、週に2回くらいと決めております。
また、本職の内容は、堅苦しくもあり、守秘義務ぎりぎりになりがちですし、詳しくは書けなくなっています。

マア、せっかく認知症専門士でもありますので、認知症ケアについては時々書き込みは続けていくつもりです。
そうですね、介護職のレベルアップについても尽力できたらいいな!
自分が介護を受けるなら、というところに若い介護職も中年の介護職も視点を変えてほしいですね。


介護業界に飛び込んで、13年。
ソロで歌い始めて、オペラを歌い始めて、25年。

最近、ふたたび詩を書けるようになりました。
長い間、詩は書けなくなっていたのですが、何かが変化したみたいです。


ブログは消えていくもの、として描いています。
ある日、突然、書けなくなる日が来るかもしれませんが、そのときまで、皆さまと繋がっていたいと願っています。