歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

慌ただしく「アドリアーナ」

2007-02-22 01:29:30 | Weblog
慌ただしく疲れたのは、私の個人的理由。
他の出演者は楽しんでいたようだ。

ソリストは、こんなオペラを歌えて、本当にラッキー!
そう思って欲しい。

何のかかわりもないのに、ただ世話をする身になって欲しい。
イタリア留学していても、
国内で活躍するには、何らかのつてがないと難しい。
オペラに出演することじたい、二期会や藤原の会員でさえ、大変という。

そして、チケットノルマも厳しいものがある。
プロと名のつく人でも、
オペラ公演では、ン十万以上のノルマがあると聞いている。
中には、チケットがはける歌い手を優先的に起用することもあるそう。

アドリアーナのメインキャストは、友人の団体の所属外から来ている。
なんだか納得できなかったが、
6割以上の観客もはいり、公演は成功したようだ。
赤字だとしても・・・。

休暇が短くなり、おかげで妙に疲れてしまった。
わずかの出演でも、オペラは疲れる。

体力的に、次は引き受けにくいかなあ・・・、考えよう。


ひと時の出会い

2007-02-15 22:20:50 | Weblog
人と人の出会いは、偶然ではない。必然だ。

私は、そう思っている。

なぜなら、たがいに「その気」にならないと、ただの一瞬でも伴にすることはないと思うから。

先日のコンサートでもそうだった。

あと2日で退社する日に、午後のレクリエーションを担当していて、出会った。
その日に、訪問していた入居者の親友。
その人です。

私は、歌や朗読を組み合わせながらの回想法を得意としている。
プリントも自分で用意する。
その日は、ある身障者の若者が書いた詩をかわぎりに、
朗読しながら、間にその歌を歌い、その頃の話題を提供していた。
詩は、宮沢賢治。
歌は、マイ・ウエイ、遠くへ行きたい、上を向いて歩こう・・・など。
ほぼ、1時間半のレクを一人で担当する。

声が嗄れるはずです。

みんなで歌うのが難しい歌は、聴いていただく。

そのレクに一緒に参加され、少しお話したのが「縁」。

長年の友人の、残された人生を、いかに楽しんで活きてもらうか!
そこで、私と気持が一致したのだ。
退職看護師なので、服薬を見れば、病状がわかる。

府中までタクシーで来てくださった。
最期まで楽しんでくださった!

そのとき、もう一人、たがいに知る人が着ていたのだが、どちらも気がつかなかったのだ!出会いが「必然」と言う所以である。


たまたま、今日も帰りが一緒になり、部外者になった気楽な身なので、
1時間ほど、お話をした。
介護関係にも関わっておられる方で、
お互いの考え方が一致するところが多く、肯きあう。

来月も、お友達の体調が変わりなければ、
聴きにきてくださるという。


フリースペースだけれども、
聴いてくださる全ての方のためにも、
自分のためにも、納得できる演奏にしたい!



身辺整理(笑い)

2007-02-10 18:57:45 | Weblog
言うほど、大げさなものではないけれど・・・、

積もり積もった古いカセットテープを整理しました。
チョットだけ聴いて、棄てるのはもったいないので、再録音用にします。

みんなは、MDとか、ポケットサイズの録音機にしているけど、
ソニーの古いカセットが充分使えるので、練習用には使っています。

時に、自分の声の確認とか、アンサンブルの出来具合の様子を知るのに重宝してます。
難があるのは、機械と言うのは、機械が好きな振動(波長)があるようです。
ですから、伴奏と、声のバランスはわかりにくい。
他の人のと比較して判断するしかないんです。


そうした中に、数年前の練習テープが出てきました。
ト~ッテモ懐かしくて・・・、しっかり表題つけて取り置き!
その頃の歌い手どうしのやり取りまで残っているので、楽しい!(笑い)

ドン・ジョヴァンニ、愛の妙薬、ランメルモールのルチア。

本番録音もいいですけど、
こうした練習風景の方が、素顔のまんまなので大好きです。



もう、陽ざしは春

2007-02-07 23:38:32 | Weblog
サテ、あと10日ばかりで「アドリアーナ」のゲネプロだ。
オペラは、練習の付き合いが並みじゃない時間をとられるので、
この団体のも、付き合うのは合唱か当日の手伝いのみにしている。
今回は、たまたま長期休暇中だったので、アチラにしてみれば「ラッキー」だったか(笑い)、打ち上げのお世話まで頼み込まれてしまった。

もう仕事を再開するので、私は打ち上げまで付き合えるかどうか・・・?
マア、予約と集金くらいはいいか。


さあ、3月のコンサートは45分。
バリトンの人が定例会のため出演できないので、
組み合わせを変えながら、

「二重唱特集」

「そよ風に」フイガロの結婚から。
         「手紙の二重唱」とも呼ばれている。ソプラノ二人。
「もうすぐ愛しい人の元へ」コジ・フアン・トォッテより。
                      ソプラノ・テノール。
「桜の花を手折って」マダム・バタフライより。
                      ソプラノ・メゾソプラノ。
「アドリアーナ!マウリツオ!」アドリアーナ・ルクヴルールより。
                      ソプラノ・テノール。
「スタバート・マーテル」より、1番・8番、12番。
                     ソプラノ・アルト(カストラート)

もし、間に合えば、もう1曲、宗教曲を入れたい。


3月のコンサートの場所は、ロビーコンサートです。
私は3度目、通りすがりの方を引き込めるかどうかが、歌い手の勝負!
そういう意味で、面白いし、やりがいもあります。

前後に他の出演者がいます。
前が、ピアノデュオ。後ろが、テノールソロ。

忙しくなります。けど、楽しい!(笑い)




ほぼ、満席!

2007-02-04 22:59:46 | Weblog
和やかな雰囲気の中で、無事修了しました。
少し、疲れは残ったものの、今日、改めて録音を聴いてみると・・・、
喜んでいただけたようです。

演奏者にとって、お客様が手の届く近くにいらっしゃるというのは、
本当にごまかしも何も効かないし、息遣いまで聞こえてしまう怖さがあります。

昔、同じようなサロンで、カルメンを得意としておられた一流の歌い手さんの
指先が震えていたのを思い出します。
ご本人も「とても怖い。」といっておられました。

そういうところで歌う機会が多い私は・・・、
慣れても良いはずなのですが、慣れませんね(笑い)
慣れないところが、初々しくてよいのかも(笑い)

高齢者介護という仕事柄、合間のおしゃべりなどは慣れています。
何が幸いするか判らないものですが、歌えなくなっても進行は出来ますね。


一年後のコンサートも決まっています。ありがとうございます。


さあ、今日から気を入れ替えて、オペラの暗譜です。
ほんの少ししかないのですが、演出が細かくて往生してます(笑い)
ココのメンバーとも、3回目なので、お話が出来るようになりました。
   (こう見えても、人見知りします)

一つ一つ、本番をこなしていくしかありません。
本職は、介護士なので・・・。